ニコニコ大百科

>>149
犯罪組織等の反社会的勢力に対しては「本当はいい人」などという見方は違う、
あれはどれな健全な社会にも法秩序と貧富の差や地域社会の関係上必ず存在するアンダーグラウンドで、
それについてはヤクザや暴力団の記事でしてもらいたい。
ちなみに人権論の台頭はゼロ年代ではなく安保闘争の様な学生運動が盛んになり始めた60年代からで、
更に言えば「私刑や暴力はいけない」というのは対話共存・人権擁護という
所謂リベラルな側面では断じて違う、歴とした法秩序の基本的な原理原則の話だよ。

>>149
それと申し訳ないけど最後のオタク云々の意見は全く理解できない、法秩序の枠組みにおいて公益性が
私的制裁や安直な法改正によって崩壊するかどうかという議論にそんな個人の主観による印象論と
客観性のない想像で「キモいから規制しろ、ヤンキー化している、とバッシングするに違いない」
と言われても、そんなオタクないしは創作物を擁護したいのか少年法を批判したいのか
論点が定まっていない散漫な主観で「絶対にここにいる奴等は」と勝手に決めつけるのは
極めて不穏当と思われるが如何ですか？
そもそも、何故突然個人の趣味嗜好でしかないオタク云々の話が出てくるのかもわからない…
また、「ここにいる奴等はそうするに違いない」という根拠もどこにもない。
「オタクが叩かれている、理不尽だ」と主張するならこのスレは場違いですよ。

というかダブる様で申し訳ないけど、>>122>>149を改めて読んでみると0jCNMniBClさんは
二言目には「オタクなら叩かれてる筈」と言ってるが、法秩序を重大に犯している訳でもない存在を
実際の加害者より叩かれ易いという論拠がさっぱりわからない。
むしろ、現実には「加害者には何をしても構わない」という身勝手な正義感の暴走が
スマイリーキクチ中傷事件の様な結果を生み出しているのですがね。
大体、なんで特定の趣味嗜好でしかないものを楽しむオタクに対して
「絶対に態度を豹変させてバッシングする」なんて決めつけられなきゃならないのさ？
あと、度々悪いけど「私刑や暴力の制裁はいけない」とは法と刑罰を司法府ではなく
一個人が執行する事への公益性の問題であって犯罪者やテロリストに「反省しました」なんて
曖昧な認識を明言させる事が目的じゃない。

まあレッテル貼りだとか片一方に偏った物の見方とか判官びいき的な見方とか
大衆はいつもそうだから、いつまでたっても
建設的な議論が出来ずに感情で振り回されるんだよね。
日常生活のことならいざ知らず、犯罪のカテゴリにおいては
世論の方が間違っていることの方が多いと感じる。
世論の言うことはあまり聞かないほうがいいんじゃないかとすら思えるくらい。
それくらい偏ってるんだよな。

まあ法律問題が難関の司法試験を突破した専門家の独占事項なのは伊達ではない

ただ世論が法を知らない一方法律家は世情に疎いので
裁判員裁判なんてものが導入された訳だが

精神論的だけど年端もいかない子どもでも分かる根本的な事を言っておくが、
「悪い奴らを叩きのめせ」という誰もが理解を示す正義感が実行した上で結果が出ていれば
世界の犯罪ないしは争い事は厳然たる事実として半減しているだろうよ。
しかし、現実では公私問わずそれを積極的に推進していった結果が官僚機構の肥大化や汚職、
極論として地獄の様なナチスやソ連の様な監視社会を生み出してきた歴史にはどう説明するのか。
世論感情の存在も分かるけどそれ自体は極めて漠然としたもの、基にして法秩序に反映するなら
道理を弁えた議論や証明が必要、個人の趣味でしかないオタク云々と場違いな事を持ち出して
要らぬ心配を働かせるよりそっちの方を磐石にすべきじゃないかね。
「オタクは被害者でも放置しろ、加害者なら尚更叩け」そんなものを世論として
世間様が回ってると考えてるならそれこそ心外だろう。

