サイコ・ロックとは、「逆転裁判」シリーズに登場するゲームシステムの一つである。
概要
逆転裁判2にて初登場。作中でとある人物から、霊力の込められた「勾玉」を受け取ることにより使えるようになるシステム。
勾玉を持った人物は、秘密を抱えた人物が心に掛けた『錠前(サイコ・ロック)』が目に見えるようになる。錠前で閉ざされた話題は、話題のアイコンの前に錠前のアイコンが出現し、その話題をしてもはぐらかされてしまう。錠前は秘密の度合いによって複数出現することがある。(1個~最大5個)この状態で勾玉を『つきつける』と専用のパートに移行し、相手への秘密の追及が始まる。会話の中で相手が出してくる質問に対し、適切な証拠品や選択肢を提示することで一つずつロックを解除することができ、すべて解除すると錠前のアイコンが消失し、相手が隠していた情報を聞くことができるようになる、というものである。基本的に錠前の数が多ければ質問の数も多くなるので、難易度が上がる。
間違った証拠品を提示した場合ペナルティゲージが減少するが、法廷とは違いサイコ・ロックではゲージが0になりゲームオーバーになってしまうことはない。また、解除に成功するとある程度ゲージが回復する。とはいうものの、ゲージの状態は直後の法廷パートに引き継がれるのでもちろん間違えないに越したことはない。言うまでもなく法廷パートで減った分をここで取り戻すのは当たり前とも言える。
霊力の込められた勾玉を持っているならばこの能力は誰でも使えるようになるらしく、3では主人公である成歩堂龍一以外にも使えるようになる人物がいる。なお、その人物はサイコ・ロックのことを『さいころ錠』と間違って覚えてしまっている。御剣かわいいよ御剣。
4でも勾玉の力は健在。BGMは「2007バージョン」にアレンジされている。
成歩堂は弁護士ではなくなっているが、とある場所でその能力を見せることになる。
また、4では今までの錠前と黒色と形状が違う錠前で心を閉じている人物がいる(成歩堂曰く、暗くて絶望的に冷たいのこと)。作中ではこの秘密を解くことはなかった。
(以下5でのネタバレ)
次作5で、綾里春美の調べた文献から黒いサイコロックについての詳しい説明がなされた。
それによると、本来の赤いサイコロックは秘密を抱えた人物が意図的に隠そうとする部分であるのに対し、
黒いサイコロックは「心臓に直接重い鎖を巻きつけられるようなもの」で、
本人の意思とは無関係に記憶や心を封印してしまうものであり、いわばトラウマに近い存在とのこと。
また、文献によると、黒い色をしているのは
「本人すらわからない心の最深部の暗闇がにじんできたため」
とのことで、これを無理に解除しようとすれば心が壊れかねないほどらしい。
そう考えると4に登場した黒いサイコロックは
「弁護依頼を奪われたことにより、プライドを傷つけられた憎しみで生み出された」と解釈することもできる。(ただし本人もその憎しみを自白しているため、そこから派生した自覚のない別の理由があるのかもしれない)
しかし、実際に解除していないため真相は不明である。その人物の最後の豹変は、心の闇が引きずり出されたことにより心が壊れた結果なのではないだろうか。
特別編では、数年の月日がたったのか勾玉の霊力が一旦切れてしまい、サイコ・ロックが使えなくなったが、
都合よく居合わせた綾里春美に再び霊力を注がれ、再び使えるようになった。
この能力を知る人物は作中でも限られており、実際に勾玉を使っている成歩堂のほか、綾里真宵や綾里春美といった実際に関わった倉院流霊媒道の一部関係者、成歩堂に勾玉を託されて使用した御剣怜侍が挙げられる。
そのため、主人公が複数いる『5』以降では王泥喜の「みぬく」や心音の「ココロスコープ」と並ぶ、成歩堂専用のパートシステムとして扱われている。
「相手が秘密を抱えているのが分かる」という、探偵役としてはチートに近い能力であると言われることもある(作中でも自分のサイコ・ロックを見られた春美が「なるほどくんには嘘はつけませんね」と言っている)が、秘密を聞くためには相手の発言からロジックを組み立て適切な順序で証拠をつきつける必要があるので、ミステリとしての体裁は失っていない。むしろ解けた時の快感が、ゲーム性を高めるのに一役買っているのではないだろうか。
メタ的な視点では『サイコ・ロックを持っている=情報を聞き出さなければならない人物』という事になるので、『誰から情報を引き出さなければならないか』が一目でわかるためシナリオパートの進行がわかりやすくなる副次効果もある。ココで詰まるということは、まだ証拠や情報が揃っていないのかもしれないので探してみよう。
また、法廷パートでは(少なくとも解除するモードとしては)出現しないので安心してほしい。
ちなみに、音楽のジャンルにサイコ・ロックはないが、サイケデリック・ロック(Psychedelic rock)というものは存在する(錠はlockでロックンロールはrockだが)。なお、5の特別編では心音から「サイコーにロックな感じ?」と思われた。北米英語版でもPsychedelic rockとCyborg clockと聞き間違えた挙句後に混ざってPsychedelic clockと言い出している。ちなみに英語名は「Psyche-Locks」。Edgeworth(北米版御剣)もこれを「Psycholocks」といい間違えている。
関連動画
関連商品
関連コミュニティ
関連項目
- 6
- 0pt