あらすじ
一度はダービーの夢をあきらめたが、カミヤマブライアンの騎手として再び夢を目指した倉部。
多くの馬や登場人物をからめた、ジョッキーたちの生き様を描いた大人気作品。
- Neetsya wiki 熱い競馬漫画 解説欄 より引用 -
概要
Web漫画雑誌 新都社の週刊少年VIPにて2005年2月22日より連載開始されたWeb漫画。2012年3月26日に63話後半②の公開を最後に更新されておらず、事実上の打ち切り状態となっている。作者は もよもと 。
主人公の近藤冬彦だけでなく他の騎手や調教師、馬主等にもスポットを当て群像劇として競馬界を描いた作品。レースシーンの見せ方や演出力、展開の熱さや面白さは勿論のこと、レース内外での人間関係の描写なども一般誌で連載されている作品にも劣らないレベルと言えるだろう。
連載初期は荒削りな面が多くお世辞にも画力が高いとは言えないレベルであったが、回が進むごとに画力や構図、演出等の向上しており良い意味で新都社の作品らしさがある作品。
登場人物は全て架空の人物だが、会話の中にシンザンやテイエムオペラオー、武豊など実在の競走馬や人物に名が出てくることもあり、実在の騎手や調教師をモデル・モチーフにした設定やエピソードも多い。
登場する競走馬の名前は当時のネットスラングであったり、読者から募集した馬名を採用している。
2019年にYahoo!ジオシティーズのサービス終了に伴い元の公開ページは削除されてしまったが、現在いくつかのアーカイブやミラーページで読むことが可能となっている。
登場人物・競走馬
騎手
- 近藤冬彦
- この作品の主人公にしてヴィップクオリティの主戦騎手。
- 頭に血が上りやすかったり、思ったことを不意に口走ってしまったり、口より先に手が出てしまったりと青い部分が目立つ。
- 技術的にはまだまだ未熟であり自身の実力を過信することもあるが、負けたときは馬のせいにせず自分の実力だと認める等言い訳をすること嫌う。
- 柴崎から教えてもらったトレーニング施設を利用したり、勉強会に参加するなど競馬に対する情熱や向上心は人一倍持っている。
- 現在、姉の小春とマンションで二人暮らしをしている。
- 沖夏次郎
- ニートギガワロスの主戦騎手。関西の横田厩舎に所属。
- 過去に渡辺厩舎をクビになっており、そんな自分を拾ってくれた横田調教師に恩義を感じている。
- 菊花賞ではレース前に頭が真っ白になり、レース後には後輩たちに猫耳のカチューシャをつけられていることに気づかずインタビューに答えるなど、あがり症な面がある。
- モデルはナリタトップロードの主戦騎手であった渡辺薫彦騎手。
- 倉部春樹
- カミヤマブライアンの主戦騎手。父の春孝はヴィップ牧場の元主戦騎手であり名騎手。
- 騎手としては長身で減量に苦しんでおり、近年勝ち星が減少傾向にあった中堅騎手。
- 娘を亡くし、それが基で酒に溺れ、更にバイク事故で手を負傷する等の行動から信頼を失い、増々騎乗機会を減らしていた。
- モデルはアイネスフウジンで日本ダービーを制した中野栄治騎手。
- 織田アキト
- 前年度の最優秀新人騎手受賞の期待の若手騎手。
- 生意気な発言や行動から周囲と対立することも多く、一部の騎手からは疎まれている。
- プリンシパルS敗戦直後のNHKマイルカップを勝利しデビュー2年目にしてGⅠ初制覇を達成するなど、口だけでないことを証明している。
- あかねの弟弟子であり、彼女に度々振り回されているが、彼女を一人の女性として見ている節も。
- 新田良夜
- メガネサンライズの主戦騎手。地方競馬所属の騎手。
- 位置取り争いの激しい地方競馬の騎手であるためか、性格面とは異なり荒々しさとしたたかさを兼ね備えた騎乗スタイルを特徴としている。
- メガネサンライズのオーナーが人馬のドラマ性を重視する人物であるため、やや振り回され気味。
- モデルはホッカイドウ競馬所属騎手の五十嵐冬樹騎手。
- 柊あかね
- 女性騎手。冬彦の幼馴染みであり、織田の姉弟子でもある。
- 周囲を振り回す元気娘。
- 冬彦に影響され、教師に反対されながらも自らの意思を押し通し騎手になった。
- だが騎手としては結果を残せておらず、自身の実力や立場に苛立ちや焦りを感じている。
- 初登場時に作者が「あずまんが大王」にハマっていたことから、物語を引っ張っていくような元気なキャラを書きたいという思いから誕生したと明かされている。
- 矢部ヒロシ
- ツーチャンネルの主戦騎手。
- 騎乗技術はそこそこだが麻雀の腕前はプロ級。調整ルームの麻雀は彼の独壇場である。
