『シャイニング・ブレイド』 (Shining Blade) とは、2012年3月15日にセガから発売されたプレイステーション・ポータブル(PSP)用ゲームソフトである。ジャンルは「心に響くRPG」。
概要
PSPシリーズの第二弾。これまでのシリーズ作、シャイニング・ティアーズ、シャイニング・ウィンド、「シャイニング・ウィンド・クロスの後の時代の物語であり、ある意味ではシャイニング・ハーツの前日譚(キャラによっては時系列が異なると思われる者もいる)。
舞台はティアーズ、ウィンドと同じく、夢幻大陸エンディアス。
ダークドラゴン復活を目論むドラゴニア帝国により危機に瀕したこの世界を救うため、現代世界エルデ(現代の地球)から召喚された勇者レイジを中心としてヴァレリア解放戦線の戦いを描く。
戦闘システムは最大5人(+サブとして4人)パーティによる、アクティブ&コマンドバトルを採用。いわゆる超次元ゲイムネプテューヌと同じ仕様で、RPG制だった前作シャイニング・ハーツとは毛色が異なる。
本作は非常に気合が入っており、ヒロインごとに挿入歌が2つある。更にアニメーションムービーもふんだんに使用するなど豪華仕様。予算を使いすぎたのか、次回作シャイニング・アークはムービーが無くなってしまった。シリーズ恒例の好感度システムもあり、本作から初登場したヒロインには個別エンディングが用意されている。
シャイニングシリーズとしては珍しく、難易度が異様に低い。レベル上げを怠らなければラスボスまで一直線である。ただ一部ではキャラの強制出撃があるので、対象を育ててないと割と苦労する。
キャラクターデザインはTony、音楽は菊田裕樹が担当。
また物語のキーとなるフォースソング(歌姫の歌う魔法の歌)はElements Gardenによるものである。
登場人物(☆今作完全新規のキャラクター)
霊刃使い(ソウルブレイダー)
- レイジ ☆ - CV:保志総一朗
「閃光の霊刃使い」
プレイヤーの分身となる、本作の主人公。
フルネームはシーナ・レイジ(椎名レイジ/名前の漢字は不明)。
武器は両手剣「霊刀・雪姫」。
異世界からダークドラゴンの復活を察知したクラントール王国に召喚された少年剣士。
王国に伝わる伝説の剣「霊刀 雪姫」を使うことができる素質を持つ勇者として選ばれた。
今作でも登場するウィンドのキャラクター、シーナ・カノンの弟。
- サクヤ - CV:水樹奈々
「七色の霊刃使い」
本作のもう一人の主人公。
フルネームで書くならば、サクヤ・マキシマ・エンフィールド。
ただし「マキシマ」は隊長という役割を「エンフィールド」は古代エンフィールド人という出自を表すものであって、個人の名前ではない。
5種のモードチェンジが可能で、ノワール:片手剣「霊鍵砕刃」、セルリアン:ワンド「氷天牙戟」、クリムゾン:両手剣「焔龍閃滅刀」、グリューネ:盾+槍「森羅万槍」、ゲルブリッツ:二丁拳銃「風迅雷刃」を使用する。
ヴァレリア解放戦線を率いる女隊長。
霊的な存在を実体化させる古の秘術を受け継ぐ謎多き女性。
錬金術で霊刃を生み出す特殊能力を持ち、作中での装備品の強化は彼女に依頼することになる。
エルデではレイジの、エンディアスではリックの剣の師匠。
ハーツではマキシマとして登場している。
- リック - CV:神谷浩史
「復讐の霊刃使い」
第三の主人公。
フルネームはリック・エルウッド。
3種のモードチェンジが可能で、両手剣「魔晶剣マナフレア」、片手剣+盾「聖盾剣アーデット」、重火器「矢銃剣フィリアム」を使用する。
クラントール王国出身の傭兵。
故郷の村をドラゴニア帝国のアルベリッヒに滅ぼされた。
その際幼馴染の少女たちとはぐれてしまっており、強い自責の念を抱いている。
また「リックと出撃すると生きて帰れない」という噂から戦線内で「死神」とあだ名されている。
ハーツの主人公リックと同一人物であるが、以上の理由からゲームともアニメとも性格が大きく異なる(本質はあちらであることが作中で散々触れられる)。
- ファフナー - CV:石田彰
「仮面の竜騎士」
ドラゴニア帝国の騎士。
ローゼリンデの護衛役として常に付き従っており、彼女の心から水晶の剣を取り出してレイジの前に立ちはだかる。
