フランクリン・クリントンとは、グランド・セフト・オートV(Grand Theft Auto V,GTA5)に登場する主人公の一人である。
概要
1988年生まれで、サウス・ロスサントスの貧民街出身。
父は蒸発、母は麻薬中毒により他界しており、ゲーム開始当初は叔母のデニースと共に暮らしている。
10歳から働き始め、現在はファミリーズという緑のカラーギャングに属している。麻薬の使用や密売、公然わいせつによる逮捕・投獄歴もある。
普段はシミオンというカーディーラーの下で法外なローンを払えなくなった若者から車を取り立てる仕事をしているが、本人は地元を出て裏世界でのし上がりたいという野心を抱いている。
その後マイケルと出会い、彼のトラブルに関わっていくことで次第に強盗計画に巻き込まれる内にやがて大きな陰謀とも戦うハメになってしまう。この陰謀はマイケルとトレバーの複雑な因縁や過去が大きく絡んでおり、フランクリンは本来は完全な部外者なために昨今のラノベ主人公にありがちな「巻き込まれ体質」ともいえる。しかし、最終的に彼は自身を含めた3人の運命を大きく左右する選択をすることになる……。
その選択の行く末はプレイヤー自身で見届けてほしい。
性格
3人の主人公の中では最年少だが一番まともな思考の持ち主。またGTAらしからぬ良識的な人物で、例を挙げていくと
- ミッション中さえ反目しあっているマイケルとトレバーの仲を取り持つ
- マイケルの過去とは無関係にも関わらず、大金を稼ぐことができた恩返しとして彼への協力を惜しまない
- なんだかんだ言いながら、幼馴染のラマーの危機には駆けつける
- 自分が生まれる前に起きたにもかかわらず、猟奇殺人事件の犯人を突き止め、追い詰める
- 病的なまでに運動に憑りつかれた女性に「挑戦することが重要」「気楽にやったほうがいい」と諭す
などと、これ以外にもたくさんあるが、本人いわく『クズの頭を撃ち抜くのも、イカれたクソ野郎をぶっ殺すのも楽しめる』らしく、報酬を払わないどころか自分のことを知らないふりをする依頼人を爆殺したりするなどやはり彼もGTAの世界の人間である。
能力
3人の中では最も車両の運転技術に秀でており、特殊能力も運転中にスローモーションにできるというもので、操作に不慣れなプレイヤーは勿論、時間制限のあるミッション時に重宝する。また無人車両を奪う際、他の2人はガラスを割るため通行人に見られると通報されるが、フランクリンはピッキングでこじ開ける為、見られても通報されない。(逆に運転中の車を奪うのは不得手)
射撃能力は初期では最も劣っており、作中でもマイケルから「練習しろ」と忠告されるが、ストーリーを進めていくうちに、長距離からの支援射撃や暗殺を任せられるなど大きく成長する。
>余談ではあるが、動物(というか犬)に懐かれやすく、ラマーの飼い犬のチョップと連携して相手を追い詰めたり、役者志望のゴールデンレトリバーと意思疎通してみせた。
人間関係
前述のとおり、世話になった人間には必ず恩を返す義理堅い性格のため、マイケルやトレバーからの信頼は厚い反面、上昇志向の強さからか、家族や地元の友人たちからの評判は悪く、作中でも嫌味を言われている。ここでは、特に繋がりの深い人物を挙げていく。
マイケル・デサンタ
元々は彼の息子が無断で買った車を取り立てた際に、銃で「そのまま店に突っ込め」と脅されるという衝撃的な出会いで知り合う。その後彼に興味を持ち豪邸を訪れた際に、家族がらみのトラブルに巻き込まれていくうちに、一つの強盗計画に参加することになり、本格的に裏世界に足を踏み入れるきっかけとなった。
この件で大金を手にしたフランクリンはマイケルを尊敬しており、マイケルも「弟子」「理想の息子」とフランクリンを信頼しており、本来は無関係なフランクリンを自分の過去の清算やトレバーとの因縁に巻き込んでしまったことを申し訳なく思っている節もある。
しかし、家族のためとはいえマイケルが過去に仲間を裏切った過去を聞いた際は流石にフランクリンも非難していた。そのときにマイケルは「ある日突然足が動かなくなって急に走れなくなる感覚」と告げる。フランクリンは当初この言葉の意味を理解できずにいたが、ある選択を選んだ場合、それを身をもって知ることになる……。
トレバー・フィリップス
マイケルとFIB(現実世界のFBI)の因縁に巻き込まれた際に出会った。当初はお互いに無関心であったが、対立ギャングとの抗争に巻き込まれたことや、トレバーの思い付き強盗に参加したことで仲間意識が芽生えた様子。
トレバーのトラブルにもフランクリンは協力的で、マイケルの間を取り持っていたことから、トレバーもフランクリンを信頼しており、彼の逮捕歴を知った際に近くにいた警官に難癖をつけたり、共通の友人であるラマーを一緒に救出したりした。
また、ミッション中の行動やその後の交流次第では、仕事で組むと見返りの合わないラマーとの付き合いに悩むフランクリンに「長年の友人だったら大事にしろ」と忠告したり、逆にフランクリンへの不信感が拭えないラマーに「フランクリンがピンチを知らせてくれたから感謝してやれ」と諭したりする等、2人の関係を気遣う一面も見られる。
