スレイヤーズまぐなとは、2016年に登場したスレイヤーズの新章・・・ではなく、ライトノベル「スレイヤーズ」とソーシャルゲーム「グランブルーファンタジー」のコラボレーションイベントである。
概要
2016年1月22日~30日に開催されたグランブルーファンタジーで定期的に開催されているイベント「決戦!星の古戦場」のコラボバージョン。古戦場イベ自体ついては「古戦場から逃げるな」の記事や攻略サイト等参照。
今回のイベントで仲間になるのは「リナ=インバース」と「白蛇のナーガ」。それに加え「ガウリイ=ガブリエフ」がNPCとしてイベントシナリオやリナのフェイトエピソードで登場し、彼の武器「光の剣(ゴルン・ノヴァ)」と「ブラスト・ソード」がイベント報酬およびドロップ武器として登場する。
登場キャラクターの声優は全てアニメ準拠。
今回のコラボ関係は全て神坂一氏とあらいずみるい氏の完全監修。それもあって、細かい部分まで完全にスレイヤーズを再現している。
また、JASRACに許可を取り、イベント中はアニメ作品のオープニングテーマがきっちりと流れる。
報酬キャラクター
イベント開始時にリナとナーガのどちらかを選択すると仮加入状態になり、選択したキャラを編成してクエストを周回し、イベント期間内に「信頼度」が規定値に達すると正式加入。
選択しなかった方は貢献度を規定値まで稼いだ後に「スレイヤーズまぐな」本戦中に出現するスペシャルクエストクリアで加入する。
2人を揃えて編成すると2人の掛け合いボイスが聞ける。また、双方ともプレイヤーへの誕生日ボイスが実装されており、バレンタインなどの季節イベントボイスに至っては、2人のみならずNPCのガウリイにすら専用会話が用意されている。(通常のコラボキャラにはどれも用意されていない)
仮に第2弾が開催された場合、最終上限解放が追加されるかもしれない。
リナ=インバース(火属性SR)
剣士ガウリイ=ガブリエフと行動を共にしている自称美少女天才魔導士。「ドラゴンもまたいで通る」という喩えから「ドラまた」を通称に持つ。
その小柄な身体からは信じられないほど性格・行動共にパワフルであり、根も葉もないわけではない噂がいくつも立っているが、本人は自覚こそすれど改める気はまったくない。
本作では特に次元を超えたとかいう話はない。しっかりとグランブルーファンタジーの世界の知識を持っていることから、おそらく「この世界のリナ=インバース」であると思われる。
担当声優はもちろん林原めぐみ。
基本的に攻撃は魔法で行うが、原作通りショートソードを所持しており、得意武器は剣。
イベント配布SRキャラながら掟破りの4アビリティ持ち。
敵単体無属性ダメージ+攻防ダウン付与の「烈閃槍(エルメキア・ランス)」、味方単体のHPと弱体効果1つを回復する「治癒(リカバリィ)」、敵全体に火属性と無属性ダメージを与え、敵が多いほど無属性ダメージがアップする「爆裂陣(メガ・ブランド)」、敵の数が少ないほどダメージアップする火属性全体攻撃「烈火球(バースト・フレア)」とアビリティは粒ぞろい。
無属性ダメージを複数持っているため、耐性を持つ敵相手でも安定してダメージを与えることができる。
奥義は代名詞でもある「竜破斬(ドラグ・スレイブ)」。アビリティ使用ごとに「魔力」が溜まっていき、その魔力のカウントによりダメージが増大する仕様である(一度奥義を打つと魔力は0に戻る)。
能力自体は配布SR相応に抑えられているが、汎用性は高く火力も確保できるため、パーティの穴を埋めるのに適している。
ちなみにデフォルトの「竜破斬」は全詠唱完全再現。逆に言えば、奥義演出が非常に長いデメリットにもなりうるが、上限解放を重ねると「以下省略!」と途中で呪文を打ち切るようになり、イベント報酬スキンを設定すると詠唱をオールカットできるという親切設計となっている。これらの状態はキャラ詳細画面のポーズ設定から自由に切り替えることができる。
白蛇(サーペント)のナーガ(水属性SR)
リナの最大最強にして最後のライバルを自称する女魔導士。抜群のプロポーションが目を惹くが、「悪の女魔道士」を体言するかのような悪趣味な衣装を身に纏っている。
「ほーほっほっほっほっほ!」といった高笑いが特徴的であり、たびたび口にしている。
明言は丁重に避けられているが、とある登場人物と重大な関わりがあり、本人の出自にも関係していた。この次元でもそういった設定があるかは不明。
小説本編やアニメでは登場しないが、短編での登場からいつの間にかレギュラーキャラの座を勝ち取った経緯がある。
担当声優は川村万梨阿。
こちらもアビリティを4つ所持しており、キャラクターが揃っていないうちは非常に重宝する。
敵全体水属性ダメージの「霊氷陣(デモナ・クリスタル)」、味方全体の弱体効果を1つ回復する「麗和浄(ディクリアリィ)」、水属性単体攻撃+相手のチャージターンを減少させる「氷窟蔦(ヴァン・レイル)」、敵の数が少ないほどダメージがアップする水属性全体ダメージの「氷魔轟(ヴァイス・フリーズ)」とこちらも粒ぞろい。
