『老害』とは
概要
本来は、世代交代が図れず老朽化した『組織』に向けて使われる言葉である。
転じて、能力の衰えた高齢者が社会や組織の中で活動の阻害をする際に使われる。
簡単にいえば…
地位や年齢を悪用し、偉そうな上から目線で金に汚く自分勝手で責任感がない老人。
(※必ずしも60歳以上とは限らない)
無能上司や経営者、政治家を指す場合も多いが
店員さんに喚き散らす悪質クレーマーや、モンスターペアレントなどを指す場合もある。
自分が悪だと気づいていない最もドス黒い悪が
無駄に地位・権力を持っている場合もある。むしろ当然の権利と自負している場合すらある。
似ているもの
「お偉いさん」と呼ばれる場合もあるが、そちらは(一応)まともな上司や経営者も含めるため、老害と比較してかなり広義である。お偉いさんを集めればまともな人もちらほらいるが、老害を集めても害悪しかない。
原因
しかも異常に空気を読み「みんながしているから」と自身を納得させる。
(※この詳細は同調圧力の項目が特に詳しい)
企業であれば押し付けられた悪条件や重労働、無理難題まで低い給与・少ない休養で律義にこなしてしまい、本来法律違反であるサービス残業や有給休暇の不使用までも美徳(→やりがい搾取)と勘違いさせられ、得られるはずの利益・時間までもがすべて吸い上げられる。
おまけに必要限度を超えた強い忖度やストレスを強いられる場合も珍しくない。
結果的に老害の延命措置となってしまい、さらにつけあがるといった悪循環に陥っている。おまけに年功序列のせいでみすぼらしく組織にすがり付き。追い出すこともできないといった貧乏神である。むしろ貧乏神に失礼なレベル。身近ではブラック企業などの例がある。
例
- 創業者や代表取締役がトップに居座り続け、世代交代が進まない企業:ワンマン経営、同族企業
- 70歳を過ぎた政治家が国会や地方議会、政府や自治体に居座り、国家に不利益な政治活動を行う
- 自己中心的に行動し、他人や社会に迷惑をかけているにもかかわらず、自覚がない、または確信的に自らの非を認めない。鉄道や駅、公共施設や店舗・コンビニでも怒鳴り散らす。
- 居るだけ、座っているだけ、肩書きだけ。むしろ置き物のほうがまだマシなレベル。
- 年を取っている=問答無用で偉い=若者は無条件で敬え
- 悪い意味で昭和のノリを煮詰めたもの
- コスト削減を好み、現場を軽視する
- 「俺の若いころは」「最近の若い奴は」「俺ならもっとできる」と自分の無能を棚上げした発言
- 自身の利益には敏感に動き、手柄は横取りし、不利益や責任は平然と他者に押し付ける。
- 人間として終わっているにも関わらず、絶対的な権力・地位を持っているので誰も逆らえない
自分に知識や経験が備わり、特に学習する必要がないと思い込み、元々の性格の問題が表に出始め自分の常識や意見が一般論、もしくは一般論に優越する正論だと勘違いをするようなことがある。
ただし、これは年齢を重ねた人だけではなく、例えば幼少時から体育会系集団に浸かっていた・自分はIQや精神年齢が高いと思い込んでいるなどの要因から、やはり自分には知識や経験が備わっており学習する必要がないと思い込んでいる若者にも言えることである(若年性老害)。
実際に社会は新しい仕組みや知識・技術が作られて洗練され、高い効率でそれを生産・実行・学習可能となっていくなど、必要とされなくなったものは時代と共に消えているのが現状であり、古い知識は通用しないこともある。
なので(どの世代にも言えることではあるが)常に客観的、謙虚な姿勢で新しい物事を学習し続けることが大切であり、自らを客観視できる癖をつける必要がある。
海外との違い
対処法
- 黙って従わない、言うことを鵜呑みにしない[2]。
- 違和感や理不尽があれば必ず疑い、調べる/検索する。参照する情報元は多いほうが良い。
- 致命的に改善が見られない場合、退職や転職も視野に入れる。(※退職に特別な条件は必要ない)
降格や解雇といった手段が取れれば良いが、大抵は強い決定権限を持っているのが老害側である。
具体的で効果的な改善案を示さずに恐怖政治や根性論で何とかなる、素人考えのトンデモ理論だけで何とかなる、とりあえず人格否定や罵詈雑言といったパワハラに頼るタイプは分かりやすいかもしれない。
ニコニコにおける老害
若い世代における、年上へのレッテル張りに使われることが多い。
その他
人間全体では青年期・中年期の年齢でも、その人物がいるカテゴリー内では相対的に高齢者に当たる人物で、活躍出来ないのに現役にしがみつきなかなか引退しないスポーツ選手や、番組中に上下関係を全面に押し出して若手を萎縮させてしまう大御所やお笑い芸人も老害と呼ばれることがある。
ただし、相対的に高齢者に当たる人物が結果を出し続け、その存在が若手のモチベーションの牽引力となっていることが客観的に肯定されている場合は老害には当てはまらず、むしろ「レジェンド」等と呼ばれ賞賛を得ることが多い。
関連動画
関連項目
脚注
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