ニコニコ大百科

※88
だが人間が群を作る動物である以上、
形而上的概念や権力構造、つまるところ「現実」から、「自分」が逃れられることは絶対にないし
そういう価値観を捨てようとする人間は、つねに社会から「現実逃避」と批難されるし。
それを跳ね除けようと思ったら、「現実」を征服するか、「現実」を相対化するしかない。
だから結局、彼の思想はナチズムに利用されたり、一方では思想そのものを放棄するポストモダンへ繋がった
……んじゃないかなぁ。

「神は死んだ」という表現自体はニーチェの独創でもなさそうだし、
それを記した『悦ばしき知識』の断章にしても完全にオリジナルではない。
昼日中にランプを灯した狂人、というイメージがタロットの「隠者」を思わせるので気になっていたんだが、
この絵札の元ネタはシノペのディオゲネスらしい。
樽のディオゲネス、犬のディオゲネスと言われる古代の哲学者。
後世の創作、広義には偽史とも言える逸話の多い人物だが、
彼自身もまた貨幣変造事件を起こしているという極め付きの奇人で、
そのディオゲネスの逸話に、白昼にランプを灯し、広場に走り出て、
「おれは人間を探している！」と叫んだとある。

まるでわざとのように将来を棒に振ったとはいえ、文献学者ニーチェは、
どんな思いを込めてディオゲネスを変奏しながら「神の死」を叫んだのか。

ニーチェと誕生日を同じくするフーコーが「人間」の終焉を語った事も、
彼らの思想的血統とその運命に、何か決然たる思いがあっての事だろうか。
それぞれ、牧師の子で医者の子で、家業に反逆しながらも何かを受け継いでいる。
シノペのディオゲネスが起こした事件もまた、そういうものだったのだろうか。

>>92
その辺は知らんかったけどニーチェのディオゲネスの捉え方は大いなる正午との関係じゃない？
ニーチェにとって全ては解釈に過ぎない（遠近法）という見方。だけど大いなる正午の時はその圧倒的な光のために影と光という明暗がなくなる。それの実行者としてディオゲネスを見てる（変奏）んじゃないだろうか？
「神の死」も明暗をはっきりさせようとした「カント」が一因だしね。

ニーチェ「怪物と戦う者は、その過程で自分自身も怪物になることのないように気をつけなくてはならない。」

この名言を聞いて「それがどうした」と返答したり
皮肉るようにどんなに気をつけても自身も怪物になるとか
そういうキャラクター・作品があったりするよね

仏教の色即是空、空即是色とか輪廻転生とかとは違うんかえ？

日本だったら神は死んだとか言う人が待ちの中歩いてたら、皆で神も仏もありゃしないとかいって行列作って踊り狂ってたかもしれない。

ニーチェがどういうことを言おうとしたか知らずに、言葉の雰囲気だけで「神は死んだ」という言葉を使う人っているよね

>>96
『超訳ニーチェの言葉』という駄著が流行る世の中ですから…。

>>96まず、知る必要あるの？
てか、あれエデン追放のパロディだよね？

>>8
これ、ニーチェだったの？
てっきりクトゥルフ神話あたりのテンプレートかと……

>>95
せめて大百科の概要くらい読まないの？

というかニーチェの生きていた明治維新後に日本で
「神は死んだ」は別の意味でヤバイ気がするんですがそれは・・・
絶対にいらん疑いをかけられると思う

この人梅毒に罹って発狂したってホントなの？

>>101
1990年に肺癌で亡くなったらしい。
ニーチェの発狂と脳梅毒は無関係だとか、そもそも脳梅毒じゃなくて
脳腫瘍だったんじゃないか？って説もあるらしい。

「神は死んだ」って言葉はニーチェが無神論じゃなくて当時の人たちの間に
無神論がはやってこれまでの神の権威がなくなったことを指摘したって
聞いたけど…分かる人いる？

もともと無いものを死んだとは表現しないだろうから、その解釈でいいと思うよ

>>102
結構最近まで生きてたんだな。

>>102
いやいやいや、亡くなったのは1990年じゃなくて1900年だから！

>>100
相当な亀レスだけど、いや読んだよ。
半分冗談だからそこまで真に受けるなｗ
あれだ。時代劇でも時々あったりするけど、何かよく分からんけど庶民が集まってきて一緒になって踊りだして最後には大行列になるとかそんなイメージだ。

自分の知識記憶を頼りにこの長い概要を書かせるだけの情報があるニーチェって人はすごいと思うけど、
ニーチェってなんなん？と軽い好奇心で来た私のマトはすぐには得られなかった
哲学自体の人気(ひとけ)といい、もっと簡略にすると良いのに…ちゃんと紹介したい気持ちもわかるけどね。
でも、簡略化と省略化は違うと思うよ

省略しないで簡略化するのは極めて極めて難しいのだ・・・
思考の過程をきちんと追っかけないとトンデモな解釈をされかねん

一ニーチェ読者です。
とても力作の文章と思いますが、>>107の方がおっしゃる通り、ニーチェに関する「概要」としては分かりづらいかなと感じました。

そこで、元の方の文章は「思想」の項に移して、「生涯」「著作」などの項目を追加しました。
元の方の書かれた文章については一切手は加えておりません。

誤りなどありましたら訂正お願い致します。

とりあえず悦ばしき知識読むから、次何読んだら良いか誰か教えてくれ

>>110
持っている予備知識とか、なぜ『悦ばしき知識』を読もうと思ったのかとかにもよるけど、『道徳の系譜』がよいかな。
岩波文庫からも出ているけど、訳文の分かりやすさでいうと、光文社古典新訳文庫のほうがよいと思う。

>>110
悦ばしき知識の後に、
適当な解説書→ツァラトゥストラという風に読む。とりあえずこれで核がつかめると思うから、後は興味と必要に応じて他の著作を読んでいってくれ。
最低限wikipediaくらいは読んでから行かないと何も出来ないで撃沈されちゃうからそこは注意な。あとここなんかが参考になるでしょう。
http://1000ya.isis.ne.jp/1023.html

ニーチェ、マルクス、フッサール。近代哲学者の巨匠はどうも誤解されるケースが多い気がする。やっぱテクストが難解なのがいけないのかね

やたら馬鹿なオタク受けが良いよな。
ニーチェとラブクラフトは

ツァラトゥストラの情景は絵に描いたようにイメージできるんだけどなー。
結局何が言いたいのかよくわからなかった。なんでだろ？

>>114
わりと知名度が高かったり、反道徳（と表現して良いのかどうか……）的な面があって穿った嗜好の人にも好まれ易いからな。

だけど「後世には評価されているのに恵まれない生涯を送った傑物」って感じの人物はそれに限定しなくても人気が高いけどね。

wikiみてみたら永劫回帰は各方面から批判されまくりだな。
実際キリスト教の批判者として優れていたニーチェと
資本主義の批判者として優れていたマルクスは似通ってるよな。
批判しても代替えのための論理がお粗末だという点において。

>>117
そもそもニーチェの思想はマルクスと違って
具体的な国家や政治システムを形成するための思想ではないしね
マルクスのような政治的影響力を持たなかったからといって
ニーチェの「敗北」というわけでもない

『ツァラトゥストラ』で社会とか国家を徹底的にこきおろしているように
むしろ国家や政治システムを批判する思想
そんな思想がナチズムの国家思想として悪用されたのは皮肉な結果だが

ニーチェについて知りたければここがすごく参考になりますよ
ニーチェクラブとゆうサイト
http://www.ni-club.net/index.html

結局ニーチェが言いたいのって、神に縛られず自分を肯定しろって言う究極の人間讃歌だよね