ニコニコ大百科

じゃあアシタカもエボシの庭にいる人たちみたくなるのか
森と人が共に生きれれば呪いの進行も遅くなるとかだと救いはあるけどな

呪いは解けてると思うけどなあアザは傷痕みたいなもんで

シシ神様は「そこにいるだけのでっかい力」でしかなくて、アシタカに対して償えだの許すだの、そういう感情すら抱いてはいないと思う。>>415も言ってるが、犬だろうがサルだろうがイノシシだろうがくっちゃべるあの森で逆に全く意思的なものを見せない異形の存在であり続けたのはそういうことかなと
人間がどれだけ擬人化しようと祈祷しようと感謝を捧げようと、根本的な所で山や太陽からしたら人間が何しようが知ったこっちゃないのと一緒
現実の自然神とかは“人間にはよくわからないコワいもの”を理解可能な意志ある何かとして表現したものだから
多分あの作中で唯一そういう意味合いでの神様で、しかもそういう過程を経ない形ある存在として居るシシ神様は、
その翻訳の前段階の“理解も干渉もできない驚異的な何か”でしかないんじゃないかな

だとすれば、シシ神の目線から見たアシタカって「吸い上げた生命を盛大にリバースした爆心地にいたやつ」くらいの相手でしかないから
傷が癒えたにせよ癒えなかったにせよ、それはタタリの呪いと命を与える力の大小の話でしか無いんじゃないかと

>>418
しかし、シャーマンと紙一重であるタタラ師が神を殺す側に立つのはどうなのか、という論考を見た事があるな。
アシタカは神を殺したとはいえ敬意を忘れた訳ではない様子だが、タタラ場は単純に『排除すべきもの』としてしか見ていない。
あるいは、そこが狂ったからこそあんな大事になってしまったのか。

シシ神は天皇陛下に似た存在なんだよな
非常に素朴で静かで大人しいんだけど周りは恐れて気を使って誰もが只者ではないと察する
そしていざとなったら絶大な力を発揮し全てを包み込む
そういう非常に日本的な価値観や雰囲気を醸し出してる存在だと思う。天皇もシシ神も
しかし今考えても改めて思うよな。日本に生まれてよかったと

この前の放送で思ったんだけど、この映画ジブリ作品で一番エロチックな感じがする
大砲で仮面割られた直後のサンの気絶するときの顔とかタタリ神の触手に飲み込まれちゃったり、アシタカに口移しで肉あげたり、子供の頃見たときは何にも感じなかったけど、大人になってサンを見ると結構妖艶な雰囲気がある
ちなみにサンは演技力とか以前に声が好きだな
石田ゆり子さんかっこいい

あとヤックル可愛すぎる。欲しい

先週放送されたもののけ姫　平均視聴率21.9％　最高は25.6％
17年経ってもこの絶大な人気の健在ぶり、やはり宮崎駿は天才ですな

宮崎監督引退したなら、今までつくってきた作品をノベライズしてほしい
特にもののけ姫は、子供の時に初めて見たシシ神が気持ち悪くて、映像で見たくない
「怖い」んじゃなくて、「気持ち悪い」

モロが言った「シシ神の本質」は何なの？

ジコ坊の記事あるから関連に入れたらどうだろ

>>428
「日本の全て」だよ

>>425
シシ神と天皇（＝ミカド）はむしろ対立的で、逆の存在じゃないの。ミカドは大和側でしょ。一方でシシ神は、ミカドの書きつけという大義名分によって討伐される側だし。シシ神は「まつろわぬもの」とか、原初的な土着神（＝良し悪し両方ある自然の化身）とかっぽい。
たたら場関連の人達も、シシ神という大和の敵を討伐しようとしている割に、なんか大和じゃない感じ。
> エボシ御前「そなたたち、この書きつけが分かるか？　天朝さまのだ」
> 女二人「天朝さま・・・天朝さまって？」
> エボシ御前「ミカドだ」
> 女二人「ミカド・・・？」
> ジコ坊「いやぁハハ　まいったまいった」

ただまぁ、もののけ姫時代を見るとこれから戦国時代って感じなんだよね。環境主義、精神主義的文化は抑圧されてきている時代なわけで。本来持っている民俗的・神話的意味を殺されたという点では、シシ神とミカドは似ているのかもと思った。

>>428
生理的気持ち悪さというのは、言われてみれば確かにそんな感じがする。
見てはいけないものを見てしまった感、タブーの感じと言えばいいのか。ぞっと肌が泡立つ感触、身が慄く感じ。
一番最初にシシ神の姿を垣間見たアシタカの反応もそうだったし、初めてシシ神の力を目の当たりにしたエボシとジコ坊の反応もそれだった。

原初的な「神聖」の感覚って、そういうものなのかもしれない。
いまだにしめ縄や封印的な「侵してはならないもの」の背後には生理的にゾッとするモノが潜んでいるという感覚がたぶん多くの日本人には共有されてて、
怪談話や都市伝説でうっかり封印を破ってしまって出てくる化け物のイメージとか、端的には諸星大二郎が描くような伝奇のイメージにその辺が受け継がれてる感じがある。
（宮﨑駿は昔から諸星リスペクトだしね）

