昇龍拳とは、格闘ゲーム「ストリートファイター」シリーズに登場する、リュウやケン・マスターズの代表的な必殺技の一つである。
概要
アッパーカット(+飛び膝蹴り)を繰り出しながらジャンプする技。
出始めに無敵時間を持ち、相手の攻撃(特に空中からの攻撃)を迎撃するのによく用いられる。
前・下・斜め下という、同じキャラの必殺技「波動拳」に比べるとやや特殊なコマンドをしており、これが綺麗に入力出来るか出来ないかで初心者かそうでないかが分かれるとも言われてきた。
2P側(初期状態が左向きになる)では昇龍出せないから替われとか、レバーじゃないと出せないからSFCやめてゲーセン行こうぜとか良くある光景だった。
天に拳を衝く(神に拳を向ける)技であるため禁じ手とされている、という設定が後に付けられた。そのためか、リュウとケンの師である剛拳が参戦したストリートファイターⅣでは「禁じ手・昇龍拳」という名前で剛拳のスーパーコンボになっている。
また、リュウはこの技でサガットに勝利しており、サガットについた胸の傷はこの時の昇龍拳の傷跡である。
その後、この昇龍拳を参考にサガットが編み出した必殺技がタイガーアッパーカットであると言われている。
現在では様々な派生技が存在しており、リュウやケン以外にも類似した技を使用するキャラクターが存在する。
俗称として
「ストリートファイターII」から一気に格闘ゲームブームが世に広まったため、「スト2」以降に存在する格闘ゲームは何でもこの作品に例えられてきた。特に、飛び道具と対空技を併せ持ったスタンダードなキャラを「リュウケンタイプ」で表すのが定着していた。
必殺技のコマンドは当時、適当な略称が何も無かったため、最初に基本的なコマンドを確立した「スト2」での技の名前がそのままコマンドのパターンの代名詞として定着した。現在では、特殊なコマンドが出てきてもテンキーの数字配置に見立てる表記で割と簡単に書き表せるが、今ほどパソコンも普及していなかったためその発想が無かったのである。
テンキー表記が浸透した今でも、前・下・斜め下(テンキーで言うと623)と言うコマンドを「昇龍(拳)コマンド」と呼ぶプレイヤーは多い。また、このコマンドによって出る対空系の技を「昇龍(拳)」と呼ぶプレイヤーもいる。後のインストラクションカード(インストカード・簡易操作説明書)ではZ字に入力するように表記が変更されている。
その他のCapcom作品での昇龍拳
同社のアクションゲームでも、様々な作品にてセルフオマージュともいえる隠し要素や演出を見受けられる。
- ロックマンXシリーズ
- ロックマンX2のカウンターハンターステージ3にて、隠し部屋にあるカプセルに入るとエックスが昇龍拳を使用可能に。昇龍拳と同じ動きで上空まで上昇し、炎の拳であらゆる敵を粉砕する。技を出すにはライフが満タンの状態で先述のコマンドを入力しなければならないが、命中すればボスだろうと一撃で撃破する程の威力を持つ。そういった意味で、格闘ゲームが得意なプレイヤーにとって同ステージのボス・アジフライアジール・フライヤーはまさに格好の実験台といえただろう。
- ちなみに昇龍拳解禁後のデータはパスワードで記録が不可能。あと今回は技名を叫びません。
ただし、ライフアップ8個 & サブタンク4つ & パーツを頭・体・腕・足を全て入手していないと隠し部屋にて上記のカプセルは出現しない。 - その後、ロックマンX4に登場するボスキャラ「マグマード・ドラグーン」は昇龍拳や波動拳など、リュウやケンの使用技と同じ技を操り戦う。
- さらにロックマンX8では、ゼロがKナックルを装備したときの必殺技として昇龍拳、竜巻旋風脚(た&だし、技名は旋風脚)を使用できる。今作の昇龍拳は氷をまとってアッパーカットを突き上げるもので、ゲーム全体から見ても珍しい氷属性の昇龍拳となっている。
- Devil May Cryシリーズ