>>156
>官僚機構の肥大化や汚職（中略）監視社会
あと、恐怖政治や魔女狩り、民衆による大量虐殺などにも繋がるね。

「悪い奴らを叩きのめせ」これを推進した結果、
本当に悪いかどうか定かではない人たちの大量虐殺に繋がるって
なんか矛盾してないか？と感じるが…実際に繋がるんだよねこれが。

ネットの世論はここを全く考えないものが多いから、どうにも受け付けられない。

法「犯罪しても国の管理下で決まった時間過ごせば皆更生していい子になるよ～。別に調べてないけど～」
パンピー「犯罪歴！？一度やらかした奴はまたやるに違いない！前科者は世間に出てくるな！」
法も節穴市民も犯罪者という括りで一緒くたにして個人に対応できてないのは一緒なのに
見事なまでに見解が真逆で、屑でも娑婆に戻れて再犯するし更生した奴は非常に生き辛い。
(ただ「一度過ちを犯したら人生終わり」という国民性が低犯罪率の秘訣である可能性も０ではない。)

単に犯罪率を減らしたいなら統一された方が効率がいいと思う。
具体的には法の側が変わって犯罪者を一人残らず社会から永久追放するか
民の側が許容の心を持って、ムショや少年院に行くのが勿体ないと思う社会を作るか。
しかし、前者は殺人鬼の死刑すら許さない脳内お花畑の思想家集団にとっては発狂モノだし
後者は無個性化社会で「汚点がない(と思っている)」位しか取り柄のない愚民に求めるのは難しいだろう。

法はあくまでも近代文明が作られる以前からの所謂・叡智の積み重ねを明文化して
制度にした謂わば最大公約数的なものでしかなく、それが実際に運用されるにあたって
是々非々の柔軟な対応を求めるのは確かに至難の技だ。
具体的に言えば刑法とはあくまでも感覚的に言えばだが「その程度がまぁ妥当なんじゃない？」
という良識によって構成されている、だから司法が犯罪者そのものを社会に承認しないのは
それこそ全体主義的な管理社会に他ならない、数年前のオリジナルアニメにあった
PSYCHO-PASSの世界観同然のディストピアになってしまう。

かたや、寛容を是とする社会もまたその正しさ、正義と言い換えてもいいがそれが曖昧な故に
トマス・ホッブズが言ったところの自然状態「万人の万人による闘争」という無秩序に向かってしまう。

「正義はしばしば論議の種になるが、力は非常にはっきりしていて論議を待たない。
そのために人は正義に力を与えることができなかった。なぜなら、力が正義に反対して、
正しいのは自分だと言ったからである。このようにして人は、正しいものを強くできなかったので、
強いものを正しいとしたのである」

「人間は考える葦である」という言葉で知られる哲学のみならず多分野の天才だった
ブレーズ・パスカルが遺稿集『パンセ』の第五章・正義と現象の理由でこんな事を書き残している。
つまり、少年法ひいては法秩序それ自体が明文化された法律による規制と
それを運用する人間の良心良識という双方によってバランスが保たれている。
大分話が飛躍したが、水掛け論的な結論として少年法の存廃を主張する両者が統計数値を基に
市民社会の治安や現状を直に生で見るなりして対策を講じるしかないだろう。
少なくとも、自分はこの記事や過去ログにある通り法秩序の公益性の観点から
少年法の全面撤廃には反対する、何度も言ってきた様に少年犯罪は凶悪化も増加もしていないし、
そもそもの成立当時の世論が「前科者の子どもが多すぎて大人と同じ様に裁いてたら社会が成立しない」
というものだった筈、それなら「少年犯罪は減っているのだから改正しよう」
と主張した方がまだ筋が通っている。