その正体はウィンドの主人公キリヤ・カイト(霧谷魁斗)。
サクヤに依頼される形で、ローゼリンデを守るため正体を隠しドラゴニア帝国に潜入していた。
霊刃(ソウルブレイド)
- ユキヒメ(霊刀 雪姫) - CV:白石涼子
「白刃の精霊」
ヴァレリア地方に伝わる伝説の剣の化身。
選ばれた勇者にしか彼女に触れることすら出来ないほどの霊力を秘めている。
少女の姿でも、刀の状態ででも会話することができる。
普段はまだまだ未熟なレイジのために力を抑えているが、レイジが活躍し「ハイテンション」になると力が増大する。
しかし全ての力を自身で操れるわけではなく、封印によって開放しきれていない部分もある。
封印が解かれると、裏雪姫として覚醒。姿や雰囲気も変わる。
裏雪姫はハーツにて登場。そちらでは記憶を失っているキャラの勘違いにより、ハヤネと呼ばれることが多い。
- アミル(魔晶剣 マナフレア) - CV:伊藤かな恵
「闇に煌めく魔法剣」
リックの幼馴染の少女の1人。
故郷の村では近所でも評判のパン屋を営んでいた。
現在はリックとともにヴァレリア解放戦線に身を寄せている。 - エアリィ(聖盾剣 アーデット) - CV:三上枝織
「聖なる剣と守護の盾」
リックの幼馴染の少女の1人。
故郷の村の教会に勤めるシスターで、アミルのパン屋の配達を手伝っていた。
サクヤに連れられて、リック、アミルと再会する。 - ネリス(矢銃剣 フィリアム) - CV:相沢舞
「闇を打ち抜く魔弾の射手」
リックの幼馴染の少女の1人。
故郷の村ではアミルのパン屋の配達を手伝っていた。
長らく行方が分からなくなっている。
- 以上3名はシャイニング・ハーツにおけるパートナーである。
霊刃名には同作登場時のラストネームが付けられている。
歌姫(ローレライ)
- アルティナ ☆ - CV:井上麻里奈
「銀の森の妖精姫」。御年115歳。
フルネームはアルティナ・メル・シルフィス。武器は弓「真銀弓スカディ」。森の王国フォンティーナの王女で、エルフ族の聖地「銀の森」を守る精霊使い。エルフの掟に縛られた堅物のお姫様。いいかげんな人間が大嫌いで、エルフの掟に従わない姉に反発している。ラナ(ウィンドにおけるエルウィン)の妹。
最初に仲間に加わる人物であり、弓の腕前は百発百中。移動する敵を画面外から狙撃し、あっと言う間に体力を減らす。そのシモ・ヘイヘっぷりがチートすぎたのか、次回作では(別キャラだが)命中精度を下げられてしまった。
フォースソング
- エルミナ - CV:早見沙織
「魔法の歌い手」フルネームはエルミナ・ローデリア。武器はワンド「炎玉の杖」。
ルーンベール辺境の貴族の娘で、世間知らずのお嬢様。
幼馴染で親友のアイラ王女(ウィンドにおけるブランネージュ)のため魔法を覚えた。
多くの男性に言い寄られているものの、奥手で男性恐怖症気味。
ウインド・クロスにも登場。過去作に登場しているが、個別エンディングが用意されている。
フォースソング
- ミスティ - CV:田村ゆかり
「海賊令嬢」
フルネームはミストラル・レネイス。武器はワンド「魔導宝器スキュラ」。
魔導海賊「セイレーン」の首領で、海の魔女として恐れられている女海賊。
ドラゴネイレイドという竜の血を引く長命な種族。
男は全部自分の下僕だと思っている女王様気質。
しかし種族の中では幼い方であるため、子供っぽいところもある。
ハーツにも登場。
フォースソング
- トウカ - CV:堀江由衣
「次元並行世界の守護巫女」
フルネームはクレハ・トウカ(呉羽冬華)。
武器は弓「破魔霊弓 神楽」。
世界の危機に出現した、時空の裂け目を通ってやってきた異世界エルデの巫女。
またレイジの憧れの先輩でもある。
二つの世界の崩壊と干渉を食い止めるために、強大な霊力を行使する。
歌姫としても強力な能力を持ち、戦いを弓と魔法の歌で支援する。
歌姫の中で唯一ヒロイン・エンディングが存在しない。
ウィンドにも登場。
フォースソング
- ローゼリンデ ☆ - CV:桑島法子
「紅の戦巫女」
フルネームはローゼリンデ・フレイア。
武器は盾+槍「聖槍グングニル」 。
元々はクラントール王国の巫女であり、世界の危機にレイジをエンディアスに召喚した張本人であり、レイジのエンディアスでの初めての友人。
