この項目は、 『超電磁ロボ コン・バトラーV』 『超電磁マシーン ボルテスV』 『闘将ダイモス』 『未来ロボ ダルタニアス』 のネタバレを含みます。 ここから下は自己責任で突っ走ってください。 |
『超電磁大戦ビクトリーファイブ』とは、長谷川裕一の漫画作品である。
スーパーロボットマガジンで2001年から2003年まで連載されていた。全12話+1話。
単行本全2巻は双葉社とJIVEから刊行されており、後者には本作の前身となった短編が収録されている。
概要
『超電磁ロボ コン・バトラーV』『超電磁マシーン ボルテスV』『闘将ダイモス』の3作が同一世界での出来事だった…という設定のクロスオーバー作品。言うなれば「スーパー長浜ロマンロボ大戦」である。
当然のことながら本作初出の設定も多々あるので、原作設定との混同には注意が必要である。
おおお、オフィシャルではございませぬぞ!
同じく長谷川氏の作品である『ゴッドバード』は本作の続編になっている。
あらすじ
第1部
地球・キャンベル星・ボアザン星・バーム星は四惑星不可侵条約を結ぼうとしていた。長きに渡る戦いを終え、平和への第一歩を踏み出そうとしていたその時、"デュナンの子"を名乗るジュエリオンが突如として現れた。各惑星の指導者達を捕らえた彼女は、解放の条件として1人につき他星人の首千を要求してきた。
しかしその時、かつて平和のために戦ったコン・バトラーV、ボルテスV、ダイモスの超電磁ロボ達が再び立ち上がった。100日後に処刑される人質救出のため、彼らは八千七百光年の彼方にある星、デュナンへと旅だった。
第2部
ジュエリオンとの戦いを終え、バーム星人移住の旅に同行した一矢達以外は地球へと帰還していた。しかし超電磁ロボの修理を行っていたV字島を、突如として大将軍ガルーダのオリジナルと、胸に獅子の顔を持つロボットが襲った。
並行世界より現れたロボット・ダルタニアスとそのパイロット達、さらに死んだはずのプリンス・ハイネルをも巻き込み、ガルーダの陰謀が動き始めた。
主な登場人物
超電磁ロボ コン・バトラーV
- 葵豹馬
- 『コン・バトラーV』の主人公にしてバトルチームのリーダー。バトルジェットのパイロットで、コンバイン時はメインパイロット担当。
- 浪花十三
- 大阪出身の射撃の名手。バトルクラッシャーのパイロット。
- 西川大作
- 漫画家を夢見る巨漢。バトルタンクのパイロット。
- 南原ちずる
- コン・バトラーを建造した南原博士の孫。バトルマリンのパイロット。
- 北小介
- IQ200の天才少年。バトルクラフトのパイロット。
- 四ッ谷博士
- バトルチームの指揮官。本作ではマグネバードの艦長であり、全体のまとめ役。
- ロペット
- バトルチームをサポートするロボット。コンバインには欠かせない存在。
- ガルーダ
- かつて地球侵攻軍司令官として戦った大将軍ガルーダのオリジナル。その目的は地球やキャンベル星を支配し、宇宙に自分の帝国を築くこと。
- オレアナ
- キャンベル星の女帝。原作では意識のみをコンピューターに移した存在だったが、本作ではガルーダによってアンドロイドの身体を与えられている。
超電磁マシーン ボルテスV
- 剛健一
- 『ボルテスV』の主人公であるボルテスチームのリーダー。剛三兄弟の長男。ボルトクルーザーのパイロットで、ボルトイン時はメインパイロットを務める。
- 峰一平
- 鞭の名手である健一のライバル的存在。ボルトボンバーのパイロット。
- 剛大次郎
- 格闘技全般に通ずる剛三兄弟の次男。鹿児島弁なのは西郷隆盛に憧れているため。ボルトパンザーのパイロット。
- 剛日吉
- 機械いじりが趣味である剛三兄弟の三男。ボルトフリゲートのパイロット。
- 岡めぐみ
- 甲賀流十八代目の忍者であるボルテスチームの紅一点。ボルトランダーのパイロット。
- 剛健太郎
- 剛三兄弟の父親。ジュエリオンに人質として捕らえられる。実はボアザン星王家に生まれたラ・ゴールといい、ハイネルの父親でもある。
- ハイネル
- 元ボアザンの王子にして健一達の腹違いの兄弟。原作ラストで生き延びていた、という設定で第2部に登場する。
闘将ダイモス
- 竜崎一矢
- 『ダイモス』の主人公。ダイモスのパイロットを務める空手の達人。バーム星人であるエリカと恋に落ち、様々な苦難の末に結ばれた。
- エリカ
- バーム星最高指導者の娘。原作で記憶を失っていた際に一矢と出会い、恋に落ちる。本作ではダイモス2号機のフォボスに搭乗し、彼と共に戦場に立つ。
- 和泉ナナ
- ダイモスを作り上げた一人である和泉博士の孫娘。マグネバードに搭乗している。
- カイロ
- ダイモビックのサポートロボット。ロペットと共にマグネバードのブリッジ要員。
未来ロボ ダルタニアス
本作での彼らは、別の世界(『ダルタニアス』の物語のみが起きていた世界)から転移してきたという設定。
- 楯剣人
- 下町育ちの江戸っ子の少年で、孤児達をまとめて占領された地球でたくましく生きていた。エリオス星の王子の血を引いており、皇位継承権を持つが本人はあまり気にしていない。アトラウス及びダルタニアスのパイロット。
- 柊弾児
- 剣人と行動を共にする少年。重戦闘機ガンパーのパイロット。
- 白鳥早苗
- 剣人達孤児の姉のような存在。こちらの世界に転移したところをガルーダに襲われる。