しかし、トレバーはフランクリンがややマイケルよりな立場にいることには不満があった様子で、フランクリンもキチガイな行動と発言で自分や仲間を危険に晒すトレバーを「すげえ怖くて不気味」と評しており、同じことを考えていた別の仲間にある選択を迫られることになる。
レスター・クレスト
マイケルと最初の強盗を実行した際に知り合った。当初はフランクリンの能力を信用していなかったが、見事に仕事を果たした彼を見てからは評価を改め、彼にインサイダー取引のため、各業界の社長の暗殺業を紹介するようになる。この暗殺業を請け負ったことで、フランクリンはバインウッドの豪邸を手にすることができた。
フランクリンも困ったら、まずレスターに相談することが多く、互いに信頼していることがよくわかる。
結果的にフランクリンがどの選択を選んでも、今までと変わりなく接してくれる数少ない存在。
ラマー・デイビス
フランクリンの幼馴染で、愛すべきバカ。ゲーム開始当初は一緒にカーディーラーの下で取り立ての仕事をしており、フランクリン同様にのし上がるという野望を持っているが、あくまでも「地元ギャングの中で」であり、地元で刹那的なギャングの生き方をすることに何の疑問も不満も持っていないため、地元を出ようとするフランクリンには不信感を抱いていた。
そしてフランクリンが自分よりもマイケルたちと関わることが多くなっていくうちに、大金を得て豪邸に引っ越ししてしまったことで、2人の関係は徐々に悪化していき、終盤にラマーがフランクリンに対する不満やマイケルやトレバーへの嫉妬を吐露することもある。
それでも、フランクリンとの友情は本物であり、終盤である選択をしたフランクリンがピンチになった際には快く協力してくれる。この時のラマーは男前なのでぜひ見てほしい。
デニース・クリントン
フランクリンとの関係は最悪で、彼の家に居座っている立場にも関わらず仕事も家事もせずにスピリチュアルな代物にハマって、それで何か行動を起こした気になっているという、フェミニストの悪いところだけを凝縮したような女。
フランクリンが豪邸に引っ越すと、元々の家の鍵を変えて乗っ取った挙句、フランクリンと自分の姉である彼の母親を中傷するメールを送り付けてくる。
余談だがラマーはデニースを気に入っているらしく、本人も満更でもないそうだ。
タニーシャ・ジャクソン
フランクリンの元カノ。ギャングなどの危険な仕事で金を稼ぐフランクリンに嫌気が差して別れたが、フランクリンの方は未練タラタラで、序盤はまるでメンヘラのようなメールを彼女に送っていた。その後は地元を出て、医者の恋人と交際し結婚する予定だったが、今でもフランクリンのことは大切な友人だとは思っており、ラマーのピンチを知らせたりした。
しかし、ライフインベーダー(現実世界のFaceBook)では医者の婚約者という立場や高価なプレゼントに喜んでいたりするくせに、フランクリンが大金と豪邸を得て、地元の友人たちと疎遠になったことを非難したりする矛盾っぷりで、自分勝手な女性という印象が強い。
ストレッチ
本名「ハロルド・ジョセフ」。フランクリンとラマーと同じくファミリーズに所属しているギャングで二人の先輩。服役していたが、作中序盤に出所した。
ラマーはストレッチを尊敬しているが、フランクリンの方はストレッチを軽く見ており再会時は一触即発だった(この時、ラマーが仲裁に入るという珍しい場面が見られる)
何度かフランクリンやラマーに仕事を振ってくるが、相手にハメられそうになったり、ラマーがヘマしたりトレバーが関わったせいで銃撃戦に発展したりと、毎回危険な目に合っているせいでフランクリンは徐々にストレッチへの不信感を強めていく。
ジェームス・デサンタ
ジミーが愛称のマイケルの息子で、クズニート。元々はこいつが無断で車を購入したことが、マイケルと出会うきっかけとなった。
フランクリンとは無断でマイケルの私物を売却しようとした際にトラブルに巻き込まれたのを助けてもらったことで知り合い、「同じ無職同士でツルもうぜ」と提案してくる。
デビン・ウェストン
かつてITバブルの中で世に知られるようになり、続いてエンターテイメントやインターネット、為替取引や豪華ツアーなど他の様々な産業でさらなる財を築いた超大物。
マイケルを通じてフランクリンと知り合い、5台の高級車を強奪するというどこかで聞いたミッションを依頼するが、難癖をつけて報酬の支払いを渋るとんでもなくケチな奴。
しかし、私設軍隊組織「メリーウェザー」やFIBを筆頭に様々な業界とコネがあり、その権力と影響力は計り知れないものがあり、あのマイケルを完全に信用させてしまうほどである。そしてそれを振りかざして作中終盤にフランクリンを脅す形である選択を迫ってくる。
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