「ジョン・カーペンター」とは、(John Howard Carpenter, 1948年1月16日 - )とは、アメリカの映画監督・脚本家・映画プロデューサーである。
広いおでこに凛々しい口髭が特徴。アインシュタインにそっくり。
彼が手掛ける映画のオープニング・クレジットでは、タイトルに『JOHN CARPENTER’s ~』と表記されているのが特徴。
曖昧さ回避
- ジョン・カーペンター(クイズ番組出演者) … クイズ・ミリオネアでのパフォーマンスで有名になった最高賞金獲得者。
概要
SFやホラーを中心に活動しており、ユニークかつオリジナリティ溢れる作品の数々でカルト的な人気を誇る。
ギャングに囲まれた警察署を舞台にしたスリラー映画『要塞警察』などを手掛けた後、1978年に33万ドルという低予算で作り上げたホラー映画『ハロウィン』が大ヒットを記録。殺人鬼映画の代表的傑作のひとつとして、後のホラー映画にも多大な影響を残した。
スプラッタ映画の金字塔『13日の金曜日』で、殺人鬼・ジェイソンが白いホッケーマスクを着けているのは、この映画の影響であるのは有名。
その後、「犯罪率増加のため巨大刑務所と化したマンハッタン島に1人の男が単身潜入する」という奇抜なストーリーのSFアクション『ニューヨーク1997』を発表。
ちなみにこの映画の主人公の名前は“スネーク・プリスキン(字幕ではプリスケン)”。日本のゲーム『メタルギア』シリーズのコンセプトとなったことでも知られる。
さらに、若き日のジェームズ・キャメロンが特撮スタッフとして参加している。
1982年には、南極基地を舞台に、生物と同化し襲いかかる未知の生物と南極観測隊との死闘を描いたSFホラー『遊星からの物体X』を世に送り出す。
興業的には失敗してしまうものの、SFXアーティストのロブ・ボッティンの名を一躍世に知らしめたグロテスクなエイリアン造型、感情移入を排して徹底的に疑心暗鬼を描写したストーリー、極寒の南極の閉鎖空間を利用したショックシーンなどで、ホラー映画の傑作として評価を受けている。
その後もSFとホラーを軸とした映画を数々発表。
監督自身のヒット作自体殆ど無いものの、低予算でも上質な映画を撮るため“B級映画界の巨匠”とも呼ばれる。
また大学時代の短編映画でアカデミー賞を受賞しているため、実は“オスカー監督”である。
音楽家として
音楽家としての才能もあり、監督作の殆どで音楽を手掛ける。
中でも『ハロウィン』のテーマ曲は特に有名で、サスペンスシーンを演出するGMとして多用される。
また『ゴースト・ハンターズ』ではサントラは勿論のこと、エンディングの主題歌を自らボーカルとなり歌っている。80’sらしいポップな曲だが、渋くて妙に味のある歌声で結構かっこいい。
また2001年のSFホラー『ゴースト・オブ・マーズ』ではアメリカのヘヴィメタル・バンド、アンスラックスとコラボしている。
B級映画の巨匠として
『ハロウィン』のヒットにより批評家からの評判も良かったカーペンターは、1980年に『ハロウィン』とはまた異なる趣のホラー映画『ザ・フォッグ』をヒットさせることに成功し、さらなる評価を得る。
順調な出世コースに見えたが、『遊星からの物体X』が失敗により大きく歯止めがかかることになる。
というのも『~物体X』の公開前にはスティーブン・スピルバーグ監督の『E.T.』が記録的大ヒットをしており、その煽りをもろに受けることになった。
続く『スターマン』もいまいちパッとせず、さらにSFカンフー(?)映画『ゴースト・ハンターズ』も失敗してしまう。
そんなこともあり、その後は低予算のB級映画を中心として活動している。
実はその頃、後に大ヒットした映画『危険な情事』『トップガン』の監督依頼がきたというが、結局その依頼を蹴って自らのスタイルを貫いた。
異色SF映画『ゼイリブ』では主人公に現役プロレスラーを配役し、主人公とその友人の壮絶な大ゲンカシーンでなんと5分ほどのプロレスシーンを披露。
また『マウス・オブ・マッドネス』ではクトゥルフ神話をベースとした狂気の物語を披露。いずれもマニアを唸らせる作品となっている。
1996年に5000万ドルというA級予算で『ニューヨーク1997』の続編にしてセルフリメイク『エスケープ・フロム・LA』を発表。
A級予算にも関わらず、バレバレの合成やチープなCGという確信犯的な演出をしている珍作となっている。
2001年の『ゴースト・オブ・マーズ』以降、劇場映画の監督業からは遠ざかり、往年のホラー映画の巨匠が一堂に会した『Masters Of Horror』シリーズ(テレビ映画)の一編として2005年に『世界の終り』、2006年に『グッバイ・ベイビー』を監督。
2010年、およそ9年ぶりに劇場映画『ザ・ウォード/監禁病棟』を監督し、健在っぷりをアピールした。
余談
あさりよしとおの漫画『宇宙家族カールビンソン』には、『遊星からの物体X』に登場した犬型クリーチャーをモチーフにした「ジョン・カーペンター」なるキャラが登場。
特技はフェイスオープンと内臓飛び出し。仕事は映画監督……をする事もある映画館・TV局の主。
しばしば物語の主役を張るレギュラーキャラなのだが
「作る映画作る映画2週間で上映打ち切りの、ジョン=「ハロウィンだけ当たった」=カーペンター」
と呼ばれている。クリスティーンは1週間だい
仕事の相棒はろぶ、りっく、すたんという謎の異星人。
それぞれ、ジョンの映画に参加したSFXアーティストのロブ・ボッティン、リック・ベイカー、スタン・ウィンストンが元ネタである。
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関連項目
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