地球防衛企業ダイ・ガードとは、XEBEC制作のロボットアニメである。
概要
「もしスーパーロボットが一般企業の持ち物だったら?」というテーマで製作されたコメディタッチの作品で、スーパーロボット版「機動警察パトレイバー」のような趣がある。
という文字通り「リアルな」設定がウケており、少なからぬロボットアニメファンからの支持があるらしい。[1]
音楽面による評価
作品の音楽担当を川井憲次、田中公平と両巨匠をそろえるだけでもすごいのにED「走れ、走れ」の編曲は菅野よう子が担当している、音楽面でこの3人が一堂に会するアニメは今後あるかないか。
ちなみに川井氏がヘテロダイン側の音楽を担当し、田中氏が人間側の音楽を担当したと言われているので聞き比べるのもいいだろう。道理で社歌がかっこいいわけだ。
ストーリー
「ダイ・ガード」は突如出現した謎の敵「ヘテロダイン」を撃退するために開発された巨大ロボットである。
……のだが、肝心のヘテロダインが最初の1体目以降、12年間も出現しなかった為、ダイ・ガードは一度も出動することなく民間(設立には安保軍が絡んでおり、実体は半官半民。社長とダイ・ガード管理者は軍からの天下り)の警備会社「21世紀警備保障」に移管され、死蔵されているうちに金のかかる仕様がどんどんデチューンされ、広報用のぬいぐるみ同然の扱いを受けていた。
そんなある日、12年の沈黙を破り突如ヘテロダインが出現。ダイ・ガード運用部署とは名ばかりの窓際部署である21世紀警備保障・広報2課のサラリーマン達は、ヘテロダインから市民を守る為にダイ・ガードで奮闘する事になる。
だが、デチューンされ装備のほとんどを外されていたダイ・ガードは無力なハリボテ同然であり、赤木達は最後に残った「勇気」ひとつで奮闘しながら少しずつ予算を獲得し、会社に嫌味を言われながらも地道にダイ・ガードを強化していくのだった。
他作品において
ストーリー展開や登場人物、ダイ・ガードの成長っぷりなどの熱さから「スーパーロボット大戦シリーズ」への参加を希望する声が多数あったものの、参戦は長らく実現していなかった。
なお、監督である水島精二が参戦を渋っているというのは全くのデマである(本人はツイッターにおいて参戦を希望するコメントを残している)。
2011年4月に発売された「第2次スーパーロボット大戦Z 破界篇/再世篇」にて遂に初参戦を果たした。
かなり精密な原作再現が行われており、最初のダイ・ガードの装甲値は驚異の200(操作可能自軍ユニットとしては歴代最低)。ボスボロット以下の性能から徐々に強化されていくシステムになっている。
また、同じくスーパーロボットを保有する地球防衛零細企業を舞台とする「無敵ロボトライダーG7」ともよく絡む。具体的には21世紀警備保障が竹尾ゼネラルカンパニーを買収する話が浮上したりなど。
トライダーとダイ・ガードとの違いは、トライダーが会社の唯一の資産でそれ以外ほぼ何も無いのに対し、ダイ・ガードは割と途中まで会社のお荷物で、歩く不良債権であることぐらいか。
主要登場人物
- 赤木駿介(CV:伊藤健太郎)
- ダイ・ガードのパイロットその1(操縦担当)。
熱血正義バカ。広報2課のリードオフマン的存在。あまりそう見えないが実は防衛大卒のエリート(正し実技は優秀だが座学はB判定、教官からの渾名は「アカテン」)。オドロキ君ではない。 - 桃井いぶき(CV:平松晶子)
- ダイ・ガードパイロットその2(索敵・情報分析担当)。
男勝りなしっかり者。複雑な家庭環境を持つ。ヒロインかと思いきや……。顔芸に光るモノあり。 - 青山圭一郎(CV:三木眞一郎)
- ダイ・ガードパイロットその3(動力機関調整担当)。
プレイボーイを気取っている風に見えるが、実は母親思いの心やさしい隠れアニオタ。一言で表すと、A(C)。 - 城田志郎(CV:小野健一)
- 本作品の正ヒロイン。安保軍から派遣された戦術アドバイザー。
