『超神ビビューン』とは、1976年7月6日から1977年3月29日にかけてNET(現:テレビ朝日)系列にて全36話が放映された東映制作の特撮テレビドラマである。
概要
前番組『アクマイザー3』の続編で、世界観を共有している。原作者は同じく石森章太郎(現:石ノ森章太郎)。
当初は強化されたアクマイザー3が登場する予定であったが、スポンサーの意向により仮面劇であったアクマイザー3から従来の変身ヒーローものに戻されることになった。そのため敵味方共にキャラクターが一新され、「続編」という雰囲気はあまり感じられなくなってしまった。
あらすじ
ある夜、大学生の月村圭は怪しげな集団から老人と女性を助けた。老人は妖怪研究者のダイマ博士、女性は秘密捜査官の明智リサであり、襲っていたのは妖怪であると月村に説明した。
博士達を助けたことで妖怪バックベアードに目を付けられた月村は、口にするものが砂やガソリンに変わるという呪いをかけられてしまう。ダイマ博士は月村の呪いを解くため、破軍星を地に降ろす儀式を始めた。
バックベアードが乱入するも儀式は成功。破軍星から降臨したアクマイザー3のリーダー・ザビタンの魂を宿した月村は超神ビビューンとなった。バックベアードとの戦いの中、ガブラの魂を宿した超神ズシーン、イビルの魂を宿した超神バシャーンも合流し、力を合わせてバックベアードを打ち倒した。
アクマイザー3から飛行戦艦ベニシャークを贈られた三超神は、彼らの意志を継いで悪の妖怪達と戦うことを決めるのであった。
登場人物
- 月村圭 / 超神ビビューン (演:荒木茂(荒木しげる))
- 太陽大学2年生の体操部員。勇敢な青年で、ザビタンの魂を宿して超神ビビューンとなった。
- 渡部剛 / 超神ズシーン (演:打田康比古)
- 太陽大学の学生。ガブラの魂を宿して超神ズシーンとなったが、その経緯については深く語られていない。
- 菅一郎 / 超神バシャーン (演:坂田敏彦)
- 太陽大学の水泳部員で、月村と渡部の後輩。渡部と同じく、イビルの魂を宿して超神バシャーンになった経緯は不明。
- ダイマ博士 (演:上野山功一)
- 本名は「ダイマ・ダイザブロウ」。ダイマ超神研究所の所長にして妖怪研究の第一人者。妖怪についての知識は深く、三超神の参謀役として活躍する。
- 三太 (演:田遠実)
- ダイマ博士の孫。妖怪の起こす事件によく巻き込まれる。ベニシャークとは大の仲良し。
- 明智リサ (演:林美樹)
- 警視庁第九課の秘密捜査官で、自称「警視庁第九課のくノ一」。蒸発事件を追っていた際にダイマ博士を助け、それが切っ掛けで妖怪と関わることになる。変装が得意。
- ベニシャーク (声:滝口順平)
- アクマイザー3から三超神に贈られた、意志を持った飛行戦艦。金槌状の部分が上下三段になったシュモクザメのような外見をしている。普段は30センチほどだが、有事の際は数十メートルにまで巨大化する。
- ビリン (声:八代駿)/シンド (声:雨森雅司)
- 大魔王ガルバー直属の「妖怪パトロール」の二人(?)組で、妖怪や超神たちの監視が役目。しかし次第に三超神に協力するようになる。
ビリンは数十センチの黒い毛玉のような妖怪で、少々口うるさく保守的な性格。いつもシンドの肩に乗っている。
シンドはターバンにマントとアラビアンな格好をした妖怪で、その体は3メートル以上もある。口癖は「あ~、シンド」で、口癖と共に姿を消すこともある。 - アクマイザー3
- 悪に生まれながら正義に生きたアクマ族、ザビタン(声:井上真樹夫)・イビル(声:矢田耕司)・ガブラ(声:八奈見乗児)の3人。前作の最終回で大魔王ガルバーの呪いにより魂がカプセルに封じられてしまった。彼らの魂を受け継いだ三超神にベニシャークを贈り、地球の平和を託した。
- 大魔王ガルバー
- かつてアクマ族を影から操り地上支配を企んだ謎の存在。アクマ族を使った計画はアクマイザー3によって阻止されるも、今度は妖怪軍団を操って地上支配に乗り出した。
