時空戦士スピルバンとは、1986年~1987年にテレビ朝日系で放映された特撮ヒーロー番組、および同作の主人公の名前である。
ニコニコ動画では、2016年12月7日より東映特撮ニコニコおふぃしゃるにて公式配信を開始。
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概要
メタルヒーローシリーズ5作目にして、宇宙刑事シリーズから続くコンバットスーツ系ヒーローの集大成を狙って製作された。主役には宇宙刑事シャリバンの渡洋史氏を起用した上で、変身プロセスの説明、巨大メカの編成などは宇宙刑事シリーズの流れを踏襲し、その一方ダブルヒロインの採用、二つの刀身を持ったツインブレードによる斬新なアクションなど、新しい要素も加えられた。(余談だが、3人チームのヒーローもので「両手に花」状態になるのはスピルバンくらいである。羨ましい奴め!)
当初は行方不明のスピルバンの父、姉を巡ってのシリアスなストーリーが展開されていたが、姉ヘレンが味方に回って以降はコメディタッチの作風にシフトしていった。その結果か、作品自体は迷走気味になってしまっており、うまくいったとは言い難い。夢オチ気味の最終回の賛否両論具合も、本作の評価の微妙さに拍車をかけてしまっているが、必殺技アークインパルスをはじめとする徹底的に追及されたカッコいいヒーローアクションと洗練されたデザインのメカニック、初期ストーリーにおける肉親との戦いの要素などは、シリーズの進歩を確実に感じ取ることができ、宇宙刑事からの流れを語る上では外すことができない作品であるといえるだろう。
主な登場人物
スピルバンとその仲間たち
- 城洋介 / スピルバン
ワーラー帝国によって滅ぼされた、クリン星の生き残りの青年。城洋介とは、彼がとっさに名乗った地球での偽名である。ハイテククリスタルスーツを纏い「時空戦士スピルバン」となってワーラー帝国と戦う。正義感あふれる熱血漢だが、幼いころから長期間にわたって生命維持装置に入っていたせいか時折言動に幼児性が見受けられる。さらに戦闘経験も浅いため、特に序盤は劣勢に陥りがちだった。
「俺の怒りは爆発寸前!」がキメ台詞。 - ダイアナ / ダイアナレディ
スピルバンの幼馴染で、やはりクリン星の出身。地球でもダイアナのまま。同じくハイテククリスタルスーツを身にまとい「ダイアナレディ」となってスピルバンの戦いをサポートする。活動的な性格で、スピルバンに献身的。変身前の彼女の得意技は、お尻から相手にのしかかる「ダイアナヒッププレス」。当時受けてみたいと思った人、いるんじゃない?w - ヘレン / ヘルバイラ / ヘレンレディ
スピルバンの生き別れの姉。当初は父親のドクターベンとともにワーラー帝国にさらわれており、改造された父ドクターバイオの手で少女仮面ヘルバイラとなって、スピルバンと戦っていた。ヘルバイラへの変身は彼女の意志とは関係なくワーラー帝国サイドから自由に行われてしまうため、ワーラーから逃亡しても彼女はスピルバンと会う事はできなかった。後にその呪縛から解放されスピルバンとの再会を果たした後は、特訓のすえにヘレンレディとなってスピルバンと共に戦った。
ワーラー帝国
スピルバンの故郷クリン星をはじめ、多数の星々を滅ぼしてきた帝国。
- 守護神ワーラー
ワーラー帝国の最高権力者である液状生命体。水を汚染しワーラープランクトンを生み出す性質があり、その生命維持には真水が必要不可欠である。 - 女王パンドラ
ワーラー帝国の女王にしてワーラーの意思を伝える巫女としての役割を持つ。「スピルバン坊やをペンペンしておやりなさい!」などコミカルな言動が目立つが、その性格は冷酷非情で部下を切り捨てることに躊躇いが無い。最終決戦では戦闘機械人パンドラとパンドラ生命体に分離し、コンビネーション攻撃を披露。さらに真の姿であるパンドラ生命機械人となり、スピルバンたちを大いに苦しめた。最後に意外な正体を告げるが、その内容には矛盾した点もある。
演じたのは数々の悪役でお馴染みの曽我町子。 - ドクターバイオ
ワーラー帝国バイオ軍団のリーダー。スピルバンの父親ドクターベンが改造された姿で、戦闘生物を製造する。洗脳によって本来の性格は消されているが、唯一娘への愛情だけは残っており、ヘルバイラの改造の際も洗脳を行わなかった。しかしながらその甘さがワーラー帝国内で彼を孤立させてしまい、女王によって捨て駒扱いされることとなる。 - デスゼロウ将軍
ワーラー帝国機械軍団のリーダー。尖った頭と漆黒のボディが特徴的なロボットで、戦闘機械人を製造する。頭はあまり良くないが好戦的な性格で、甘さのあるドクターバイオに対しては厳しく接することが多い。ギローチン皇帝が参入してからは女王と皇帝に公然とバカにされるようになり、終盤には完全にギャグキャラと化してしまった。専用の戦車スカルドンを操る他、戦闘空母スカルジョーズや多数の戦闘機・戦車を指揮する。 - リッキー
ワーラー帝国スパイ軍団のリーダー。他の軍団とは違い怪人を製造しない。 - ギローチン皇帝
ワーラー帝国が敗北した未来からやってきた男。元々は社会の除け者にされていた浮浪者だったが、ワーラーの血を引くものとしての能力が覚醒し、ハムスターのポスによって現代へと連れてこられた。飄々とした性格だが狡猾で、戦闘機械人を上回るニュー戦闘機械人を製造する。 - ヨウキ
終盤にワーラー帝国に加入した幹部で、怨念から創りだされた存在。ワーラー帝国とは別に人間たちを集め「秘密結社・無無無(ムムム)」を結成した。路線変更の煽りを受けてか登場話数は非常に少ない。
時空戦士スピルバンの戦力
スピルバン達が「結晶」のコードを発すると、母艦グランナスカが指令をキャッチ、結晶システムを作動させてクリンメタルを超微粒子に分解・電送する。電送されたクリンメタルはスピルバン達の体で「結晶」し、完成するのが強化服ハイテククリスタルスーツである。スピルバン、ダイアナにはそれぞれレーザースナイパー、レディスナイパーという光線銃が装備されているが、ヘレンにはその代わりにヘレンカッターと呼ばれる武器がある。(ダイアナとヘレンのスーツは同形、同色のため、光線銃の有無くらいでしか見分けられない・・・)スピルバンのスーツには、「バイパススリップ」と呼ばれる能力があり、これは自分を含む周辺の敵を巻き込んで別の空間にワープする事ができる能力である。主に市街地に被害を与えないようにする目的で使用される。
さらにスピルバンにはツインブレードという必殺武器がある。普段は片方の刃のみを出して使用するが、彼の怒りの力でもう片方の刀身が引き出され、さらにエネルギーを注入する事で伸縮自在のレーザー剣と化す。最大の必殺技はこの状態で敵を切り裂くアークインパルスである。アークインパルスにはいくつかのバリエーションがあり、何度も斬りつけるものや、ホバリアンに乗ったまま繰り出す場合もある。
また、カノンフォーメーション、コンバットフォーメーションを使い分けて戦う事の出来る超時空戦闘母艦グランナスカ、超時空マシン・ホバリアン、ドリルガイオス、ジェットガイオスに分離合体可能な超時空大戦車ガイオスも、スピルバン達の大きな戦力である。
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関連項目
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