便乗ブラザーズとは、ファイナルファンタジーXI(以下「FF11」)に登場する特定の何人かのNPCを指す言葉である。(主にザイド、アルド、ライオンの3名)
が、その性質上(後述)FF11でよく使われるというだけで、他のゲームでも条件を満たすのであれば使用できる言葉である。
概要
「待っていたぞ」
「さあ行こう」
「なるほど、な……。こういう仕掛けになっていたのか。」
「ついにここまで来たわね。」
「先に行くぜ。じゃあな、<プレイヤー名>!」
上記はFF11のイベントシーンでで発せられるNPCの台詞であるが、RPGをよくプレイする者であれば似たような台詞を見たことはあるだろう。
具体的な例を挙げよう。
例えば古代から存在する建物の入り口に 、仰々しい門扉が構えられている。こういったものは大抵、それを開くための特別な手段やアイテムが存在する。そこで町の人の話であったり、その門扉に添えられた石版だったり、あるいはどこからともなく聞こえてくる声だったりからヒントを得て、その条件を満たすためにさらに一苦労させられるという流れである。
そしてようやく扉を開いたとき、タイミングを見計らったかのように進行中ストーリーの重要NPCが姿を現す。そしてさっさと扉の中へ入っていく。
多くのプレイヤーたちはこう思うことだろう。「俺が苦労して開けたのに……!」、と。
要するに、プレイヤーの苦労を尻目に便乗しちゃうNPCたちのことである。
『ゲーム』なのだからプレイヤーが苦労しなければ成り立たないのは確かなのだが、それでもあまりに露骨過ぎるとプレイヤーの反感を買ってしまう。
なぜFF11で注目されるのか
旧来のRPGでもこういったイベントは数多くある。だが、なぜFF11で注目されるようになったのだろうか。
推測の域を出ないが、理由はある。それは「ファイナルファンタジーであること」と「MMORPGであること」が合わさったことによる相乗効果である。
まず「ファイナルファンタジーであること」について。
FF11はMMORPGとしては珍しく、同シリーズの過去作品に倣ってストーリー方面にも力を入れている。それにより、そのストーリーを織り成す『キャラクター(NPC)』も当然ながら個性的・魅力的・印象的なものになる。
もうひとつ「MMORPGであること」について。
MMORPGであるが故に、攻略に時間がかかってしまう。単純に移動時間や戦闘時間であったり、単独で攻略不可能なものであるのなら人数集めだったり、理由は色々あるがそれらの時間や労力はオフラインゲームの比でない場合が多い。
この二つの理由が合わさり、『大きな苦労』による反感・不満の矛先が『のうのうと便乗する印象的なNPC』に向けられるという理屈である。
NPCの便乗の回避法
まず言っておくが、これは『プレイヤー側の回避法』ではなく、『ゲーム制作側の回避法』である。「NPCに便乗による不満・反感を向けさせない方法」と言い換えることもできる。
要は『便乗』させなければ良いのである。
どうしてもNPCがダンジョンの奥地に行かなければならないときはプレイヤー一行に同行させ、そして戦闘にも参加させれば良い。それらの条件を満たした「ドラゴンクエストVII」や「ファイナルファンタジーXII」などの同行NPCたちを『便乗』呼ばわりする者は決して多くないだろう。
もっとも、その戦闘能力が足手まとい級だったりすると、『便乗』より酷いレッテルを貼られることにもなるが。
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