- 妖怪
- 大魔王ガルバーの配下。日本古来のものや海外から流れ着いたものなど出自は様々。伝承に伝わる妖怪をモチーフとするものもいるが、今作オリジナルの妖怪も多い。前作のアクマ族は本物の悪魔ではなく地底人であったが、今作の妖怪は魑魅魍魎の類である。
- 妖鬼
- 妖怪の手下で、いわゆる戦闘員。登場方法は付き従う妖怪によって異なり、場合によってはデザインに特徴が付くこともある。
超神
七星壇の儀式により、全宇宙の最も輝ける星・破軍星から降臨したアクマイザー3の魂を宿した三人の戦士。神をも超える力をその身に宿し、悪の妖怪から人間を守るために戦う。
「超神!」と叫びながらポーズを取り、その後固有のアクションをとることで変身する。
超神ビビューン
空の超神。大空高く海原遠い赤い星。ザビタンの魂と知恵を受け継いだ、三超神のリーダー格。デザインはザビタンに比べてかなりヒーロー然としており、頭部と胸に半透明の羽の様な意匠がある。
変身の際は大空へジャンプし、ビビューンに変身して舞い降りてくる。
- スカイ剣
- 刃が伸縮可能な剣。剣先を地面に突き刺して炎を走らせるスカイ剣ファイヤー、地に立てた剣で音を拾うスカイ剣レーダー、光を放つスカイ剣フラッシュが使える。
- 火の玉アタック
- 2本のスカイ剣を構えてからジャンプし、火の玉となって敵に突撃する必殺技。
- ビビューンカー
- ビビューン専用バイク。メインカラーは青。翼があるため他の二人のマシンよりも大型で、飛行能力を有する。
アクマイザー3のギャリバーと異なり、三超神のマシンに合体機構は無い。
超神ズシーン
陸の超神。大地を鳴らし大岩砕く、超神一の力持ち。ガブラの魂と力を受け継いでいる。瞳の入った目や口など、人間のような顔つきをしている。
変身の際は一度その身を砂に変え、積みあがったブロック(レンガ)の壁を砕いてズシーンが登場する。
- 超神棒モンケーン
- 両端にグーとチョキの手がついた棒状の武器。グーの方で地面を叩くことにより局所的な地震を起こせる。普段は小型化されてベルトの後ろにマウントされている。
- ドリルゴマ
- 地中を掘り進むことができるドリル型のコマ。普段はベルトのバックルになっている。
- ズシーンボール
- 自身を球体に変えて敵に体当たりする技。
- ズシーンカー
- ブルドーザーとしての機能も持つズシーン専用バイク。メインカラーは黄色。
超神バシャーン
海の超神。荒波砕き青い海底を行く、自称「破軍星の暴れん坊」。イビルの魂と勇気を受け継いでいる。スピードや射撃の腕もイビル譲りで、妖怪に素早い攻撃を浴びせる。背びれや鱗など、魚類を思わせる生物的なデザイン。
変身の際は水へ飛び込み、水柱が上がった後にバシャーンが飛び出してくる。
- 超神銃ピピート
- 「ピピート銃」とも。妖怪にダメージを与える水を発射する他、水の吸引や冷凍など様々な使い方ができる。
- 水玉アタック
- 水の玉(水流)となって敵を飲み込む技。
- バシャーンカー
- バシャーン専用の水陸両用バイク。メインカラーは赤。
主題歌
オープニングテーマ「斗え!!超神ビビューン」
作詞:石森章太郎/作曲・編曲:渡辺宙明/歌:ささきいさお、こおろぎ'73
エンディングテーマ「われらの超神ビビューン」
作詞:八手三郎/作曲・編曲:渡辺宙明/歌:ささきいさお、こおろぎ'73
OPは1番がビビューン、2番がズシーン、3番がバシャーンのことを、EDは1番がビビューン、2番がズシーンとバシャーン、3番がベニシャークのことをそれぞれ歌っている。
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関連項目
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