昭弘・アルトランドとは、ガチムチである。
ガチムチな概要
TVアニメ『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』に登場するガチムチなキャラクター。
火星の民間警備会社、CGS(クリュセ・ガード・セキュリティ)参番組に所属する「ヒューマンデブリ」の青年。黒色の短髪にやや人相悪めな精悍な顔つき、そして鍛え抜かれた屈強でガチムチな体格がトレードマーク。その出自ゆえ馴れ合いを好まず、他人と親しくしようとしない。一方で自分が認めた相手には全力で応えようとする好漢でもあるが、それまでの生い立ちから異性と接することがなかったためか、女性からの好意にはとても鈍感である。
年少者が多いCGS参番組(のちの鉄華団)ではリーダーのオルガやユージンに匹敵する年長者のようで、チャド、ダンテ達ヒューマンデブリの少年たちのリーダー格でもある。
そのガチムチな体はトレーニングによって鍛えられてきたようで、CGS施設内の一角を使っての懸垂トレーニングを日課としている。トレーニング仲間である三日月・オーガスとの仲はそれなりに良く、三日月からは仲間として慕われており、昭弘も三日月に対しては時として大人気ない態度を見せることも。
なお、作中で彼のことをガチムチと言い表したのは他でもない三日月である。
過去の大戦、厄祭戦において使われた人体改造技術「阿頼耶識(アラヤシキ)システム」の施術を二回受けており、同システムに対応した機動兵器の操縦に関しては高い能力を持つ。ガチムチな体は伊達ではないのだ。
作中ではギャラルホルンのMSを修復した「グレイズ改」に乗り込み(第5話~)、三日月の危機を救っている。このグレイズ改はギャラルホルン所属のクランクの機体を鹵獲・回収したものであり、元々売り物として運用するためか、阿頼耶識システムに対応していない。にも関わらず、グレイズ改初の戦闘を宇宙でこなし、きっちり活躍した割に目立った損傷もなく戦闘を終えた彼の素の操縦技術は非常に高い。
回を追うごとに鉄華団の一員としての仲間意識を強めていき、実に熱く、暑く、ガチムチなMS戦を繰り広げる。アミダ姐さんから「脳味噌まで筋肉」と評されたり、シミュレータでの特訓に延々付き合わされてうんざりされたりとタービンズ女性陣の反応は微妙。
しかし、そのひたむきな姿勢から、その特訓に付き合うラフタ・フランクランドらパイロット勢から一目を置かれるようになる。
特訓の関係上、所属は鉄華団だがタービンズの艦「ハンマーヘッド」に出没していることも多い。
『鉄血』に出てくる日本名は「三日月」「藍那」「雪乃丞」と濃い名前が多いが、彼は普通に「昭弘」である。このことについてはあまり深く考えないほうがよさそうだ…
第10話次回予告では筋トレしながら予告するという前代未聞のガチムチっぷりを披露して視聴者の腹筋を鍛え上げた。(収録現場も大盛り上がりだった模様→小川Pのツイートより)
ヒューマンデブリとは
ちなみに、ヒューマンデブリとは蔑称でもなんでもなくこの世界における社会用語で、人身売買される人間たちを指す。その名のとおりゴミみたいな扱いを受け、三日月いわくクソみたいな値段で売買される。CGSでも一般の人間との区別のため、制服に赤色のラインを入れられるなどの差別を受けていた。
昭弘の場合は、元々商人の家に生まれていたが、海賊に襲われ身売りされてヒューマンデブリとなり、弟の「昌弘」とも生き別れてしまった経緯がある。
第1話時点での「所有者」はCGS社長マルバ・アーケイだったが、マルバはギャラルホルンとのいざこざを避けるため逃亡、施設を掌握したオルガがマルバ所有のヒューマンデブリの「証」を昭弘たちに返却したため、彼らはヒューマンデブリとしてCGSから受けていた差別から解放された。
「俺についてくるならお前たちも守る」と宣言したオルガの男気に思うところのあった昭弘はCGS改め「鉄華団」に引き続き所属、正式な仲間として精力的に仕事をこなしていくことに。
その中で次第に心を開いていき、鉄華団という家族の一員となっていった。
昌弘・アルトランド
昭弘の弟。担当声優は山下誠一郎(幼少期はLynn)。
昭弘と一緒に身売りされるが、身売り先はバラバラであり、昌弘は海賊組織ブルワーズに売り渡されてしまい、彼もまた奴隷のように扱われている。昭弘と違い、昌弘はガリガリに痩せた身体であることから、普段の扱いが推測できる。
しかしその気概の強さは本物で、クダル・カデルの暴行を一手に引き受け仲間に被害が及ばないようにしている。
彼らブルワーズに買われたヒューマンデブリは、阿頼耶識システムの手術を受け、阿頼耶識対応モビルスーツ「マン・ロディ」のパイロットにさせられている。
ブルワーズが鉄華団を襲撃したことで、偶然にも昭弘は昌弘と再会を果たす。
しかし昌弘はヒューマンデブリ故にブルワーズの手足としてしか動けない。その上、鉄華団との初戦で仲間が戦死してしまったため、より複雑な状況に追い込まれている。当然、兄が鉄華団に居ることなど仲間に言い出せるはずもなかった。
一方で昭弘側も昌弘と敵対することに思い悩んでいたが、鉄華団は昭弘を一切咎めることなく、昌弘を救い出そうと誓い、兄貴分であるタービンズの面々もそれに同調する。が・・・。
「アンタは勘違いしてるんだ! 人間だなんて・・・ッヒ・・・笑えるよ。
どうせすぐに分かるんだ。ヒューマンデブリがどうやって死んでいくか!