神話や超常的な物、そういった象徴だろ。

もののけ姫ってそういうのがあった時代の終わりを描いた物語だし。

削除しました

>>431
当時の帝ではなく今の天皇陛下と一緒にしてるんだろ
確かに雰囲気や何とも言えない畏怖感は一緒だと思えるし否めないな

シシ神の持つイメージは自然に対する人間の感覚や感情そのものかもしれないな
それを考えても自然やその神々と人間の伝達者が天皇とされてるから
やはり雰囲気やイメージが自然と似てかぶってしまうのかもしれないな･･･

今思ったんだが実はエボシってサンの実母じゃね？わからないけど

それはないんじゃないか？
確か設定ではエボシは28歳ぐらいだったと思う。
ちなみにクシャナは25歳らしい
二人とも驚くほど若いんだよなぁ・・・

>>435-436
そんなにシシ神と天皇を結び付けたがる理由が分からんけど…
現代の天皇に何がしかの雰囲気を感じるかどうかは千差万別じゃないの。法律的には「国政に関する権能をもたない」象徴で、伝統宗教的には「万物を支配する皇帝」、国際的には"Emperor"だしねぇ。

それに対して「シシ神」は、「シシ（＝けもの・獣肉・食肉）」という名前や、「森の神」という神格からしても大分違うんでないの。首がもげたキャラクターの一覧に入るような、死んだ神だし。アシタカに言わせれば「生命そのもの」「生と死と二つとも持っている」か。

あらすじがちょっとふざけすぎだと思う
アンサイクロペディアかと思ったわ

>>439
そりゃあ現人神だからだろ

たたら場の女が門の前まで来た敵国？の遣いの人間に対して
発砲して追い返すシーンは『風来忍法帖』のパクリだね

↑ありふれ過ぎててパクリでもなんでもない

天朝（朝廷?）は何でまたシシ神に手を出したんだろうなぁ
南北朝とか応仁の乱とかで地に落ちた権威を取り戻したくて一発逆転を狙ったのか、純粋にタタラ場（製鉄集団）掌握の過程で邪魔なシシ神を排除したかっただけなのか……

実は「天朝」ってのは京都の朝廷（北朝）じゃなくて、地下に潜った南朝（後南朝）が一発逆転賭けて師匠連と組んで暗躍した結果……みたいな妄想

>>444
理由が一つである必要はないからね。
勢力確保という実利的な理由で動いた者もいれば、本気で不老長寿目当てで動いた者もいたはず。
権力側の人間の色んな思惑が一致して書付が出たんだろう。

あと理由としては、そもそも朝廷のイデオロギー的にシシ神みたいな存在は「まつろわぬ鬼神」であって討伐の対象だというのもある。
上の方でシシ神殺しが「祭り」の展開をなぞってるという話をしたけど、「神として祭り上げられる」ことは「殺されて無力化されて朝廷の祭祀権力に組み込まれる」ことと表裏一体でもある。（大国主の国譲りとか、民話の猿神とか、御霊信仰とかを参照）
そうやって朝廷は、周辺のまつろわぬ民・神を「平定・退治」して代わりに「氏姓・神名」を付けて「まつりごと」をすることで、自己を頂点として国内の統治・信仰を組織化してきた側面があって。

それが既成事実化してから後追いで記録されるのが「神話」とか歴史だけど、元のタイトル案だったアシタカせっ記の「せっ記」の意味はそれとちょうど対照になってる。
ということで、神話になる前の「神殺し」の過程を描く意図があったんだと思う。

>>441
何を言いたいのかよくわからんけど、天皇を現人神（人の姿をとって現れる神）と見なすなら
つまりシシ神（人面と獣の身体、樹木の角を持つ森の神）とは別物でしょ。

>>445
神話の終わりがもののけ姫のテーマの一つだと思うんだよなあ
ベースの南北朝時代は天皇の権威の失墜の始まりなわけで、神話の終わりは同時に現人神である「天皇の」神話の終わりでもあると思うのよ
結果として朝廷側は不老不死を手に入れられなかったし、シシガミに止めをさせたわけでもなかった。首を返したアシタカは「シシガミは死んだ」と言ってる。
殺したんじゃなくて、死んだ。古事記日本書紀よろしく大和朝廷が旧世代の神話を調伏できなかったし、結局朝廷は何も得られなかったのが全部だと思うんだよなあ

最近見直してやっぱりすごいなと思った
シシ神様とか、太古の人々が翻弄されてた自然ってああいうものなんだな、とひしひしと感じる
全然考えてることが読めなくて、すごい力を持ってて、ただそこにあるような
昔の人はただひたすらあがめておそれて、お祀りするしかなかったんだろうな
だから最後に首を返されて死んだ時、アシタカだけでなくそこに生きる者全てを癒したのは、
「生きろ。」
ていうシシ神様の初めての意思表示だったのかもとか考えて
うわああキャッチフレーズこれかってなって
乱文失礼しました

削除しました

もののけ姫は評価する点が多いな。
三輪さんの演技力、米良さんの主題歌、久石譲さんの曲、ヒロインの可愛さ・・・
あげるときりがない。