「 消されるな、この想い 忘れるな、我が痛み 」
ゼーガペインとは、メディアミックスプロジェクト・“プロジェクトゼーガ”として制作された作品群の総称、または作中に登場するロボットの機体名である。 通称「ゼーガ」「是我痛」。
上記作品及び関連商品は、基本的に世界観を共有している。
本項では主にアニメについて記述する。
あらすじ
舞台は近未来の千葉県舞浜市。舞浜南高校1年生のキョウは廃部寸前の水泳部を存続させようと部員集めに奔走していたが、突如現れた転校生シズノに「ゲーム」の始まりを宣言される。彼女の手によって導かれた先は廃墟だらけの異世界。そこで彼は光の装甲を纏う巨大ロボット、ゼーガペイン・アルティールに乗り込み、シズノと共に敵ロボットを倒してゆく。
しかし、何度もゲームの世界を行き来するにつれ、キョウは様々な疑問を感じるようになる。
幾度も感じるデジャビュ、謎のメッセージ、日常の舞浜で感じる違和感。
やがて、シズノは廃墟の世界を前にして「これが、現実」と告げる。
そして、さらなる驚愕の事実が…。
ガルズオルムが襲い来る理由とは?セレブラントの目的は何なのか?
残酷すぎる真実に苦悩しながらも、キョウは戦うことを決意する。
この痛みを、忘れない為に。
概要
本放送はテレビ東京系列にて2006年4月6日から2006年9月28日まで、毎週木曜日18:00~18:30に放送。
BSデジタル放送局・BSジャパン及びCSデジタル放送局・AT-Xでも同時期に本放送された。
その後はBSや地上波で何度か再放送され、各web配信サービス等でも配信中。
和洋のSF系作品からヒントを得た世界設定や、日本の青春ドラマ・映画を彷彿とさせる人物模様などを絶妙にブレンドしたストーリーは、高い評価を受けている。
本作のメカアクションは、一部を除き3DCGで作画されている。このパート(特にロボットの戦闘シーン)については話のクオリティに追いついていないと評する声も一部にはあるが、ゼーガペインの特徴でもある光装甲を表現するにはCGで制作するしかなく、ファンの間ではこれが正解だという意見になっている。
中国出身のキャラクターや、彼らが着衣するチャイナドレスを元にした制服など、随所に中国風味が取り入れられている。これらは『星方武侠アウトロースター』などにも見られる原案者・伊東岳彦の作風である。
また水泳部が舞台のため、大抵各話で1回女性の水着姿が拝めるという、健康的お色気要素も見所の一つ。
本作品のタイトル『ゼーガペイン』はキャッチコピー「消されるな、この想い 忘れるな、我が痛み」から採られた“是我が痛み(これ わが いたみ)”という意味が込められている(縮めて“是我痛”とも書く)。
このように評価の高い作品だがDVDの売り上げが思ったように振るわなかった為、アニメのDVD売り上げ数の単位として1ゼーガ=約1900枚と表すこともある。
因みに、ゼーガファンにとって8月31日という日付は重要な意味を持つ日である。その為、8月31日が来ると、感慨にふけるファンが多く存在する。
Blu-ray BOX化
前述の通りDVDの売り上げは思うようにはいかなかったが、熱狂的なファンは存在していた。(作品設定にちなみ「セレブラント」を自称)
そしてそのファンたちの熱い応援もあり、2009年開催の「あなたの力でBD化プロジェクト」第1弾では2位に、同年末に開催の第2弾では見事1位に輝き、放送終了から約4年後の2010年9月1日に念願のBlu-ray BOXがバンダイビジュアルから完全受注生産で発売された(予約入金数が2000を超えないと生産中止とされていたため、少なくとも1ゼーガ以上はある)。
2006年当時としては珍しくHDクオリティで制作された本作だが、フルスペックでの商品化はこのBDが初めて。
内容は全26話の他、11話のオリジナルシナリオ版(EDが少し違う)、オーディオコメンタリー、PV、デジタルギャラリー、特製ブックレットなど。またDVDでは3話以降統一されていた本編のオープニングは全て初回OA版が復刻されている。
ちなみにこの2010年は、BS11で再放送があったりROBOT魂で味方ゼーガ3(+1)機と敵機2機が発売されたりと、何かと盛り上がりの多かった年でもある。
パチスロ化
2013年、山佐からパチスロが登場。公式サイトから紹介映像を見ることができる。
http://www1.yamasa.co.jp/zep/
作画やCG、音楽などほぼ全てが新規のもので、かなり力が入っているのを確認できる。
特に3DCGは近年の技術進歩を受け、表現・動き共にバージョンアップされている。
ただしネタバレが凄まじいので視聴時は注意。
ゼーガペイン2の設定をベースに、2024年『ゼーガペインSTA』の劇場放映が発表されている。
10周年プロジェクト
放送から10周年にあたる2016年。3月に開催されたAnimeJapan2016において、ゼーガペイン10周年プロジェクトが発表。放送終了以降ここまで規模の大きい動きは初めてであり、大いに盛り上がりをみせる。
- ゼーガペイン10th ANNIVERSARY BOX
TVシリーズのBlu-ray BOX。2016年8月31日発売。
