終わる終わる詐欺とは、最終回といっといてなかなか終わらなかったり、終わらずに続いたりするアレである。つまり、「最終回?」である。
概要
終わる終わる詐欺とは、テレビ欄で最終回かと思って見るとまだ全然最終回じゃなくて、最終章前編とか最終章第二部とか最終章完結編とか、いつまでもダラダラダラダラ引っ張るアレである。
言葉自体の発祥はアニメ『銀魂』第1期125話「最終章 突入!」である。
『銀魂』アニメシリーズの場合
言葉自体は本放送第1期125話「最終章 突入!」が最初。このとき終了予定まで半年あり、「吉原炎上篇」を「最終章 第二幕」として2ヶ月放送した。
さらに第1期4年目、第2期、第2期延長戦が決定したため、事実上のアニメ版の最終回と位置づけられていた『劇場版 銀魂 完結篇 万事屋よ永遠なれ』公開までにはかなりの期間を要した。
終わる終わる詐欺自体は、3年目最後の第150話「長いものには巻かれろ!!」でも行い、1期最終回として位置づけられていた『劇場版 銀魂 新訳紅桜篇』や、2期最終回である第252話「ごめんなさい」でも結果的には同様に終わる終わる詐欺となった。
さらに2期終了後からしばらく経ち3期の放送が決定。「アニメ『銀魂』堂々の幕引き」「あの終わる終わる詐欺の汚名を払拭する、今度こそ本当の、正真正銘の完結編」とまで宣言されていた完結篇も終わる終わる詐欺の一種、考え方によっては最も悪質な終わる終わる詐欺となってしまった。
「完結篇」とはなんだったのか。
ちなみに、後者の宣伝文句は公式サイトが立ち上げられて割とすぐに削除されていた。
原作マンガの場合
その後の2018年。将軍暗殺篇から始まった約3年以上に及ぶシリアス長篇群の大トリである銀ノ魂篇も、2年後のかぶき町に舞台を移し半年以上連載されていた。その矢先に飛び込んできたのが、2018年8月20日発売号のジャンプで発表された「最終話まであと5話」アナウンスである。
銀魂自体が連載14年以上の長期作であったため、このニュースはネット上を通じて世界中に拡散。あの朝のワイドショー「ZIP!」でも取り上げられるほどだった。ファンの間では連載終了に哀愁を感じる者もいれば、「またどーせ終わる終わる詐欺だろ!」などと思う者もいた。
かくして5週間後の最終訓。これまで銀魂を彩った面々が天人相手に奮闘する中、お通は歌う。
お通「テニプリっていいな~♩」
銀時「いや よくねェだろォォォ!!」
銀時「俺たちの戦いは、ジャンプGIGA(ギガ)からだァァ!!」
蓋を開けてみれば銀魂は完結せず、終わる終わる詐欺だったことが判明した。桂が最終訓で提示したように、ゴリラの力で5週で完結と言うのは無理だったのである。直後、最終ページ後の空知英明のコメントでは「別の大きな枠、多めのページ数で確実に息の根を止める」とあるように、今冬発売のジャンプGIGAにて「最終回の向こう側」をシリーズ掲載するとのアナウンスがなされた。(増刊での完結連載は「ぬらりひょんの孫」「ソウルキャッチャーズ」などの前例あり)
最終回カウントダウンの展開ですでに感づいていた読者もいただろうが、冬のGIGA掲載回が通算700話であり、翌年の2019年は原作15周年の節目。同年3月には両国国技館で6度目となる銀魂・銀祭りも開催される。実写版第2作も大ヒットを記録しており、まだまだ銀魂の熱は冷めそうにない。
全くもって「俺たちの戦いはこれからだ!」状態である。GIGAでホントに完結するんだろうな
その他の例の場合
このような終わる終わる詐欺は、アニメに関わらず、ドラマ、バラエティー番組などありとあらゆる番組に以前から現在も例を挙げればキリがないほどたくさん使われており、人気作品ならもはや定番な手法である。テレビ番組だけでなく、連載漫画やゲームなどあらゆるメディアにおいても使われている。中には、メディア分野に関わらないものもある。
「始まりがあるものには、すべて終わりがある」といった言葉があるが、この終わる終わる詐欺も結構ある。「どんな番組にも必ず終わりは来る。人それを最終回という。」という言葉もあるので、気長に待つことがおすすめである。