ただし、総じて再使用ターンが長く、「氷窟蔦」のスロウ効果は確率がそこまで高くないため、過度に期待はしないこと。
奥義「石霊呪(ヴ=レイワー)」は水属性ダメージ+無属性追加ダメージで、生成したゴーレムのデッサンの狂い方に応じて無属性ダメージ量が変動する。
総じて不安定ながら細かい部分を補うこともできる優秀なキャラクターである。配布SRにも関わらずスロウ効果を使えるのは確かな長所であり、冒険にあたって非常に役立つ。
報酬武器
光の剣(闇属性SSR剣)
第一部のガウリイのメインウェポンで、正式名称「烈光の剣(ゴルン・ノヴァ)」。
ただし、その出自から名前に反し闇属性に設定されている。金属の刃をつけていたが実はこれはフェイクで、「光よ!」の台詞とともに光の刀身を顕現できる柄のみが本体。イラストは展開状態。
奥義「烈光の剣」は闇属性ダメージ+自身の攻撃アップ。スキル「烈光の至恩」は闇属性キャラの攻撃力がアップするEX攻刃。
ブラスト・ソード(水属性SSR剣)
光の剣を失って以降のガウリイが用いる魔力剣。正式には「斬妖剣(ブラスト・ソード)」。周囲の魔力を切れ味に変え、何でも切り裂くことができるが、鞘に納めようとするとその鞘がすっぱり切れ、地面に落とせばどこまでも大地を切り裂いて行くという融通の利かない武器となっている。原作ではわざわざ呪紋で切れ味を落として使用していた。
奥義「斬妖剣」は水属性ダメージ+自身の攻撃アップ。スキル「自動辻斬装置」は水属性キャラの攻撃力がアップするEX攻刃。
どちらも編成すると攻撃力が上がるEX枠攻刃スキルを持っている。2024年現在はより強力なEX攻刃武器が多数実装されているが、イベント開催当時は貴重なスキルだった。
2種類の武器が入手できるのは今までの古戦場では例を見ない措置だったが、ノルマ達成で手に入る装備は2本ずつまでとなり、あとはドロップでしか入手できなかった。(強力な敵からの低確率ドロップに期待するしかない上、どちらがドロップするかも選べない)
ちなみに、ガウリイがキャラクターとして実装されなかったのはアビリティの問題だという一説がある(魔法が使えず、特徴的な技や特殊能力も無い)。
問題点
スレイヤーズファンが予想をはるかに超える勢いで押し寄せ、イベントも盛り上がり過ぎたためか、既存サーバーで捌き切ることが出来ず、ゲーム自体の応答が非常に重くなる事態が頻発、配布キャラクターが編成できないというバグも発生してしまったため、緊急メンテナンスを何度も行う羽目になってしまった(解決済み)。
その人気にも関わらず、先述のとおり「光の剣」と「ブラスト・ソード」の入手難度が異常に高く、この機を逃した場合次に入手できる可能性が絶望的に低いため、多くのプレイヤーが先の見えないマラソンにリソースを吐き続ける状況になってしまい、必然的にイベント自体も凄まじき戦争状態に陥ってしまっていた。
「貢献度の予選ボーダーラインの平均値が通常時の1.5倍に跳ね上がっていた」と言えば、イベントの人気と入手難易度設定が異常だったか分かるだろう。
また、今回から騎空団1つにつき1日1回出すことができる「難易度:HELL」クエストが追加された。
古戦場は騎空団(ギルド)内でボスをどれだけ討伐したかを「貢献度」というイベントポイントのようなもので判断し、時間内に稼いだ貢献度が多い騎空団が勝利するが、HELLはこの「貢献度」を通常より多く稼げる特別なバトルである。
しかし、他の団員の意向に反して早々に団以外の面々をHELLクエストに呼んでしまったり、HELLクエストの扱いについての問題が発生したといった団内トラブルが多発。このHELLをめぐっての問題も上乗せされるという少々不安な門出となってしまった。
また、HELLの受注には受注用のアイテムを団員が設置しなければいけないが、30人フルに設置しないと最終日までHELLを受注できない設定も問題視された。
次の古戦場イベントでは、HELLクエストは団員にしか救援を送れないように調整された上、騎空団の戦力によっては討伐が困難になるのではないかという部分を受注用アイテムの消費量で難易度が調整できる仕様に変更したため、ある程度この問題は解決されたといえる。
初心者が最初に挑むには厳しい古戦場イベントでコラボを行ってしまった上に、スレイヤーズの人気・2種類の報酬武器集め・HELLクエストの調整不足などのせいで状況が混沌としてしまったため、手放しに大成功とは言えない状態になってしまった。
イベント自体の完成度は高いため、もしも復刻か第2弾が開催されるなら通常のコラボイベント形式での開催を期待したい。
関連動画
関連項目
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