ドラバラ鈴井の巣(どらばらすずいのす)は、北海道テレビ放送で2002年2月1日から2004年12月23日まで放送されていた深夜バラエティ番組。
プロのお笑い集団劇団員であるTEAM NACSの面々が、自分たちで考えたテレビドラマを自主制作して放送するというぶっ飛んだ内容の番組。
概要
テレビ番組としては唯一、芸能事務所CREATIVE OFFICE CUEの全メンバー(当時)が出演する深夜番組。ただしそのうちレギュラーになっているのは鈴井・大泉・安田の三人である。
元々は1999年4月から金曜深夜に放送していた夢追求バラエティ「鈴井の巣」で、その後は2001年4月から合同コンパを行う恋愛バラエティ「鈴井の巣 presents n×u×k×i」になり、2002年2月に現在の形態になった。なお「ドラバラ鈴井の巣」以前にも「鈴井の巣」の企画「大泉塾」内でドラバラ企画が行われた事がある(その企画時に作られたドラマは「Beautiful wife -ドラゴン怒りの鉄拳-」)。
出演者が企画・脚本したテレビドラマを放送する「ドラSide」とドラマの制作模様をおった「バラSide」の2部で構成される「新感覚バラエティ」。2004年12月23日放送分で最終回を迎えたが、過去の作品がDVDで順次発売されている。
番組的にはドラマそのものよりバラSide(メイキング)に重きを置いており、脚本に盛り込まれた無理難題を、深夜ローカルの乏しすぎる予算や尺でどのように解決していくかが番組の見どころになっている。
2005年4月からは、HTBにて「ドラバラ鈴井の巣(リメイク版)」として放送され(2005年9月29日で一旦終了し、2006年春放送再開)、道外テレビの局でも放送された。また同内容のものがインターネットテレビ「インプレスTV」において「雅楽戦隊ホワイトストーンズ 〜雅やかな愛の戦士たち〜」から順次シリーズを追って配信されていたが、インプレスTVのサービス終了に伴って配信も終了している。
この番組と並々ならぬ関係性を持つ水曜どうでしょうのチーフディレクターである藤村忠寿はドラバラのDVDに関して、「放送ではドラマとバラエティーが一緒に放送されて濃密だが、一方でドラマとしての連続性が希薄になってしまう。しかし、DVDではそれぞれ別のディスクに収録されているために短所があっさり解決している」と絶賛している。一方、大泉洋はDVD発売特番の中で、「誰でも気軽に観られること目指しているオフィスCUEの番組の中で、マニア色の強い異色の番組だ」という趣旨の発言をしている。
2006年4月から2007年12月まで、CS「テレ朝チャンネル」にて放送。事実上のHTBバラエティ初の全国放送となる。リメイク版放送開始1年目にしての快挙である(水曜どうでしょうは道外放送開始から8年後の2007年4月4日に地上波全国放送を達成した)。また、同局ではこの作品の放送以降、「おにぎりあたためますか」などのHTB番組が多数放送されている。
メイキングで表示されるテロップは必ず「。」「!」「?」で終わる。
日本テレビで放送されていた「ドラバラZONE」、「ドラバラPLUS」、「ドラバラPUSH」との直接の関係はない。
キャスト
レギュラー
準レギュラー
なお、「山田家の人々」で佐藤(現・戸次)の出演機会に関して問題になったとき、逆ギレした大泉が自分と安田、鈴井を指して「レギュラーここまで!!」と主張した(その際準レギュラーに向かって「君たちはいつから必ず出られると思っているの」と発言した)。企画発表・台本読み合わせ時にカメラと対面に座っている準レギュラーは重要なキャラクターを任される場合が多い(例えばマッスルボディの音尾。しかし基本的に鈴井・大泉・安田の3人のみである)。
ゲスト
