スーパーワギャンランドとは、1991年12月13日に発売された、スーパーファミコン専用ソフトである。
Wii・WiiUなどのバーチャルコンソールでも配信中。
概要
ワギャンランドをスーパーファミコン用にパワーアップさせたゲーム。ワギャンにとってもナムコにとっても、スーパーファミコンデビューとなった作品。
ドットの雰囲気こそファミコンのワギャンランドシリーズそのままだが、スーパーファミコンに舞台を移したことで表現力が格段とあがり、ゲームグラフィックもグレードアップした。グラフィックにはグラデーションが細かく追加され、これによってファミコン版には欠けていた立体感を演出できるようになった。
基本的な雰囲気としてはファミコンをリメイクしたような感じだが、ステージなどは全てが新造されており、ギミックやステージのバリエーションもより多彩になっている。今作からステージセレクトができるようになり、クリアしたステージにも戻れるようになった(スコア稼ぎか裏面探しくらいしか用途がないが)。
セーブ機能はなく、クリア後に表示される長めのパスワードを何かにメモって、それを再開時に入力するスタンダードなシステムとなっている。なお、バーチャルコンソール版なら中断ができるので、パスワードをメモらなくても問題はない。
BGMは基本的にワギャンランド2のアレンジBGMが多くを占めており、初代ワギャンランドのBGMもちらほら採用されていたり、集大成となっている。 そのほとんどの楽曲アレンジにスティールパンを模した音源が使われており、従来シリーズの音源と比べポップ感が増している。
ゲームのシステムはファミコン版とほとんど変わらない。音波砲を発射して敵を麻痺させ、それらを利用して進んでいくアクションパートと、ボス戦におけるミニゲームバトルの2パートが存在する。
お馴染みながら、ワギャンに体力という概念はなく、諸々のダメージを1発でも食らっただけで1ミスとなる。
従来のシリーズでは途中で様々なアイテムが貰えたが、今作ではラストステージ限定である。使用できるアイテムは下記のうち1つ。
- スーパーワギャナイザー
シリーズお馴染みのワギャナイザー強化版。音波法を当てた敵を吹っ飛ばすことができる。 - ワギャコプター
こちらもシリーズお馴染みのアイテム。ワギャンの頭が360度回転し空を飛ぶことができるようになるが、攻撃が一切できなくなり、避けて進むしかなくなる。目は回らないらしい。 - おまもり
アクションパートでは何の恩恵もないが、Dr.デビル戦のミニゲームを1つ減らすことができる。そのため苦手なゲームを回避できるようになる。
難易度は3種類用意されており、
- OKOSAMA MODE
文字通り、子供向けの難易度低めなモード。裏面もないため細かいことを気にせずサクサクプレイできる。ボス戦のパーフェクト獲得も簡単。 - HITONAMI MODE
物心ついた頃のユーザーのための、普通の難易度。ステージが進む度に難易度が上昇し、従来シリーズに近い感覚でプレイできる。このMODEから裏面が一部ステージで追加される。 - KAMISAMA MODE
みんなのトラウマ、こんなのクリアできるかというぶっ飛んだ高難易度。裏面もほぼ全ステージに追加され、このMODE専用のステージも用意されている。更にステージ途中でアウトになった場合は他の難易度には設定されている中間復活ポイントがなく、どこでやられてもステージ最初からやり直しとなる(裏面の場合は裏面の最初から)。
と、初級者から上級者にまで対応している。特に最後のKAMISAMA MODEは大人も挫折する可能性があるくらい、相当な難しさである。興味本位でKAMISAMAを選択し、最初のモザイク当ての映像を見て唖然とした人は多いだろう。しかしKAMISAMAの恐ろしさはボス戦ではなく道中のアクションパートでも遺憾なく発揮される。プレイヤーの行動心理を読み切った敵やトラップの配置、一切の情け容赦ない猛攻に心をへし折られた人は数知れず。更にラストステージでは前述の通りワギャンの兄からアイテムを貰えるのだが、KAMISAMAだけは「これで本当にいいんだな?」と念押ししてくるにも関わらず、「と思ったがここで甘やかしてはお前のためにならん、最後の試練と思って堂々と立ち向かうのだ」といきなり説教され、アイテムなしで挑むことになる。
本作の真エンディング条件は「KAMISAMA MODEで裏面全てをクリアしてDr.デビルを倒す」というとんでもないもの。自力でたどり着けた人は正真正銘のKAMISAMAであろう。
ミニゲームバトルはモザイク当てが追加され、さらに面白みが増している。他にはお馴染みのしりとりと神経衰弱、前作で追加された数字探しの全4種類。しりとりはグラフィックの向上で絵が判別しやすくなった上、裏読みが大量に追加された。その反面、最後に「ん」が付いたら負けという本来のルールが適用され、裏読みにトラップとして「ん」で終わる単語も多く追加された(石⇒ストーン、きつね⇒コンコンなど)。このパネルを選んでしまうとクリアポイントを超えていても負けとなる。パーフェクト狙いでもない限りはクリアポイントを超えたらおとなしく時間切れで抜けよう(神経衰弱はタイムオーバーで負けになる)。
モザイク当て
実は結構鬼畜な新しいミニゲーム。モザイク機能を本体に備えているスーパーファミコンにプラットフォームを移したからこそ実現した。
文字通りモザイクの絵が何を表しているか、基本4択(難易度によって回答候補はさらに増える)の中から答えるゲームである。しかし、これが結構鬼畜な難しさを持つ。
まず、そのモザイクに映る判然としない映像が、何を表しているのかは初見では概ねわからない。何度も何度もプレイしながらゲーム中の登場キャラをなんとなく覚えなくてはならないのである。
少なくとも、水色の動く物体をキノコと認識できる人はなかなかいないと思う。
ある程度色や感覚などで、モザイク内容を理解できるようになっても、当然紛らわしいものも存在する。そのため、ただ覚えるだけで完全クリアというのは結構難しい。中には引っ掛け問題が存在することも多く、水色のキノコかと思ったら別の奴だったということも少なくない。
モザイクは時間が経つごとに薄まっていくが、正解ポイントはそれに応じて減るので注意。
ちなみに、モザイクに映っているのが「誰か」という単純な問題は全体的に見れば少なく、基本的には「モザイクに登場している○○な誰かが、どこで何をしているか」という問題が出てくることのほうが多い。
中には脈絡のない内容も多いため、繰り返しプレイしていかないと、このゲームの攻略は難しい。
そして後半はOKOSAMA MODEですら一筋縄ではいかない難易度となるので、やりごたえは抜群。
ちなみに、KAMISAMA MODEにおけるモザイクあては、あまりの難しさに本当に泣きたくなる。やりこめば理不尽な問題でも案外わかるものではあるが……ノルマが1問のミスも許されない条件だったりするので、じっくり考えていられないのがかなり難儀。
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