- 天敵は調整ルームの班長的存在の柴崎。
- 競馬に関しては自身の実力を過大評価している節がある。
- 柴崎淳二
- 現役最年長騎手。
- 年々衰えを感じてきており、本人もコネとセールストークで食いつないでいると自認している。
- しゃべることが好きなようで話し始めると止まらない。
- どこか食えない人物であり、たぬきおやじと呼ばれることも。
- 衰えをカバーするためにトレーニング設備のある整形外科を利用しており、冬彦にも紹介している。
- 調整ルームの班長的な立場でもある。
- 横山聡
- 沖の元弟弟子。大胆な騎乗を持ち味としている。
- 新人時代、厩舎に所属したばかりの横山に最初に親しくしてくれた沖とは移籍して以降も仲が良い。
- 沖に対しては負い目を感じている節がある。
- 大塚直也
- サニーコテハンの主戦騎手。
- 自宅で数人の騎手を集めビデオ勉強会を主催している。
- したたかで打算的な性格をしており、格下の騎手に対してほど優しく対応する。また、ウソと本音を混ぜて話し本音は悟られないようにしている。
- 勝ったレースの映像は見ないことをジンクスとしている。
- 三井亮
- 関東の中堅騎手。
- 近年は元々の騎乗センスに加え決断力も身につき勝鞍が増加、「東のエース」と呼ばれることも。
- 勉強会の影響で後輩たちからも慕われている。
- 大塚と仲が良くだいたい一緒にいる。冬彦ともよくつるんでいる。
- 海老原正志
- タッチカムカムの主戦騎手。
- 人付き合いが苦手で話すときには吃る癖がある。
- 地味で目立たない騎手であったが、タッチカムカムとの出会いでトップジョッキーに。
- レース前や嫌なことがあるとエビのように丸まるように小さくかがむ。
- 立場やエピソードの一部は若手時代の和田竜二騎手がモデル(性格は真逆な気がするが…)。
- 富士川一郎
- 過去に天才と呼ばれていた騎手。
- 馬の扱いに長け、馬の心情を読み取る独特の感性を持っている。
- ただ最近は成績が伸び悩み、コラムの執筆やCDリリースなど競馬以外の活動に気を取られがち。
- 妻子持ちだが愛人がいた。後に勝利騎手インタビューの中継に愛人が突撃しいろいろ暴露された。
- 番場鉄ニ
- スーパーウインガーの主戦。
- 常に大声で話し周りからうるさがられている。
- ライバルの海老原にエールを送ったり、倉部の見舞いを真っ先に提案するなど仲間思いで熱い男。
- 芝原雄一郎
- 少々愚痴っぽいところがあるベテラン騎手。
- 若手騎手たちの台頭に焦りを感じている。
- 若手の頃に海外挑戦しなかったことを後悔している。
- 武田文夫
- 女好きの若手騎手。自身のルックスに自身を持っている。
- チャラついてはいるが、海外に武者修行に行くなど向上心のある部分も見える。
- ソフィーがビアスに絡まれた際には、英語で挑発するなど度胸がある面も。頭の回転も早く、瞬時の判断で身の危険を回避することにも長けている。
- ダビ通の記者小山田に気に入られている。
- ジャン・ジャック・ダルコ
- 陽気なフランス人騎手。
- アニメ好きであり、アニメの影響で日本語も少し話せるようになった。矢部から天元突破グレンラガンのビデオを渡されたときは大喜びしていた。
- 来日中は「日本人の皮を被ってる」とプロ意識で日本に順応している。
- ソフィー・ボナール
- フランスのスター女性騎手にして海外GⅠ3勝モンデューの主戦騎手。
- 囲み取材で日本競馬を下に見る発言をしてダルコに注意された。
- ジャパンカップ前には冬彦とちょっとした出会いがあった。
- リオン・ビアス
- 今年の英ダービーを勝利しているイギリスのイケメン若手騎手。
- 情勢を蔑視していたり差別的発言をするなど品が無い発言が目立ち、他の外国人騎手から注意されることも多い。
- 武田の嘘にあっさり騙されるなど、頭はあまり良くないようである。
- ダニー・グリフィス
- 世界的トップジョッキー。
- 自分の認めた相手以外にはファーストネームで呼ばれるのを嫌う。
- イギリスではエルトン・ジョンの次に有名なゲイとも言われており、同性婚をしている。
- 幼少期に神山甚八と出会い友人として交流を深め、以降も文通相手として交流していたようである。
関係者
- 近藤統治
- 冬彦・小春の父であり、ヴィップクオリティの調教師。
- 元々は騎手であったようである。
- 慌てたり動揺する場面が多く、他の調教師と比べて肝が座っていない印象。
- 息子の冬彦に対して「父」として接してしまうなど「調教師」として冬彦に厳しくなりきれない部分も見られる。
