君は天然色とは、大瀧詠一(大滝詠一)が1981年に発表した楽曲である。大瀧の代表曲の一つとして数えられ、発表から40年以上経ち大瀧が亡くなってもなお生き続けている曲となっている。
概要
作詞:松本隆、作曲:大瀧詠一、編曲:多羅尾伴内(大滝詠一の変名)。
1981年3月21日に発売された大瀧詠一のアルバム「A LONG VACATION」と同日発売のEPシングルで初めて発表。
元々は歌手の須藤薫への提供曲として原型の曲が書かれたが不採用となり、大瀧自身の曲として作り直されたものである。
「A LONG VACATION」の収録曲として松本隆に作詞を依頼した一曲であるが、ちょうど松本が当時実妹を若くして亡くし、精神的ショックからスランプ期に入ってしまい一度依頼を断っている。しかし大瀧は松本の書いた歌詞の曲で歌うことにこだわり、アルバムの発売日を半年延期してまでも松本を待ち続けた。サビの「思い出はモノクローム 色を点けてくれ」という歌詞には、このスランプ期に松本が見た街が色を失い白黒に見え何色でもいいから染めてほしいという思いが込められていると後に語っている。
大瀧はこの曲の出来に満足しており、自身が敬愛するアメリカの音楽プロデューサー、フィル・スペクターのサウンドを自分のものにできたという感動があったと語っている。
セールス的には失敗の続いた大瀧詠一がついにブレイクすることとなる「A LONG VACATION」は100万枚を超える売上を記録し、その中でも特にキャッチーといえる「君は天然色」は発表後も数々のTVCMに起用され大瀧の代表曲として認知されるに至った。
タイアップとして使用されたものとして、ロート製薬「新・Vロート」・キリンビバレッジ「生茶」・サントリー「金麦<糖質75%オフ>」のCMソング、TVアニメ「かくしごと」のエンディングテーマなどが有名であり、大瀧がこの世を去った今でも新しいファンを獲得するきっかけを作り続けている。
2020年10月には大瀧の生まれ故郷である岩手県奥州市に所在する東北新幹線水沢江刺駅の発車メロディにも採用された。これは大瀧ファン・鉄道ファンの地元市民有志らが中心となりJR東日本へ要望書を提出し実現に至ったものである。
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