新横浜ラーメン博物館とは、神奈川県横浜市港北区新横浜にあるフードテーマパークである。
概要
特徴
1994年3月6日オープン。世界初、ラーメンを主題とした博物館兼フードテーマパークで、のちのキャナルシティ博多のラーメンスタジアム、アクアシティお台場の東京ラーメン国技館舞、札幌エスタの札幌ら~めん共和国などのラーメン系フードテーマパーク誕生のきっかけにもなったのパイオニア的存在として知られる。愛称として「ラー博」と呼ばれることが多い。館長は岩岡洋志氏で、本館の創業者でもある。
館内は1階から地下2階までの3フロア構造になっている。
1階はラーメンについての知識、歴史を知ることができる資料展示ゾーンとミュージアムショップ、過去に発行されたラーメン専門雑誌が並べて掲示してあるラーメン本ウォールがある。
地下1階から地下2階は、全国各地のラーメンの名店が集結した出店ゾーンになっており、昭和レトロの雰囲気を前面に押し出したノスタルジックな内装となっている。このレトロな街並みに紛れて各ラーメン店が出店しており、ラーメン博物館が独自に選りすぐった名店の味を実際に味わうことができる。この名店の中には、館長みずから何度も出向き、何年もかけて粘り強く出店交渉したラーメン店や、博物館から本店まで約1000km以上あり、一泊覚悟で行かなければ味わうことができないラーメン店もあり、このようなお店のラーメンを博物館に行けば手軽に楽しめることができるのも、ラーメン博物館の強みとなっている。
ラーメン店のメニューはほとんど並盛1杯分かラーメンではしごできるようにミニサイズ1杯分が用意されており、これに付け加えてトッピングやサイドメニューを取り揃えているラーメン店もある。
このほか、軽食喫茶店の「喫茶&すなっく Kateko」、駄菓子屋の「夕焼け商店」、琉球居酒屋の「居酒屋 りょう次」があり、ラーメン以外のお店も取り揃えている。
なぜ新横浜なのか
ラーメン博物館の場所を新横浜にした理由について、岩岡氏はインタビューで以下のように答えている。
当時、新横浜を目指して来る人は新幹線に乗る人くらい。
オフィスビルはあったものの飲食店がほとんどなくて、殺伐とした冷たい雰囲気の街でした。
わざわざ新横浜を目指して来てもらえるような場所を作りたい。
新横浜という街を活性化させたいという思いが最初にありました。(Yahoo!ニュース「なぜ『新横浜ラーメン博物館』は25年ものあいだ集客し続けるのか?」(2019/3/17付配信)より抜粋引用)
このもくろみは見事成就し、現在では新横浜エリアの一大観光スポットとして確立。閑散としていた新横浜駅周辺も開発が進み、街の活性化に一役買うことができたのであった。
ラーメン博物館出店店舗
※1店名のリンククリックで、ラーメン博物館の紹介ページに飛びます
※22020年2月時点
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龍上海本店
1960年創業。山形発「からみそラーメン」が看板メニューのラーメン店。元々しょうゆラーメンだったが、自宅にスープを持ち帰り、味噌を入れて食べていたのが起源で、そのため煮干しのきいた味噌ラーメンが誕生した。 -
利尻らーめん味楽
博物館から約1000km先、飛行機とバス、フェリーを乗り継いで約8時間。北海道北部の孤島、利尻島に店を構えるラーメン店。現地本店の営業時間が11:30~14:00までと短く、飛行機とフェリーの便数、発着時間の兼ね合いで一泊しないと絶対に食べに行くことができないため、幻のラーメンのような風格を持つ。スープは利尻昆布だしが効いたしょうゆベースのスープで、焦がし醤油で香り高く仕上げている。このラーメン店は「ミシュランガイド北海道2012特別版、2017特別版」のビブグルマンにも選ばれており、ミシュランにも認められた名店である。 - RYUS NOODLE BAR
カナダ・トロント発のラーメン店。長時間煮込んで抽出した鶏の旨味と野菜ポタージュの甘味、そして凝縮した魚介のコクが調和した鶏白湯がウリのラーメンを提供しており、こってりながらもさらさらとした新感覚のスープが楽しめる。トッピングとして自家製スモークメープルバターも人気の一品。 -