しかしクラントール占領後は心を奪われ、帝国の操り人形となってしまい、ダークドラゴン復活のための負の魂を集めるために戦場を渡り歩いている。詳しくは当該記事にて→ローゼリンデ・フレイア
フォースソング
ヴァレリア解放戦線
- フェンリル ☆ - CV:稲田徹
「白夜の銀狼」
武器は格闘(かぎ爪)「黒死武爪」。
ヴァレリア解放戦線の副隊長の獣人(狼)。
個性的な面々を統率しつつ柔軟な対応ができる歴戦の勇士で、隊員たちの信頼も厚い。
- リンリン - CV:斎藤千和
「賢者の黒猫」
武器は格闘「ニャングローブ」。
サクヤの相棒で、人の言葉を話す黒猫。
実は世界の成り立ちについて深い知識を持つ猫の妖精ケット・シー。
勇者の素質を持つ人間を探し、監視・保護・助言・育成を行っている。
シャオメイという獣人(猫)の姿に化身する(作中では人間の姿であっても「リンリン」を名乗っている)。
獣人の姿でシャオメイとしてハーツにも登場。
- ケルベロス - CV:橘田いずみ
「機動戦姫」
武器は二丁拳銃で中距離での戦いを得意とする。
武装モードを「アサルト」「ローレライ」「エア」「アーミー」「ライトニング」「ソナー」「フォトン」「アイドル」「ネイビー」9つより、変更することが可能(作中では「アサルト」と「ローレライ」が取得可能。それ以外は公式等でパスワードを取得することで解放)。
古代文明の血に反応して目覚めた、少女の姿をした強力な戦闘用オルガロイド。
一言で言えば量産型ゼクティ。
ハーツではクイーンの名前でゲームには白や赤のカラーが、アニメでは黒のカラーが登場。
フォースソング
※シャイニング・ハーツイメージソング「White and SHADOW~夢幻の輪舞~」の初音ミクカバー版。
- ディラン - CV:中井和哉
「双剣の海狼」
フルネームはディラン・ローエン。
武器は双剣「デュアルカトラス」。
時空を超えて活躍する海賊騎士団「アークバッカニア」を率いる団長。
“双剣のディラン”と呼ばれ、周りから一目置かれる存在。
ハーツにも登場。
実はウィンドの狼獣人ロウエンと同一人物。どうして姿が変わってしまったのかは不明。 - イサリ - CV:石田彰
「魔獣ハンター」
武器は重火器「対魔獣撃砲ゲイボルグ」。
魔物やドラゴン狩りを生業とする、変わり者の賞金稼ぎ兼釣り師。
海賊騎士団「アークバッカニア」のメンバー。
人とのコミュニケーションが苦手で、狩りと釣り以外に興味を示さないが、魔物狩りの腕は超一級。
立ち絵や声はないが、釣り人としてハーツにも登場。
- ガデム - CV:寺本勲
「漆黒の魔剣獣士」
武器は双剣「双刀 號」
ミスティに忠誠を誓う獣人(黒豹)で魔導海賊「セイレーン」の団員。
日本刀を自在に扱う剣豪で、強敵と戦う事、己を磨く事を無上の喜びとしている武人。
ハーツにもミスティの部下として登場。
- カノン - CV:水樹奈々
「炎の心を持つ女勇者」
フルネームはシーナ・カノン(椎名夏音)でレイジの実姉。
武器は片手剣「超振動ヒートセイバー」。
トウカ達を引き連れてエンディアスに降臨した異世界人のリーダー。
世界の平和を守るためなら何度でも異世界にやってくる女勇者で、持ち前のポジティブさと元気な性格で周りを引っ張っていく。
剣士としても一級の腕を持ち、炎を纏った剣技で敵を圧倒する。
弟思いだが愛の鞭(物理)をよく用いるため、レイジには怖がられている部分もある。
ウィンドにも登場。 - アイン - CV:桑島法子
「輝く風の戦闘妖精」
フルネームはゼクティ・アイン。
武器は両手剣「風王封楓」。
エンディアス出身で、カノンの保護下でエルデに留学していた。
カノンの妹分で彼女の判断には絶大な信頼を置いている。
古代兵器オルガロイドとエルフ族の遺伝子をかけ合わせて生み出された戦闘用ホムンクルスであるため戦闘力は高いが、誕生して1年程度で見た目と違い精神は幼い。
ウィンドにも登場。 - クララクラン - CV:川澄綾子
「聖なる盾の姫騎士」
フルネームはクララクラン・フィリアス。
武器は盾「聖女ミナスの盾」+鉄槌「正十字槌」。
遠く離れたリーベリア地方の国家、聖フィリアス王国の第一王女。
ヴァレリア地方の危機を知り、援軍を率いてに駆け付けた。