沈着冷静で経験も豊富で敵に回すと怖い(田丸漫画版では、別の意味で怖い)。当初は赤木と度々衝突するも、回を増す毎に理解を深め、心を通じ合う仲になる。ケーキの飾り付けと私服姿に定評がある。
登場兵器、用語など
- 【ダイ・ガード】
- 安保軍が開発した対ヘテロダイン用スーパーロボット。
…なのだが、その後12年間一度もヘテロダインが出現しなかったために出動する機会もなく、民間警備会社の広報2課による管理で"見世物扱い"として展示されていた。 - 長い年月で徐々に性能がデチューンされていった結果「毎回クレーン重機で組み立てないと出撃できない」「トタン板よりはマシな装甲」「民間企業なので武装も無し」と言うスーパーロボットにあるまじき超貧弱能力を誇る。
しかし、物語が進む内にヘテロダイン戦における有用性が実証された為、装甲の換装や武装の追加、合体機構の実装など様々な強化改造が施されていき、名実ともにヘテロダインに対する「切り札」と呼べる存在になっていく。 - 実は電池稼働式。また基本的に3人乗りとして設計されており、メンバーが減るとその分の作業量が増えるため性能が低下してしまう。
対ヘテロダイン用の武装として「ノットバスター」と、その強化型である「ノット・パニッシャー」「グレート・ノット・パニッシャー」等の装備が開発装備された。ノット・バスターはいわゆるパイルバンカーだが、これは別に浪漫を追求したわけではなく、警備会社がおおっぴらに武装すると銃刀法違反で追及されるので、それを避けるために「土木機械」という名目にしたため(しかし射出機構が火薬式だった事から、結局は法に引っかかってしまい、オマケに設計者が請求書をガン無視していたため軍が正式に買い取ってしまい、没収される)。他にも「ドリルアーム」「フィンガーネットアーム」などの武装が存在する。 - 【コクボウガー】
- 民間管理だったダイ・ガードが対ヘテロダインで活躍してしまった為、いい気がしない安保軍が改めて開発した対ヘテロダイン用スーパーロボットの2号機。
軍用機なので当初から武装が装備されている他、ダイ・ガードから武装を徴収したノット・バスターを使用する。そしてなによりもダイ・ガードより予算が潤沢(ここ重要)。 - 【振動地雷】
- 作中序盤から登場・活躍し続けた最優秀助演兵器。設置して起動すると周囲の土壌が液状化し、ヘテロダインの足止め等に用いられる。
- 【ヘテロダイン】
- 「界震」と呼ばれる現象(災害)で発生する怪獣。知能や意思などは見られないが、その巨体、そして「電磁波に引き寄せられる」と言う特性により経済活動拠点に進行してしまうため、人類の生活を脅かす脅威となっている。
- 驚異的な再生能力を持っており、当初は偶然撃退していたようなものだったが、後にフラクタル・ノットと言う「核」を破壊する事で撃破出来ることが判明。これを破壊する為、ノット・バスター、ノット・パニッシャーなどの装備が開発された。
- たまたま怪獣の様な外見と活動をするだけであって、侵略者や外敵などではなく、単に「災害」が実体化した様な物でしかない。その為鎮圧するには兵器ではなく「土木機械」であるところのダイ・ガードを使わなければいろいろと問題が起こるらしい。使っても問題は起こるが。そもそもダイ・ガードに向かってくる事自体、敵性存在として認識しているわけでは無く、機体が発する電磁波に反応しているだけである。
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MAD
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関連項目
脚注
- *なお、ダイ・ガード用の予算は話数とともに段々と増えてきたため、終盤においては、腕で敵の攻撃を受け止めることはもちろん、組み立て作業なしで合体したり、空を飛んだり、と本当にスーパーロボット化していたりする。
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