無垢-muku-ツヴァイテ
ドイツ・フランクフルト発のラーメン店。こちらでは、ラーメンとしては珍しいパスタ用デュラム粉とピザ用小麦粉を配合した麺を使用しており、日本では味わえない独特のコシと食感を楽しめる。スープはとんこつと和だしのブレンドスープで、和だしは羅臼昆布とサバ節、カツオ本節、ホタテ干し、焼き干し、特上花かつおなどを使用。上品であっさりとした味わいに仕上がっている。
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こむらさき
熊本ラーメンの王道的存在として知られる名店。スープはとんこつをベースに鶏ガラをブレンド。麺は博多ラーメンよりも太めにもっちりとした麺を使用。具材の1つに細もやしを使用し、シャキシャキ食感がラーメンを引き立たせてくれる。また、仕上げに刻みニンニクをじっくり炒りあげたニンニクチップを振りかけ、香り高いらーめんに仕上がっている。 -
八っちゃんラーメン
1968年創業の博多とんこつの名店。取材一切NGのラーメン店であるため、ガイドブックにも一切載っていない知る人ぞ知るラーメン店。創業者の意向から支店を持たず、本店のみの営業を続けており、現地本店の営業時間が21:00~翌2:30と訪問難易度が高いながらも口コミで広まり、行列のできる博多とんこつのラーメン店として知られるようになった。博物館館長の岩岡氏もその味を認め、開業当初から自ら出店交渉に何度も向かうも断られてしまう。それでも交渉を続けること25年、ついに出店交渉が成功し、平成最後の出店店舗として開店した。
豚100%の「超濃厚とんこつスープ」が店のウリとなっており、これを食べるために、現地本店ではわざわざタクシーで店の前に乗り付ける客がいるほど。 -
琉球新麺 通堂
2001年にラーメン博物館が主宰となってご当地ラーメンがない地域に新たなラーメンを提案するラー博企画「新ご当地ラーメン創生計画」で誕生した沖縄のラーメン店。スープは豚げんこつ、鶏ガラ、数種類の野菜、昆布をブレンド。麺はつるつるとした食感で、あっさりだがコクのあるスープにマッチしている。
青竹打ち体験エリア
2020年1月31日から新しくスタートした体験エリア。拡張工事で新たに増設されたゾーンで体験でき、水回しと熟成する工程までは事前予約が必要となるが、それ以降の工程は事前予約なしで体験することができる。
青竹打ちは、長い竹の筒に足をかけ、体重をかけながら麺生地を延ばす中国で生まれた伝統的な製麺技法で、明治~大正時代にはラーメンの麺製法の主流として日本各地で行われていました。しかし、時代とともに青竹打ち製法から機械を使った製法に転換するラーメン店が増加。青竹打ちは次第に廃れていくが、現在でも佐野ラーメンで有名な栃木県佐野市の製麺所などで主力製法として採用し続けており、この麺を使った多くのラーメン店が青竹打ち製法の麺を提供している。
ちなみに機械で作られた麺と決定的に違う点として、青竹打ちで作られた麺は、麺の生地に気泡が入り込みやすく、これによって柔らかくのど越しの良い食感が楽しめる。
入場料
一般入場
大人(中学生以上)・・・310円
小人(小学生)…100円
シニア(60歳以上)…100円
入場パス…購入することで、購入日から6ヶ月または1年間入場料が実質無料となる。
6ヶ月パス…500円
年間パス…800円
交通アクセス
住所:神奈川県横浜市港北区新横浜2-14-21(⇒Googleマップで見る)
- 公共交通機関…JR新横浜駅(東海道新幹線・横浜線)より徒歩5分、または横浜市営地下鉄新横浜駅(ブルーライン)より8番出口から出て徒歩1分
- 車で…東名高速道路横浜青葉インターより20分、または第三京浜港北インター、もしくは首都高速横浜北線新横浜出口より5分。駐車場は博物館建物内に提携立体駐車場あり。30分につき250円で、博物館利用で30分無料となる。(なお、高さ2.1m、横幅1.8m、長さ5mまでの車両入場制限あり)
なお、目印としてエントランスには麺が上下に動くラーメンどんぶりのモニュメントがある。
関連動画
関連コミュニティ
関連項目
関連リンク
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