内容は全26話の他、上記2010年に販売されたBlu-ray BOXの再収録(OP、ED、PV等)、
2015年8月31日に「サンライズフェスティバル2015白南風」で上映された映像(ver.8.3.1)が含まれる。
(但しブックレットは再収録せず新規作成)
また、アンケートにより決定した話数のオーディオコメンタリーを新規収録。
価格は32,000円(税別)。前回の受注生産とは違い、初の一般販売である。 - 10th Anniversary ゼーガペインSBG 夏の始まり@舞浜サーバー
2016年7月16日に舞浜アンフィシアターで開催された10周年記念イベント。
SBGはSummer is beginningの略。
主要キャスト、監督、主題歌アーティストが登場し、トーク・朗読劇・ライブを披露した。
ゼーガ史上最大のイベント。 - ゼーガペイン ADP
後述
ゼーガペイン ADP
10周年プロジェクトの目玉。
ADPはAdaptation、Advanced Projectなどの意味が込められている。
TVシリーズに加え、新作カットやリファインされた映像、全編新規アフレコにより再構成された劇場作品。
全国8館で2016年10月15~10月28日の2週間限定イベント上映。
上映劇場及びバンダイビジュアルクラブにてBD限定版先行発売。限定版にはSBGの映像も収録される。
2016年10月15日にデジタルセル配信開始。
2016年11月15日にBD&DVD発売。
新要素として新キャラクター4人が登場。全く新規のキャラクターに加え、設定上存在は示されていた人物も初登場。
又、パチスロ時からさらに進歩したCGにより映像もグレードアップしている。
監督曰く、ゼーガペインはサンライズフェステバルで過去何度か総集編を制作しており、今回のADPは単なる総集編にはならない、新しいストーリーが展開される「新解釈」になるとされている。
主な登場人物
- ソゴル・キョウ(十凍 京) CV:浅沼晋太郎
- 舞浜南高校1年生。水泳部ただ一人の部員。一見すると典型的な単純熱血キャラの様だが、実は博識で成績優秀であり、性格的に繊細な面もある。シズノに導かれ、セレブラントとして覚醒。ゼーガペイン・アルティールのガンナーとなる。
- カミナギ・リョーコ(守凪 了子) CV:花澤香菜
- キョウの幼馴染。常に明るく、感情表現豊かな少女。映画監督になる事を夢見ている。キョウに恋心を抱いているが、それを認めることに躊躇いも…。通称棒子。
- ミサキ・シズノ(三崎 紫雫乃) CV:川澄綾子
- キョウのウィザードを務める綺麗なお姉さん。リョーコとは対照的にどこか儚げで暗い影を思わせる。司令やAI達からは「イェル」と呼ばれている。朝は納豆派。 出身サーバー不明。
- シマ CV:坪井智浩
- オケアノスの司令官。 常に冷静沈着、時には冷徹とも取れる判断を下す。ミナトからのアプローチには気付く様子さえ無い。出身サーバー不明。
- ミナト CV:井上麻里奈
- オケアノスの副司令官。シマに好意を寄せる。 ストッキングが似合う金髪蒼眼の女性。シドニーサーバー出身。
- マオ・ルーシェン CV:朴璐美
- ゼーガペイン・ガルダのガンナー。振る舞いはクールだが、実は熱血な二枚目キャラ。キョウに特別な感情を抱く。 上海サーバー出身。
- メイウー、メイイェン CV:牧野由依、渡辺明乃
- 主にマオ機のウィザードを務める双子の姉妹。キョウ曰く姉のメイウーが”性格の悪い方”、妹のメイイェンが”可愛い方”。上海サーバー出身。
- クリス・アヴニール CV:家中宏
- ゼーガペイン・フリスベルグのガンナー。豪放磊落で陽気な兄貴。アークの夫。アークとイチャつくのが日課。パリサーバー出身。
- アーク・アヴニール CV:久川綾
- クリスのウィザード。シズノの親友であり、シズノとはまた違った清楚さを持つ。クリスとカフェオレを心から愛するクリスの嫁。パリサーバー出身。
- エリンギ CV:大山鎬則
- オケアノスのブリッジ要員。本名はクロシオ ハヤト。とある回から突如台頭してくる静岡サーバー出身のキノコ。
- アビスとシン CV:加藤将之・ゆかな
- ガルズオルムに造られた亜人類。見た目は10代の男女で共に褐色の肌をしている。自分達を「光ある者」、人類を「光無き者」と呼び、数多くのセレブラントを葬ってきた。人類が戦い続ける理由を知りたがっている。
- クラシゲ CV:松本保典
- 通称クラゲ。舞浜南高校の教師であり、水泳部の顧問。ミズサワにぞっこん。
- ミズサワ CV:佐藤利奈
- 通称おミズ。舞浜南高校のスクールカウンセラー。保健室のマドンナ的存在。
- ソゴル・ミサキ(十凍 未沙季) CV:遠藤綾
- キョウの妹。登場シーンは僅かながらも、ものの数秒で視聴者に少なからずの衝撃を与え、作中屈指の萌えキャラの位置を確立している。その仕草は一見の価値アリ。
主題歌
オープニングテーマ
キミヘ ムカウ ヒカリ
歌・作詞・作曲 - 新居昭乃 / 編曲 - 保刈久明
エンディングテーマ
リトルグッバイ
歌 - ROCKY CHACK / 作詞・作曲 - NOE & 山下太郎 / 編曲 - 保刈久明
関連動画
関連コミュニティ
関連リンク
関連項目
- 22
- 0pt