『御神楽少女探偵団』とは、ヒューマンが1998年9月17日にプレイステーションで発売した全年齢対象の推理アドベンチャーゲームである。
続編として、同じくヒューマンが1999年10月7日にプレイステーションで発売した『続・御神楽少女探偵団 〜完結編〜』がある。こちらは当時ヒューマンの経営が非常に悪化していた影響で、出荷数が非常に少ないとも言われる。そのためか、2000年に別会社「ヴィアール・ワン」から再販も行われた。
概要
脚本・監督・ゲームデザインは『クロックタワー』、『クロックタワー2』の河野一二三さん、オープニングテーマの「ためらいびと」は作詞・作曲を『STEINS;GATE』、『Ever17 -the out of infinity-』などで知られる志倉千代丸さん、編曲を『ダンガンロンパ』、『スーパーダンガンロンパ2 さよなら絶望学園』などの曲を手掛ける高田雅史さんが担当。声優・松来未祐さん(当時はご本名)のデビュー作としても知られている。
オープニングやゲームの随所に当時としてはハイクオリティなアニメーションムービーが導入され、また通常のゲームプレイシーンでのいわゆる「立ち絵」においても多くのアニメを駆使して表情豊かにキャラクターが動く点も魅力的である。512x480ピクセルという、当時のプレイステーションゲームとしては高解像度の画像出力が用いられている。
隠れた名作として、かつてパッケージ版の市場価格が高騰していた時期もあった(特に、出荷数が僅少だったとされる『続・』の方)。しかし2009年よりプレイステーション・ストアでゲームアーカイブス版が配信開始され、お手頃価格でプレイできるようになった(2019年10月現在の消費税10%の場合、第1作および『続・』ともに628円)。それに伴い、パッケージ版の市場価格も常識的な範囲に落ち着いた。
どんなゲーム?
時代設定は大正~昭和初期の帝都(東京)。「帝都一の名探偵」と呼ばれる御神楽時人と、彼の助手の三人の少女、鹿瀬巴・久御山滋乃・桧垣千鶴の「御神楽少女探偵団」、そして時人の世話係の美少年蘭丸が、様々な難事件・怪事件を解決していくという筋書きの推理アドベンチャーゲーム。
各シナリオは「事件編」「捜査編」「解決編」の3編に分かれている。「捜査編」では「推理トリガーシステム」という独自システムが採用されていて、事件のカギとなると思われる証拠や矛盾点を見つけた時にプレイヤーが「推理トリガー」を発動することで推理が進展するというものである。
一作目『御神楽少女探偵団』の各シナリオ名は「五銭銅貨」「幽鬼郎」「太白星」「夢男」「甦る夢男」「猟奇同盟」。続編『続・御神楽少女探偵団 〜完結編〜』のシナリオ名は「続・猟奇同盟」「蜃気楼の一族」「暗闇の手触り」「生き人形」「さ・よ・な・ら」。
これらのうち、いくつかのシナリオ名は江戸川乱歩や横溝正史の作品名(『二銭銅貨』『真珠郎』『暗黒星』など)を彷彿とさせる。『御神楽少女探偵団』というタイトルに付いている「少女探偵団」も、江戸川乱歩の「少年探偵団」もののオマージュかと思われる。プレイした人々のレビューなどを見ても、時に猟奇的で陰惨な雰囲気を醸し出すシナリオなどからこの二名の作家の作品の雰囲気を感じるという感想が多いようだ。
関連動画
関連静画
関連商品
ゲーム本編
サウンドトラック
攻略本・ガイドブック
第1作は攻略本・ガイドブックが別々の会社から5冊も出ている。ほぼ攻略に特化しておりページ数が少ないものもあれば、設定資料や制作者インタビューが掲載されていてやや厚めとなっていたり、描き下ろしポスターが付属していたり、とそれぞれの方向性は異なる。
小説
DVD
『御神楽探偵団 活動写真 -ありし日の御神楽少女探偵団事務所-』。内容はボイスドラマやゲーム内アニメパート、声優インタビューなど。
関連リンク
公式ページ(株式会社ハムスター)
※「御神楽少女探偵団」の著作権はヌードメーカーとハムスターが共同で保有している。[1]
ゲームアーカイブス
※PLAYSTATION Store内、ゲームアーカイブスの商品ページ。
紹介記事
- 『御神楽少女探偵団』本日9月17日で20周年─GAMEOVERを「推理トリガー」で乗り越える、美少女+骨太推理ADV! 実は3作品目も展開 | インサイド (2018年9月17日付の記事)
- 『御神楽少女探偵団』は美少女たちが陰惨な事件を捜査する傑作推理アドベンチャー【周年連載】 - 電撃オンライン (2018年11月5日付の記事)
レビュー等
関連項目
脚注
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