便とは、以下のことを表す。
漢字として
- 意味
- 安らか、慣れる、都合が良い、容易に、有利にする、機会、大便・小便、手紙、へつらう、すなわち、たとえ~とも、弁が立つ、という意味がある。〔説文解字〕の本字は𠊳で、〔説文・巻八〕には「安んずるなり」とある。
- また平と通じて分かつ、敏と通じて身軽、という意味がある。
- 字形
- 人+更の会意。〔説文解字〕は「人、不便なること有るときは、之(こ)れを更(あらた)む」と、その字形を解く。白川静は、金文の𩣓が馬に鞭を加える形で、それが便に似ていることから、便は人に鞭を加える字で、人を使うような意味があったのではないかという。
- 音訓
- 音読みはヘン(漢音)、ベン、ビン(呉音)、訓読みは、たより、すなわち、やすらか、ならう。名のりに、やす、がある。
- 規格・区分
- 常用漢字であり、小学校4年で習う教育漢字である。JIS X 0213第一水準。1946年に当用漢字に採用され、1981年に常用漢字になった。
- 声符
- 便を声符とする漢字には、箯、緶、鯾、鞭などがある。
- 語彙
- 便衣・便意・便益・便宜・便室・便所・便佞・便寧・便門・便覧・便利・便路
異体字
- 𠊳は、〔説文〕の本字。
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