- ホワイトストーンズ:北川久仁子(2,3に出演。当時の肩書きはラジオパーソナリティ)、小野優子(3のみ。HTBアナウンサー)、滑川宝水(1,2に出演。演歌歌手)
- マッスルボディは傷つかない:坂本サトル(ミュージシャン)、なかやまきんに君、ケン安田
- 山田家の人々:三輪明日美(映画「man-hole」ヒロイン)
- VS(対決企画):(すべて大泉組)滑川宝水、加藤充(ボディビルダー、2002年、2003年北海道チャンピオン)、ドン川上、森さやか(HTBアナウンサー)
- なんてったってアイドル!:大河内奈々子、土井善晴(料理研究家)、佐藤めぐみ(映画「銀のエンゼル」ヒロイン)、くまきりあさ美
ナレーター [編集]
歴代作品
放送日はドラマが放送された日。スペシャル版などは含んでいない。 なお、作品は基本的にそれぞれ独立しているが、一部でキャラクター、設定を相互で使用している。
第1回作品 『雅楽戦隊ホワイトストーンズ 〜雅やかな愛の戦士たち〜』
第2回作品 『マッスルボディは傷つかない』
- 企画・脚本:安田顕
- 2002年6月13日 - 8月22日(全6話)
- 初代「鈴井の巣」、「n×u×k×i」時代通じて、鈴井の巣史上最低の視聴率を記録。しかし、ドラバラ・リメイク版の放送では善戦。
- ごく少数にカルト的な人気を博しているとも言われる。
- 「平成の怪物」と呼ばれる安田の作品だけに、常人には理解されがたい世界が繰り広げられている。実際に三日間徹夜して脚本を書き上げており、当初これを見た出演者達はあまりの支離滅裂さに激怒。特に大泉は「書き直せ!全部書き直せ!」と脚本を叩きつけながら怒声を張り上げたほどだった。
- ドラマ撮影後、安田と音尾は本物のボディビル大会に出場したが、結果は失笑を買ってしまったほどに散々なものだった。
- ドラバラの中で唯一海外ロケ(アメリカ・ロサンゼルス)を敢行した作品である。安田と同姓同名のボディビルダーであるケン安田(本名・安田顕持)と共演。番組の都合上、低予算で撮影しなければならないため、渡米はスタッフ達が激安の運賃の航空会社を探し当てることに成功したため実現した。
- この作品は「音尾の大ブレイク」が1つのテーマになっている。
- 本作に登場する森崎先生(森崎)は後のホワイトストーンズ第3作にカメオ出演している。
第3回作品 『雅楽戦隊ホワイトストーンズ 〜白き伝説よ永遠(とわ)に〜』
第4回作品 『山田家の人々』
- 企画・脚本:大泉洋
- 2003年2月13日 - 5月1日放送(全9話)
- 『山田家の人々』の撮影で使った青果店は、本当に青果店として実在している。
- 大泉の半自伝的ストーリー。「スリーエレファントの会」などの実話が多数含まれている。また学校のシーンのロケは大泉の出身校である札幌藻岩高校で行われた。
- 遅筆で有名な大泉の作品だったため、原稿の完成が2ヶ月遅れた。重ねてテーマ曲の製作まで遅れたため、あまりの遅さに業を煮やしたスタッフが鈴井に援護射撃を要請し、鈴井が大泉に「殺人予告」をするまでになった。
- ドラバラでは初の二桁の視聴率を記録した。
- 鈴井は「春弘父さん」のキャラクターを非常に気に入り、この後のホワイトストーンズ3でも登場する。
- CUE DREAM JAM-BOREE 2006にて、続編(完結編)が演じられた。
第5回作品 『雅楽戦隊ホワイトストーンズ 〜最終章 呪われし神々の行方〜』
- 企画・脚本:鈴井貴之
- 2003年6月19日 - 8月28日放送(全7話)
- 企画発表・台本読み合わせの時、鈴井は収録が始まるとすでに座っているのだが、この時だけは安田や大泉と同様に「作家先生登場」という形で扮装(「山田家の人々」の春弘父さん)して登場した。