- 横田調教師
- 師弟関係を重視する昔気質な調教師。
- 馬も人も厳しく育てるスパルタ式で厳しい言葉を所属騎手の沖に投げかけることもしばしばだが、誰よりも沖のことを思っている。
- モデルは沖芳夫調教師と戸山為夫調教師。
- 江田調教師
- カミヤマブライアンの調教師。
- どんな時も冷静で一見好々爺といった感じだが、時には鉄拳制裁も辞さない厳しさも持ち合わせている。
- モデルはアイネスフウジンの調教師であった加藤修甫師と思われる
- 岡村調教師
- ツーチャンネルの調教師。
- サングラスを掛けた強面だが、中身は普通のおじさん
- 見た目のモデルは関口房朗オーナー。
- 渡辺調教師
- 大型厩舎の調教師。
- 人員の多さから沖をクビにした過去があるが、彼の騎乗に文句を言いつつもほとんどのレースをチェックするなど気にかけているようである。
- 現在の所属騎手は横山聡。
- 小沢勇二調教師
- タッチカムカムの調教師。定年間際の大ベテラン。
- 立川オーナーにタッチカムカムの購入を「嫁を質に入れてでも買え」と進言した。
- かつて横田調教師が厩舎に所属していたが、乗鞍がもらえなかったことから退厩している。
- モデルは岩元市三調教師と思われる。
- 志波カナエ
- ヴィップ牧場の一人娘。
- 騎手を目指し競馬学校に入学したものの視野欠損が起こるスターガルド病に冒され断念。
- 現在は牧場の手伝いを行い、クオリティの活躍を誰よりも願っている。
- 作者曰く「どう若く見積もっても30歳は超えている」。結婚に関する話題は禁句である。
- 市川正造
- 一口馬主「モグロ」軍団の総帥。
- 競馬界随一の相馬眼を持ち、セリでは彼の一挙手一投足に注目が集まる。
- 誰よりも競馬界の発展を願っている。
- モデルは「マイネル」軍団の岡田繁幸氏。
- 高山正治
- 冬彦、あかねの中学時代の同級生。
- 小説家志望だったが断念。PC雑誌の編集を志望し出版社に就職したが人員不足の競馬雑誌「ダビ通」の編集に回される。なお競馬の知識はほぼ無い。
- あかねに対し好意を抱いている。
- 神山甚八
- カミヤマブライアンの名義上のオーナー。
- 馬主としては新米。家庭事情が非常に複雑なようである。
- 神山さおり
- 甚八の義理の娘。実質的なオーナー。
- 足が不自由で車椅子生活を送っている。
- 父の甚八を殺したいほど憎んでいる。
- 沢村
- さおりの使用人。ガタイが良い。
- さおりの身の回りの世話をしており彼女のヒステリーにも冷静に対応する。
- 神山家の花の世話をしている他、英語に堪能だったり、武術に長けているなど実は多彩。
- 小山田順子
- 競馬雑誌「ダビ通」の編集者で高山の先輩。
- 男好きでイケメン好き。最近のイチオシは武田文男。
- 競馬の知識は本物であり、競馬知識0の後輩の高山によく解説している。
- 高山によくちょっかいを掛けて楽しむなど性格は悪い。
- 近藤小春
- 冬彦の姉。大学院に通っている。
- 家事の殆どをこなしている。競馬の知識はそれなり。
- 趣味はカラオケ、インターネット(主に2ちゃんねる)。
- 糞スレを立てて遊ぶこともあり、最近立てたスレは「処女大百科」。
- 峰岡修三
- メガネサンライズのオーナー。
- 地方競馬からクラシック馬を誕生させ競馬を盛り上げようとようと躍起になっている。
- ただ話題性のために主戦騎手の五十嵐をあえて馬運車で移動させるなど、騎手や馬のことは二の次になってしまっている。
- 立川雄三
- タッチカムカムのオーナー。
- 現在は小沢師と仲良さげだが、騎手の起用や海外遠征のプランをめぐり対立していた時期もあったようだ。
- 吉田アナ
- 初の女性競馬実況アナウンサー。
- 滑舌がよく滅多に噛まない。
- 割と軽いノリで抜擢されたようである。
- 山田さん
- きぐるみ解説者。
- 解説だが競馬の知識は皆無。
- 視聴者からはそこそこウケているようである。
競走馬
- ヴィップクオリティ
- カミヤマブライアン
- ニートギガワロス
- メガネサンライズ
- ツーチャンネル
- サニーコテハン
- ラウンジハート
- モグロデスティニー
- サロンズチューボー
- キングスモーキング
- タッチカムカム
- スーパーウインガー
- ヴィップブライ
- ヴィップライアン
- アリーナ
- ファーストフローラ
- ヴィップクリフト
- モンデュー
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