すぐにね―――」
それは、歪み切った感情から昭弘を突き放してのことなのか。或いは、家族の情を捨てられず庇ったのか。
ただ、二つだけ分かることがある。
仲間たちに恵まれたとはいえCGSでの差別から脱した昭弘の言葉は、非合法な海賊組織という場所で歪みきらされた昌弘に届けるには遅かったこと。
そして、昌弘が昭弘を庇った行為の真意を、昭弘はもう二度と確かめることはできないということだった。
再会できた昌弘との永遠の別れ。ある提案により始まった鉄華団の宇宙葬を機に、彼は弟を縛りつけていた組織のヘッドマークであるガンダム・グシオンを引き取ることを決意した。
その真意は、果たして報われる日は来るのだろうか。
- ガンダム・グシオンリベイク
グレイズ改に変わる明弘・アルトランドの新たなる愛機。ガンダム・グシオンをタービンズで改修したもの。
元になったガンダム・グシオンと比べ大きく印象が変わる。詳しくは関連項目を参照。
初出撃ではガンダム・キマリスの高速戦闘によって追い詰められた三日月を救うために颯爽と登場。
間一髪のところで三日月を救い、その後「まだ阿頼耶識に慣れていない」と鼻血を出しながらも(阿頼耶識の負荷によるもの)、三日月のガンダム・バルバトスとの連携でガエリオのガンダム・キマリスを追い詰めてみせた。
2期(26話~)
エドモントンの戦いの後火星に帰還し、鉄華団実働二番隊の隊長に就任。愛機はグシオンリベイクの再改修機ガンダム・グシオンリベイクフルシティ。一番隊隊長兼新兵教官のシノと共に、二番隊隊長として少年兵を率いる立場になった。
昌弘と同じ境遇のヒューマンデブリであったアストンやデルマを引き取り、彼らは昭弘の義理の弟となってアルトランドの性を名乗っている。しかし、アーブラウとSAUとの紛争の中でアストンが戦死してしまい、彼はまたしても弟と死別することになってしまった。その事件をきっかけにタカキが鉄華団を退職する際には、アストンと一番仲が良かった彼に、兄として「アストンと仲良くなってくれてありがとうな」と声をかけ、タカキを温かく送り出した。
ラフタとは訓練や作戦を共にする中で次第に親しくなり、特にラフタは昭弘を異性として意識するようになっていた。婚約者である名瀬やアジーもこのことを察していたが、名瀬は「ついに他の男に取られちまう時が来たか」と苦笑いしつつも、このことを喜んでいた。一方で、鈍感な昭弘から見たラフタの評価は「本気で背中を任せられると思ったのは、三日月とお前の2人だけだ」と、異性としてではなく戦友としての評価が大きかったが、好意を抱いていることには間違いなかった。
第40話でタービンズが違法組織として摘発され、ギャラルホルンから追われていた際にラフタのピンチを救い、これまで背中を守られてきたのとは逆に
「俺に背中を預けろ!!」と声をかける。想い人が助けに来たことに感動したラフタは
「今度会ったら、ぎゅーっ! ってしてやるから覚えとけ!」と、ハグをする約束を交わす。だが昭弘は
「なんで締められなきゃなんねえんだ…?」と首をさすって考え込むのであった。
その戦いの後、鉄華団が歳星から帰る前日、ラフタは昭弘を飲みに誘ってお互いの身の上話をし、鉄華団に移籍するかテイワズに残るか迷った末、テイワズに残って名瀬が作ってきた家族を守ると決意する。昭弘はそんなラフタに「俺はお前を尊敬する。俺はお前のようにありたい」と、彼なりの最大限の賛辞を送る。そして、約束通りのハグを交わして、また仕事で会うかもしれないだろうと話をしながら別れる。
だが、それがラフタとの最後の別れになってしまう。
ラフタはテイワズ幹部のジャスレイ・ドノミコルスの一味によって暗殺され、鉄華団は名瀬とラフタの敵討ちのため、自分たちがテイワズから離れることになるのを覚悟でジャスレイ派との抗争を決意する。この時ばかりは普段冷静な昭弘も激昂し
「命令をくれ!!」
とオルガに直訴し、トレーニングルームの機材を壊してしまうほど怒りに任せて暴れた。
「いい土産話が、できた」
火星での最終決戦においては三日月と共に最後まで戦場に残り奮闘するもダインスレイブの掃射を受け機体も半壊、昭弘自身も重症を負う。そんな昭弘にイオク・クジャンが止めを刺そうとした際、まさにいま自分へ止めを刺そうとしている相手が、タービンズ崩壊の全ての元凶、さらに言えばラフタ暗殺の遠因でもあるイオクだと知り、最後の最後に名瀬を始めとした人物の仇をとった。
「生きてりゃ、いいことあるモンだな―――テメェをこの手で、殺れるとは・・・ッ」
そうして彼は最高の土産話を片手に昌弘やアストン、ラフタの元へ旅立つのであった・・・
ガチムチな関連動画
ガチムチな関連静画
ガチムチな関連項目
- ガチムチ
- 機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ
- 三日月・オーガス
- オルガ・イツカ
- ラフタ・フランクランド
- モビルワーカー(鉄血)
- グレイズ改
- ガンダム・グシオンリベイク/ガンダム・グシオン
- 内匠靖明/村中知(CV)
- 撃っていいんだよな?
- ガンダムシリーズの登場人物一覧
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