王家伝来の武具「聖女ミナスの盾」を受け継ぐ姫騎士で、絶大な防御力と神聖魔法で仲間たちを守る。
ウィンドにも登場。 - 刃九郎(ジンクロウ) - CV:江川央生
「鋼翼の渡り鳥」
武器は格闘「メタルクロウ」。
鋼の片翼をもつ白いカラスの鳥人。
様々な国家を渡り歩く歴戦の忍だったが、故郷の百獣連合王国べスティアの未曾有の危機の知らせに舞い戻った。
人々を守るため全てを投げ打って奮戦する仁義に厚い男。
ウィンドにも登場。
- ラナ - CV:広橋涼
「闇を射抜く神弓の射手」
フルネームはエルウィン・ラナ・シルフィスで、アルティナの実姉。
武器は弓「神弓ウル」
エルフの森の王国フォンティーナの王女だったが、閉鎖的なエルフの古い因習に反発して、森を出奔していた自由人。
しかしエルフの森の異変を感じ舞い戻ってきた。
前向きで明るく、天真爛漫な性格。
ティアーズではエルウィンとして登場。
ハーツには今作同様ラナの名で登場している。 - アイラ - CV:川澄綾子
「氷晶の魔女姫」
フルネームはアイラ・ブランネージュ・ガルディニアス。
武器はワンド「氷晶のロッド」
聖王国ルーンベールの王女。
絶大な魔力と容赦のない冷酷さで、敵からは「氷刃の魔女」と恐れられている。
ドラゴニア帝国の襲撃により王宮が壊滅したあとは、エルミナをヴァレリア解放戦線に派遣し、自身は残存した兵力を集め抵抗を続けている。
エルミナを溺愛しており、彼女のこととなるとやや冷静さを欠く。
ティアーズではブランネージュとして登場。 - 龍那(リュウナ) - CV:神田朱未
「白龍の巫女」
武器はワンド「カドゥケウスの杖」。
白龍教団の聖なる巫女。
ダークドラゴンを信奉する黒龍教団から人々を守るため立ち上がる。
この世界の成り立ちや仕組みについて造詣が深く、光の戦士たちに助言を与える存在。
戦闘では回復役として強力な神聖魔法で支援する。
ティアーズにも同じ姿、同じ名前のキャラクターが登場(設定上別個体の可能性あり、詳細不明)。 - 剛龍鬼(ゴウリュウキ) - CV:石塚運昇
「竜鱗の守護騎士」
武器は盾+鉄槌「メガトンアックス」。
強靭な肉体を誇る竜人族の重騎士。
白龍教団のガーディアンとして、龍那と人々を守る。
見た目はいかついが、弱きものを守ることを信念として生きる優しい男。
ティアーズにもラザラスの名で同じ姿のキャラクターが登場(設定上別個体の可能性あり、詳細不明)。
ドラゴニア帝国
- スレイプニル ☆- CV:神奈延年
「暗黒騎将」
ケンタウロスの騎士が帝国の力で復活した亡霊騎士。
騎士の規範のうち勇猛さや忠実さは失っていないが、高潔さや慈悲の心は消え失せており、また高慢さも肥大している。 - スルト ☆- CV:川津泰彦
「魔獣将」
戦場での殺戮を楽しむ狂戦士。東部方面軍指揮官。
同じ狼の獣人族であるフェンリルの宿敵であり、深い因縁がある。
常に最前線で戦いを楽しむ戦闘狂で、血に飢えた黒い野獣。 - アルベリッヒ ☆- CV:緑川光
「妖魔将」
ダークエルフの将軍。北部方面軍指揮官。
残忍な性格の野心家で、目的の為には手段を選ばず犠牲も厭わない。
自分の手は汚さず、様々な策を講じて戦場をもてあそぶ知性派将軍。
卑劣な罠を張り巡らしてくる強敵。 - バルドル ☆- CV:桐本琢也
「暗黒司祭」
ダークドラゴンの復活を目論む黒竜教団の司祭。
ローゼリンテ達に各地を襲わせ復活の準備をすすめると同時に、経過の邪魔になる精霊王の殺害も企んでいる。
封印されたダークドラゴンの魂と会話ができ、それを背景に黒竜教団は帝国の実権を把握しているが、他の将軍達からは疎まれている。 - ダークドラゴン - CV:大友龍三郎
「暗黒の化身」
かつてこの世界を恐怖に陥れた闇の化身。
光の軍勢「シャイニング・フォース」によって倒され封印されていたが、黒竜教団の手を借りてその力を取り戻しつつある。
- 伯爵 - CV:稲田徹
本名はアイザック・サン・ジェルマン。
帝国に協力し、膨大な戦力と復活させた古代兵器を帝国に提供している。
サクヤと同じく、古代エンフィールド人の血を引く者。
ハーツにも登場している。
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