第6回作品 『VS(対決企画)』
正レギュラーの3人をリーダーにして、準レギュラーの6人をそれぞれのグループに割り振って結成したチームが戦う対抗戦。本当は2003年2月ごろに「第5回企画」として始動していたが、諸事情(テロップにはスポンサー様の都合と上書きされた)でホワイトストーンズ3が撮影、放送されたためにこちらの企画は後回しになった。テーマは「男と女のラブストーリー」で、各組が引いたキーワードを盛り込んで話を展開するという条件が与えられた。
ただ、ラブストーリーがテーマながら、当番組の女性レギュラーは安田組の小橋しかおらず、鈴井組と大泉組は「ヒロインを誰にするか」というのも重要な課題であった。なお、出演者については助演やエキストラなどストーリーの大筋に関係ない「チョイ役」であれば、他のチームのメンバーを出演させることも出来たほか、番組視聴者の応募によるエキストラオーディションも行われた。
当企画は2006年8月にDVD化されたが、タイトルは「VS 〜禁断の対決企画〜」になった。
上記3チームに分かれて対決。視聴率、視聴者、特別審査委員会(著名人による評価、委員長は水野晴郎)、スタッフによる100点満点評価。勝った安田チームは新潟県佐渡市にある某共和国にホームステイし、負けた鈴井チームは仙台ハイランドと山形県朝日村(現・鶴岡市)でバンジージャンプを体験した。
第7回作品 『なんてったってアイドル!』
- 企画:大泉洋 脚本:鈴井貴之 脚色:安田顕
- 2004年10月21日 - 12月9日放送(全8話)
- ドラマの最終話は主役の4人がユニットを組み、北海道厚生年金会館で生中継でライブを行った(2004年12月9日放送分)。ちなみにアイドルユニット「チーズスナック」のダンスの振り付けを行ったのはパパイヤ鈴木である。
CD・DVD
DVD
- 雅楽戦隊ホワイトストーンズ 〜雅やかな愛の戦士たち〜
- マッスルボディは傷つかない
- 雅楽戦隊ホワイトストーンズ 〜白き伝説よ永遠に〜
- 山田家の人々
- 雅楽戦隊ホワイトストーンズ 〜最終章 呪われた神話の行方〜
- VS 〜禁断の対決企画〜
- なんてったってアイドル!
- ドラバラコンプリートBOX (DVD全7作品を収録。ミニ写真集が付属されている。専用BOX単品も発売された。)
CD
- 雅楽戦隊ホワイトストーンズ 〜雅やかな愛の戦士たち〜
- マッスルボディは傷つかない
- 山田家の人々
- VS(ブイエス)
- ドラバラコンプリート(歴代作品の主題歌などを収録したアルバム、2004年9月8日発売)
- なんてったってアイドル!(第7回作品『なんてったってアイドル!』の曲を収録したシングル)
スタッフ
- 企画・構成…鈴井貴之
- プロデューサー…初代:土井巧/2代目:岡茂憲/3代目:林亮一(ハヤシP)
- 総合演出…杉山順一(現在はハナタレナックス担当)
- ディレクター…多田健(監督)/白取茂一(助監督)/竹本英樹(現在はスキップ担当)
- アシスタントディレクター…奥井愛彦
- 撮影…坂本忠昭(ドラマ)/鈴木武司(メイキング)
- 照明…西出真司/北海道共立
- 録音…松澤聡/末永大輔
- ナレーション…林和人
- デザイン…小間里美/BgBee
- 音響効果…工藤哲也(FIXE)
- スタイリスト…小松江里子
- ヘアメイク…諸橋みゆき
- 切り絵…原義一(K.A.D)
- MA…綾智樹(アドビデオ北海道)
- 制作担当…松倉和哉
- ロケコーディネート…村部吉宣/AZBY
- 制作協力…CREATIVE OFFICE CUE
- 制作著作…北海道テレビ放送
関連動画
関連商品
関連コミュニティ
ドラバラ鈴井の巣に関するニコニコミュニティを紹介してください。
関連項目
- 3
- 0pt