- 3ではベオウルフ、4ではギルガメスの固有技に「ライジングドラゴン」という技がある。名前の通り動きは昇龍拳そのもので、溜め撃ちで放つ場合は「ディバインドラゴン(神龍拳)」となり威力が上昇する。また、同武器の必殺技「リアルインパクト」は敵に命中するとダンテが「Rising Dragon!!」と叫ぶ演出がある。
- ちなみに3の場合は同様に竜巻旋風脚を、4は百烈脚(春麗)を模したコンボ技があり、さらに4の場合はこの武器以外にもネロの使用するアクション「バスター」でもストリートファイターシリーズに登場した技の演出が見られる。
類似技
コマンドは「前・下・斜め下」では無いがジャンプしてアッパーカットを放つというモーションが共通している…といった技を昇龍拳と呼ぶ事も多い。
この場合はコマンド入力を行う格闘ゲームである必要も無いので、色々なところで使われている。
- スーパーマリオブラザーズ
- 例えば「スーパーマリオブラザーズ」ではマリオは拳を上に突き出した状態でジャンプする。
- もちろんそのまま敵キャラクターにアッパーをかますとマリオの方がやられてしまうため対空技でも何でも無いが、一定のやり方に従うとあたかもアッパー攻撃で空中の敵を倒しているかのような動作をするため、これが「昇龍拳」と呼ばれる事がある。
- 大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ
- 「大乱闘スマッシュブラザーズ」シリーズにおいて、ルイージの上必殺技(↑入力+Bボタン)の「スーパージャンプパンチ」は出だしを当てると非常に威力が高く、火炎系の攻撃判定を有する「ファイアジャンプパンチ」になるが、これも昇龍拳(ファイアー昇龍拳)のパロディの一つと言えなくもない・・・かも知れない。
・・・と思っていたらまさかのリュウ本人がスマブラに参戦してしまった。リュウの上必殺技はやはり昇龍拳なのだが原作通りのコマンド入力でも発動できる。コマンド入力で発動すると声やエフェクトが変化し、性能も強化される(通常必殺技の波動拳、及び横必殺技の竜巻旋風脚も同様)。昇龍拳の場合、技の発動時に無敵判定が付き、ダメージが溜まっていれば根元で当てると大きく吹っ飛ばせる。威力もスマッシュ攻撃並。リュウを使う上で非常に重要な事なのでリュウを使うならば必ずマスターしておきたい。
昇"竜"拳
現在ではこの技は「昇”龍”拳」として知られているが、この技が初めて使われたストリートファイターの一作目では「昇”竜”拳」であった。
現在の「昇龍拳」の表記になったのは続編のストリートファイターⅡから。
ちなみにこの昇竜拳、威力が高い上に出始めから着地まで無敵というとんでもない性能である。
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関連項目
使用キャラ
『ストリートファイター』シリーズ
- リュウ(ストリートファイター) (→真・昇龍拳、滅・昇龍拳)
- ケン・マスターズ (→昇龍裂破、神龍拳)
- 豪鬼 (→豪昇龍拳、滅殺豪昇龍)
- サガット (→タイガーアッパーカット、タイガーブロウ)
- 火引弾 (→晃龍拳、晃龍烈火)
- 春日野さくら (→咲桜拳、乱れ桜)
- ショーン・マツダ (→ドラゴンスマッシュ、ショウリュウキャノン)
- ダッドリー (→ジェットアッパー、ロケットアッパー)
- 剛拳 (→禁じ手・昇龍拳、真・昇龍拳)
- セス(ストリートファイター) (→昇龍拳)
- アレン・スナイダー (→ライジングドラゴン)
他作品
- ダンテ (→ライジングドラゴン、ディバインドラゴン、リアルインパクト)
- リョウ・サカザキ (→ビルトアッパー→虎咆)
- ロバート・ガルシア(→ビルトアッパー→龍牙)
- ユリ・サカザキ (→ユリちょうアッパー)
- ハンゾウ (→光龍破)
- フウマ (→炎龍破)
- アファームド・ザ・バトラー (→RTCW近接)
- デッドプール (→SHORYUKEN)
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