- 畑田之助、軽井学、小丸次郎、おちゃめ、トン助
- 剣人らを慕う子供達と、ペットの豚。
本作オリジナル
- ジュエリオン
- 3000年前に生まれたボアザン星人とバーム星人の混血児。当時両星間は戦争状態で、父母を裏切り者としてそれぞれの母星で処刑された過去を持つ。そのため、四惑星不可侵条約を妨害し互いに争わせるために姿を現した。
- 長浜ロマンロボお約束の美形悪役ではなく女性になったのは作者の趣味らしい。
- チリ
- エリカと共に救出された記憶喪失の少女。豹馬に懐いている。その正体はスパイとして送り込まれたジュエリオンの妹で、本名はベリオンという。超電磁チームと触れ合う内に考えを改め、彼らに協力するようになる。
登場メカ
原作登場メカ
- コン・バトラーV
- 5機のバトルマシンが合体して完成する超電磁ロボ。合体時の掛け声は「レッツ・コンバイン」。身長57m、体重550t。超電磁ヨーヨーやビッグブラストなど、多彩な武器を内蔵している。必殺技は超電磁タツマキで動きを止めた敵を高速回転しながら貫く超電磁スピン。ちなみに装甲に用いられている金属のサーメットは実在している。
- 合体機構が現実的(玩具で変形・合体が概ね再現できるレベル)な本格的合体ロボの先駆け的存在。
- ボルテスV
- 5機のボルトマシンが合体して完成する超電磁マシーン。合体時の掛け声は「レッツ・ボルトイン」。全高58m、重量600t。コン・バトラーとは合体システムや外見、武装など似通った点が多々ある。敵をVの字に切り裂く必殺技の天空剣・Vの字斬りは、剣を用いた必殺技の草分けとなった。
- 本作では、玩具オリジナル形態のボルテス重戦車(コン・バトラーのグランダッシャーに相当)を披露している。
- ダイモス
- 巨大トレーラー・トランザーから変形する、通称"闘将ダイモス"。全高45m、重量150t。装甲はダイモニウム製で、ダイモライトを動力とする。マニピュレーターにより搭乗者の動きを読み取り、同じように動く。必殺技はダブル・ブリザードで吹き飛ばした敵を貫く烈風正拳突き。
- 強化合体はしないが、両腕に装備する強化パーツのゴッドハンドが作られている。
- ダルタニアス
- ミライマン・アトラウス、ミライマシーン・ガンパー、ミライオン・ベラリオスが合体して完成する未来ロボ。合体時の掛け声は「クロス・イン」で、合体中に十字の紋章が浮かぶ。全高56m、重量678t。エネルギー源である超空間エネルギーは超電磁エネルギーαを利用しているので、超電磁ロボと言えなくもない。必殺技は火炎状のエネルギーから作り出した武器・火炎剣を用いた火炎剣・火炎十文字斬り。
- 胸にライオンの顔を持つ(俗に言う「胸ライオン」)初めての主役ロボ。
本作オリジナル
- 超電磁戦艦マグネバード
- 四ッ谷博士が中心となって建造した巨大戦艦。各ロボットの修理・整備も行える移動基地である。周囲4万㎞に不可視のグランライトレールウェーブを照射可能で、これにより陸戦タイプのメカの宙間戦闘をサポートする。デザイン面では南原コネクションやビッグファルコン、宇宙戦艦という点ではダイモビックの要素を受け継いでいる。
- フォボス
- ダイモス型のロボットで、通称は"烈将"。その名はダイモスと同じく火星の衛星からきている。トレーラー形態の名称や装甲の材質、動力源などは不明。主な武装は両膝のブーメランと胸部から放つ超電磁ブリザード。脚部にダイモスの強化パーツであるダイモス・ゴッドハンドを内蔵している。
- 平和協定の一環でバーム星人をパイロットにすることが決まっており、その関係かダイモスでは背中に収まるパーツが翼のように広がっている。コックピットはダイモスと違い直立コントロール方式で、翼用のマニピュレーターが存在する。劇中では超電磁ロボの危機に際してエリカが搭乗し、以後彼らと共に激戦を戦い抜いた。
- バトルアーマー
- バトルマシン6号機。その名の通り、コン・バトラー用の強化アーマーで構成されている。パイロットはおらず自動操縦で動くが、第1部最終決戦時にはロペットが搭乗した。
- コン・バトラーV6(ブイシックス)
- 分離したバトルアーマーがコン・バトラーの胸部、背中、両腕、両肩、両足首に合体することで完成する、コン・バトラーVの強化形態。合体時の掛け声は「アーマードコンバイン」。
- 新たな武装は超電磁ヨーヨー・ハイパーとダブルVレーザー。必殺技は両腕のブレードを合わせて行う超電磁スピン・ファイナルストライク。
- ボルトスピナー / ボルトローラー
- ボルトマシンの6号機と7号機。スピナーは円盤(というかコマ)、ローラーは平たい戦車のような形をしている。バトルアーマー同様、専属パイロットはいない。
- ボルテスⅦ(セブン)
- ボルトスピナーが両肩と胸部、ボルトローラーが両脚に合体することで完成するボルテスVの強化形態。合体時の掛け声は「ブイ・ツートゥギャザー」。
- 追加武装はボルトスピナーの大部分を用いた超電磁超重(ヘビィ)ゴマと強化型天空剣。必殺技は二つを組み合わせた天空剣・旋風一文字崩し。
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関連項目
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