番組が最終回などとして終わっていながら、または、最終章や完結編などに突入していながら、
- 実は最終回、最終章、完結編などではない。
- 最終回や最終章そのものがものすごく長期にわたる。
- 「2」や「3」などとしてすぐに復活し継続する。
- 続編にあたるスペシャルや劇場版で何回も復活する。
- 劇場版が真の最終回であると位置づける。
- 番組名を変えただけで内容はほとんど変わらない。いわゆる「テコ入れ」。
- 「もうちっとだけ続くんじゃ」と言って、そのもうちょっとがものすごく長期にわたる。
- ヒロインやレギュラー脇役、舞台などは変わるが、主人公は変わらず続投する。(姿は変わる場合もある。)
- 実は原作のストックをためるためや大人の事情などで一旦終わるという形をとっていて、少し経ってから復活する。
などと、番組によってスタイルはさまざまではあるが、要するに、なかなかストーリーが終わらない、むしろグダグダと続く、ということである。
以上の手法例だけでも、さまざまな番組例が思い浮かぶだろう。そう、アレやアレ、ソレなんかもそうだろう。中には、続きすぎて終わるタイミングを失い、終わらない、むしろ大人の事情などで終われないものもあったり、後々に無理矢理終わったりする(「俺たちの戦いはこれからだエンド」など)ものもある。そのため、内容や作中の時間軸に矛盾が生じてしまうこともしばしばある。
終わる終わる詐欺を見抜く方法として、テレビ欄に「(終)」などの最終回を表す記号がないのを確認する、最終回がなんか続く雰囲気であることに気づくことなどがある。次番組の情報はずいぶん前から公表されているはずなので、それをチェックするのもおすすめである。だがそうあったとしても、次回でタイトルや配役、主人公以外のキャラクターのポジションなどが変更されてたり、新キャラクターが登場したりなどの場合もある。
最終回がなんか続く雰囲気であって引っ張るだけ引っ張っていたとしても「俺たちの戦いはこれからだエンド」の場合もあるので、これについても注意が必要である。この場合忘れたころに続編が始まったり、「改」や「R」などとして再編集やリメイクされて復活したり、たびたびゲーム化されたりすることもある。
さらに復活の予兆として前作が再放送されたり、前作の劇場版が(もともと放送されていたテレビ局で)テレビ放送されたりするなどということもある。「何で今再放送されてるの?」と思った場合、その作品はほとんどの確率で続編が放送されたり新作の劇場版が公開されたりする。
似ている例
そのほか、前述の通り、メディア分野に関わらず、この終わる終わる詐欺が適用(?)されるものもある。
閉める閉める詐欺
- 毎日閉店セールを行いながら、なかなか閉店しない。
- 閉店セールを行って閉店したと思いきや、リニューアルオープンする。
- 「閉店セール」といいつつ閉めずに、顧客に対して「閉店するから早く買いなさい。」と催眠商法のように行う。
などのような、いわゆる「閉める閉める詐欺」である。
やめるやめる詐欺
何かをやめる、何かを引退するなどと言って、結局やめずに続けたり、ちゃっかり復活したりするアレである。いわゆる「やめるやめる詐欺」。「終わる終わる詐欺」や「閉める閉める詐欺」などもこれに該当し内包されるが、具体的に誰なのか何なのかはお察しください。
参考:「辞める辞める詐欺」(アンサイクロペディア)
対をなす例
やるやる詐欺
何かを始める、何かを絶対にやる、何かを実現するなどと言って、結局何もやらない、実現させないアレである。いわゆる「やるやる詐欺」。ニセ予告などもこれに該当するが、実際に具体的に誰なのか何なのかは、そのうちこの記事に絶対に書くのでそれまでお察しください。
関連動画
関連項目
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