概要
シューティングマッチとは、ピストルやライフルを使う射撃競技の総称である。
ほとんどの場合サバイバルゲームはこれに含まれない。
シューティングマッチの発祥
シューティングマッチのはしりは、20世紀中盤にアメリカで行われていたファストドロウ勝負であるとされる。
同時期に発足したシューティングクラブ、”ベアーバレーガンスリンガー”は月に一回程度マッチを開催していたが、距離的な負担が大きく、メンバーがそれぞれの地元のリーダーとしてリーグを立ち上げる事となった。これが世界初のコンバットシューティング団体、”SWPL(South-West Pistol League)”である。
当時の競技はむしろ射的に近く、実践的とは言い難いものだった。ベアーバレーの元メンバーであったジェフ・クーパーは、「パワー」「スピード」「アキュラシー」が重要なファクターであると考え、動く標的の追加や、速さと正確さの両立といった基準を加えた。これが共感を得て、1976年、遂に世界的な射撃連盟”IPSC(International Plactical Shooting Confederation)”を発足させるに至った。
競技種目
競技には画一された種目は無いが、以下のような種類の競技が興されている。
- ブルズアイ競技
- 動かない的にいかに正確に弾を命中できるかを競う。(APS、五輪射撃等)
- スピードシューティング
- いくつかの的にいかに速く弾を命中できるかを競う。(スチールチャレンジ等)
- プラクティカルシューティング
- 様々な事態を想定して射撃する、より実践的な競技。(IPSC競技等)
- プリンキング
- 得点などを競う事なく、缶や紙の標的を自由に射撃する。
他にも多くの競技があり、日本では同好による小規模なシューティングマッチが開催されている。また、レンジのあるショップは大抵、定例マッチをやってたりするので一度覗いてみよう。
レースガン
シューティング競技の中でも特にスピード系の競技目的に改造、使用される銃(主に拳銃)をレースガンと呼ぶ。
ベースとなる銃の多くはコルトM1911A1である。これはこの銃の静止力、堅牢さ、信頼度の高さからであり、当初はノーマルのまま使われていた。次第にパーツの大型化(操作性確保)、グリップ、サイト交換等のカスタムがされるようになり、”ボブチャウ・スペシャル”や、”センチメーターマスター”といったカスタム品が作られるようになった。
その流れの中で、競技用銃と実用銃の2分化が起こった。70年代には低迷期に入っていたキャリーガン(個人携行向け銃)は90年代から再興する。これは軍や警察などが訓練としてプラクティカルシューティングを取り入れた事による、ノウハウの流入によるものだと言われている。その頃からSTIなどの大手カスタムメーカーも、公用を意識したキャリーカスタムの生産を多くするようになった。
日本国内でのシューティングマッチ
日本では実銃の所持が難しいため、エアソフトガンを使用して各種競技が行われている。
国内で最も有名な競技会は”JSC(Japan Steel Challenge)”であると思われる。これを出所とする競技種目が各所で行われている。中でも”Five To Go”はスピード系競技者ならば知らぬものはいないという程のメジャー種目だ。
また、マグプルダイナミクスに代表される近年のタクトレ人気に乗じてタクトレ風マッチを開く機会が増えているようだ。
使用されるガンについては、マルイハイキャパやKSCSTIシリーズを見る機会が非常に多い。ダットサイトを搭載したものや、依託射撃用のレストを装備したものもあるが、「リミテッド競技」などでは一定以上のカスタムを施すと規定違反となることもある。(例:「バレルは露出してはならない。」など)
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関連項目
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