修羅の国(エロゲ業界)とは、世紀末な状態のことである。
概要
エロゲー業界はコンシューマーゲーム業界に比べ市場が小さく、予算や人員などのリソースをかけることが難しいとされる。
そのため、誤字はおろか、CG間違えや音声間違えのバグやシナリオの破綻などが散見され、コンシューマーゲームの一部ユーザーから「修羅の国」と呼ばれている。
(元ネタは『北斗の拳』後半(原作18巻~)にて、主人公ケンシロウが船で乗り込んだクライマックスの舞台となる国。
この国の男子は全て、幼い頃から苛烈な修行や殺し合いを経て修羅と呼ばれる一人前の男を目指すという、
要するに雑魚キャラでも、これまでのボスが弱く見えるほど全員メチャクチャに強いという設定の世界。)
特にひどいバグや事例としては
- 立ち絵の表情CGが本来の位置とずれて空中にある
- パッケージや公式ウェブ、雑誌にいたはずのキャラクターがいない
- 出ていないキャラが突然発生する、もしくは突然いなくなる
- オープニングムービー入れ忘れ(デバッグ中にいちいち表示されるのがうざったいため外し、そのまま忘れた)
- インストーラー不具合によりインストールに30時間以上かかる、あるいはそもそもインストーラー自体が存在しない
- 修正パッチがギガバイト単位
- パッケージを開けて最初に目に付いたのが修正パッチディスク
- 麻雀で「912」や「白發中」で順子が成立(通称:宇宙麻雀)
- アンインストールするとHDDがすべて消える(一部条件がある)
- 最初の発売予定日から実際に発売されるまで6年5ヶ月
- system32.dllを書き換えるとか、スパイウェアがインストールされ、ウィルス検知ソフトがウィルスと判断
- PCがシャットダウンされる
- 雑誌に掲載した内容を没にして、ヒロインの男を男が寝取る
- フルプライスでCGがSDを除き35枚しかない
- 登場人物が全員ミストさん未満、戦闘システムは冗長かつ苦痛なラストリベリオン、シナリオは夢オチ同然
- シリーズを無視して急遽W主人公にした結果、元からいる主人公が、ぽっと出の主人公に10年越しのNTRをされる。(原因は後日公式から完全抹消)
- 販売したはいいがバグが酷すぎて、5か月間のパッチリリースの果てに公式がギブアップ宣言(購入者には再リリース作品を配布)
- 四八(仮)から良シナリオを除いて、支離滅裂を追加
- 発売直前で体験版からエンジンを変更したせいで、インストールして起動ができない
- ミドルプライスはおろか同人ゲーでも許されない超ド素人の絵
などがある。
本来コンシューマーユーザーからは信じられない、商品として成立しないレベルのエロゲーが公然と売られているのは、開発体制が小さくデバッグ体制が十分でないこと、企業規模が小さく「とりあえず出さないとつぶれる」ソフトハウスが多いこと、ユーザーのPCがネットにつながっていることがほとんどのため製造用のデータを工場に送った後もデバッグが続けられること、発売日から4日以上経つとほとんど売れなくなるため売り逃げに走るソフトハウスが存在する、などがある。
また、エロゲーユーザーもバグに慣れてしまっており、1GB以上のパッチを受け入れたり、ユーザーが積極的にバグを掲示板やソフトハウスに報告する「ユーザーデバッグ」、さらにパッチ提供が待てない有志がソフトを解析しパッチを提供する「ユーザーパッチ(非公式パッチ)」も日常的な光景である。
挙句ブランドロンダリングが平然と行われ、余りにも延期が多い事から、流通から定期的に進捗公開を義務付けられるといった特級の者もいる。
ただし、エロゲーは18歳以上向けの嗜好品であり、18歳以上でなければ受け入れられないようなシナリオや音楽、パロディといった表現に挑戦しているものもあり、これが楽しみでエロゲーユーザーを続けている人も多い。
他にも開発体制が小さいために一人の才能がゲームに色濃く反映され、ユーザーもその一人の才能を高く評価、ゲームを購入する土壌が強い。
この玉石混淆、バグをものともしないソフトハウス・ユーザー、1つ評価できればそれでよしとする姿勢をもって「修羅の国」と呼んでいる。
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関連項目
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