白虎野の娘とは、2006年発表の平沢進の楽曲。
アニメ映画の主題歌になったことや、VOCALOIDによりカバー(後述)されるなど、知名度の高い曲のひとつである。
ちなみに「白虎野」とは、ベトナム沖に実在する油田の名前に由来する。
概要
もともとは2006年2月に発表されたアルバム『白虎野』の中の一曲「白虎野」を同年11月公開のアニメ映画「パプリカ」の主題歌用にリアレンジしたものである。
リアレンジに伴い、歌詞を一部差し替えし、コーラスも一部が女性(後述)に変更された。
歌詞について
大国に翻弄され南北に分裂し、戦争によって国土を破壊されたベトナムの暗い歴史と復興を歌っているといわれる。
「白虎野」とは、ベトナム沖に実在する海底油田「白虎油田(Bạch Hổ oil field)」の事で、アメリカと南ベトナムが共同開発していたが、ベトナム戦争の敗戦によりアメリカが撤退し開発が中断される。その後ソ連との共同開発により生産を開始し、現在ベトナム最大の油田として稼動しベトナム経済を支えている。
マントルが饒舌に噴き上げる火とは、「フレアスタック」のこと。
ソ連をはじめとする東側諸国では、「石油は生物由来資源ではなく、地中深くのマントルによって生成される」とする無機成因論が定説となっており、「マントルが饒舌に火を噴き上げて」という歌詞はそれに由来する。
VOCALOIDによるカバー
2008年2月、ぶっちぎりPによって「白虎野の娘」がKAITOのヴォーカルでカバーされた。同曲は2011年10月10日15時32分100万再生を達成し、「KAITOの本気」の代名詞となった。
女性コーラスについて
2008年8月23日、平沢の公式サイト内の『HIRASAWA三行log』において、「アマチュアでも使っているごく普通の廉価なヴォーカルエンジン」「お姉さんは磨けばプロになる」など、平沢自身もVOCALOIDを使用していることを匂わす発言がされた。その後、同ログのレスにて平沢自身から以下の追記が投稿される。
だから女性の声は全部アレだと言っているのだ。磨けばプロになると言っているのだ。ソプラノだろうが何だろうが徹底的に調整すれば出るのだ。ちなみに「白虎野の娘」も「確率の丘」のコブシ回しのお姉さんも皆同じエンジンだ。
その後、2008年12月12日発売の雑誌「ユリイカ」でのインタビューで、この「お姉さん」の部分はLOLAを使用していると発表した。
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備考
ちなみに同曲は平沢進の公式無料配信ページで無料でダウンロードすることができる。
関連項目
脚注
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