久保田早紀とは、1979年にシングル「異邦人」をヒットさせたシンガーソングライターである。
概要
幼少時からピアノを習い、短大時代にCBSソニーへ自作曲を送ったことがデビューのきっかけとなった。
「異邦人」は当初「白い朝」というタイトルだったが、当時エーゲ海が舞台となったジュディ・オングの「魅せられて」や庄野真代の「飛んでイスタンブール」がヒットしていたことから、
異国情緒を意識したアレンジを施し、曲名も変えて発売することになった。
これが見事に当たり、人気歌番組「ザ・ベストテン」でも1位を獲得した。
その清楚でどこか悲しげな美貌と儚げな声が曲調にぴったり合っていたことと、
テレビに登場したことで「異邦人」は140万枚を超えるヒットを記録。
しかし真面目な性格もあってか、芸能界は彼女にとって居心地の良い世界ではなかったようである。
短大を卒業したばかりでデビュー曲がいきなりヒットして、度々テレビにも引っ張りだされたら
それも当然かもしれない。
デビュー2年後にプロテスタントの洗礼を受け、クリスチャンになった彼女は1984年に芸能界を引退し、
その後は本名の久米小百合の名前で教会でコンサートを開くなどの活動を続けている。
ご主人の久米大作は、フュージョン・グループ「プリズム」や「ザ・スクェア」でも活躍した、
有名なミュージシャンであり、音楽プロデューサーである。
ピアノの弾き語りをする姿はテレビを通して多くのファンに愛されたが、まったく笑顔を見せない彼女は
どこか寂しげでもあった。華やかな芸能界から身を引き、自らの音楽のルーツを探してたどり着いた
賛美歌は、彼女自身の救いにもなったのである。
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