拡張子.realとは、三次元データに付与される拡張子である。
ここではreal形式のファイルについて記述する。
概要
3DCG製作ソフトがそれぞれ独自の規格を持つため、三次元データの拡張子には実に様々な種類が存在するが、
この拡張子.realは3DCGではなく、いわゆる“物体”と呼ばれるデータ形式のファイルに付与される。
real形式ファイルが持つ最大の利点は、あらゆる特徴を保存することが出来るという点である。
例えばここに焼肉のjpg画像があったとする、この画像は誰が見ても「焼肉である」ということは分かるが、
味もしなければ香りもなく、出来たてなのかそうでないのかさえ分からない。
しかしreal形式の焼肉は、味、香り、温かさ、柔らかさ、焼く時のジュウウウ…という音など
あらゆる情報をそのまま保持することが可能となる。
こうした仕組みが可能となる理由は、
real形式のファイルがデジタルではなくアナログデータだからである。
三次元データの中にはアナログからデジタルへの変換を施され、
デジタルを扱うコンピュータ上での編集が容易となっているものが多数存在する。
しかしながら、この「連続した数値データを0と1のデータに二値変換する」という工程において
元データから誤差が生じ、場合によってはその誤差が無視できない状態まで大きくなることがある。
焼肉の味や香りはその最たる例である。
その一方、real形式のファイルはれっきとしたアナログデータであるため、
元データを1byteも劣化させることなく、そのままの形で取り扱うことが可能となる。
問題点
いいことづくめのように思えるが、その反面取り扱いの容易さには欠ける。
たとえばzipだろうがlzhだろうがrarだろうが圧縮が出来ないため、
400個のファイルであればその400個の容量そのまま、
手動で箱(この箱もreal形式である必要がある)に詰めなければ、整理することが出来ない。
また最大の難点としてデジタルデータとの相性が致命的に悪く、
メールに添付して送信することが出来ない。
折衷案としてreal形式からデジタル形式へ変換することが挙げられるが、
real形式のファイルが持つ有用性の大部分が失われてしまうことは想像に難くないだろう。
ファイルの受け渡しについて
手のひらサイズほどのreal形式ファイルであれば、封筒に入れて送信することは可能である。
しかしながら、顔も見知らぬ人間からrealアドレスを入手することについては、
昨今の個人情報保護の観点から、お縄になる危険性が高いことは否めないだろう。
そのためファイルの受け渡しをする場合、特に多数の人物とやり取りを行う際は、
それなりの工夫が必要となる。お店に協力してもらうとか何とか。
関連動画
real形式のファイルが抱える問題点が浮き彫りになった動画である。
なお意外にも、2010年8月現在、拡張子.realは実在しない。
RealPlayer辺りで使われていそうだが、あれは.rmとか.ramとかその辺を使っている。
もしかしたらマイナーなソフトでひっそりと使われているかもしれない。
関連項目
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