黄蓋とは、三国志に登場する人物である。
赤壁の立役者
字は公覆。荊州零陵郡(湖南省永州市)の出身。南陽(河南省南陽市)の太守だった黄子廉という人物の子孫で、祖父の代に零陵に移住してきた。若い頃父を亡くすなど逆境続きだったが、薪を背負っている間に手紙の書き方を学び兵法を勉強するなど努力を積み重ねた。
郡の役人を経て孝廉に推挙されたが、黄巾の乱以降は孫堅に付き従い数々の戦功を立てた。威厳があり、兵士達をよく労ったので戦争では配下が先を争ったという。
赤壁の戦いでは、周瑜に対し曹操軍の艦船を火攻めすることを進言し、投降と偽って火攻めを行い艦船や軍営を焼き払った。この時流れ矢に当たって長江に落ち、救いあげられたが厠(トイレ)に放置されたままで、同僚の韓当が気づいて手当して九死に一生を得た。
在職中に病没。孫権が帝位に就くと黄蓋の子黄柄を関内侯に封じた。
逸話
- 職務にあたって仕事を滞留させず、人々に慕われた。ある県の責任者に任命された時、監督を怠ったふりをして役人達の不正を暴いて彼らを処断したという話が正史にある。
- 正史の注に引用されている韋昭『呉書』には、人々は黄蓋の姿を描き、季節ごとに祭祀を行ったとある。
各メディアにおける黄蓋
三国志演義
「鉄鞭」なる武器を操り、孫堅の下で程普や韓当らと共に戦う猛将の一人。
曹操が攻めてきた時、諸葛亮が孫権配下の文官達と議論を戦わせている最中に割り込んで文官達を一喝し、諸葛亮を孫権の元に案内する(→孔明の大論陣吹き替えシリーズ)。
周瑜に対して火攻めを提案した際、偽りの投降を曹操に信用させるため、わざと軍議で周瑜に逆らい棒叩きの刑を受ける「苦肉の策」を実行する。計画に加わった闞沢らの協力を得て曹操軍の元に火攻めを行い曹操軍の船団を焼き払う。
曹操の船を見つけて追撃するも張遼の放った矢に当たり負傷する(横山三国志だとここで出番が終わるので黄蓋が死ぬと勘違いする読者もいるが、韓当に救われ一命を取り留めるのは正史と同じ)。
コーエー三國志
三國志VIでは「慝臠虎爪旋風締」という必殺技を持っている。読めん。
三國無双シリーズ
真・三國無双6では抜山蓋世撃と称したキン肉バスターを相手にぶちかますというステキなネタっぷりで大人気。
真・三國無双7では「鉄舟」が得意武器となる。
無双乱舞(6以降)
- 堅牢橋:「生涯現役、やらいでか!」
投げ技タイプ。敵をつかみ、バックドロップを決める。 - 抜山蓋世撃:「年の功を、なめるなよ!」
→黄蓋バスター - 回山倒海墜:「灸をすえてくれるわ!」
7で追加された空中無双乱舞。
こちらも投げ技となっている。
三国志大戦
その使い勝手も相まってUC黄蓋などをデッキに置く実戦動画が多い。
その他
関連項目
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