>>158
>犯罪者を一人残らず社会から永久追放する
残念ながらそれは無理だと思う。
今居る犯罪者を一人残らず追放しても
追放しきった集団の中から新たな犯罪者が生まれるだけでは。
2:6:2の法則（下位にいる20%の低能を切り捨てても、
残った80%の集団の中から新たに16%の低能が生まれる法則）が
働くんじゃないかなと思う。

少年犯罪にしろ凶悪犯罪にしろ0には出来ないんだから
ある程度は妥協が必要よな
諸外国に比べれば全然少ないわけだし

>>161
いや、そんな法則持ち出さなくても
そもそも犯罪者になる可能性のある人間って
それ全人類なわけで……

『犯罪者因子』みたいなＳＦじみた設定が現実にあるわけじゃないから
犯罪者を追放しても犯罪者が現れるのは当然。
きみも俺も、将来何かの拍子に犯罪者になる可能性は普通にあるよ。

少し話が逸れたが改めて申し上げておくと少年法を撤廃ないしは改正したいという人は、
その為に必要な客観性を担保した証拠による正当性を主張できないといけない。
さんざっぱら言い尽くした事だけど少年犯罪は増加も低年齢化も凶悪化もしていない、
それでも尚撤廃と改正を推し進めたいというのなら他に納得のいく論拠を持ってくることだな。
どうせ自分の惨めさを子どもに八つ当たりする目に見えた感情論か、
政治家の人気取りの為の道具になるのがオチだろうが。

>>158
多分、どっちも現状より陰惨としそうだな。
前者は隠蔽のための更なる犯罪が合理的になる。例えば警官に見つかったら逃げるより警官を殺して口封じ、とか。どっちも罪状は変わらんのだから
後者は寛容、というよか洗脳とかで更生、と言った具合になりそうだし、人間の徹底したリソース化を招きそうだ。伊藤計劃の『ハーモニー』みたいな

結局現行の法制度が経験則に基づいた妥協の結果で、差し当たっての最適解なんだ、ってことに落ち着くんだよね

>>165
「犯罪それ自体を認めない」という趣旨のしらみ潰し的な個人情報ないしはIDの厳格な管理統制は
現実の世界でも現在進行形で推進されてるよな、同著者の作品で言えば『虐殺器官』でもあるのかも。

>>163
そう、突き詰めれば、そのとおりです。だから、mixiなどSNSで
「（不慮の事故を含む）犯罪者は有無を言わさず即処刑！」と檄を飛ばしす人や
イイネ！を押す人の神経をいつも疑うんですよ。
こういうのを「自分のことを棚に上げる」って言うんだよね。

不幸にも事故や事件に巻き込まれた人のことを思うときは
余計な感情を排除して、単純に「被害者は運が悪かっただけだ」と捉える方が
理性を保つことができる。実際その通りだと思うしね。

ふと思ったが何故保護者が代わりに刑罰や罰金を支払うというやり方はダメなんだろうか

>>168
それで何がどうなるんだ？寝言は寝て言え

子供が完全に責任無能力と判断された場合はそうなることもある
子供に万引きさせた親を処罰した有名な判例があったはず

ただ未成年といえどもそこそこ育ってれば子供なりの判断力や責任能力が認められうるのでその場合は子供自身の責任を問わなければならない

>>170
解説ありがとうございました

>>167
度々例に挙げてきたけど、スマイリーキクチ中傷事件の加害者となった
ネット上の匿名の人々も正にそれを地で行くものに他ならなかった。
「根拠はないけど自分は例外、棚上げして何が悪いの？」そしていざ、理不尽な立場に陥れば
「あいつが悪い、大衆が悪い、国が悪い」と掌返しの居直りと開き直り。
尤も、これは法秩序の領域よりも激甚災害の時に「自分だけは助かるに違いない」
みたいな特定状況下の心理バイアスの類かもしれませんがね。

少年法って儒教とかの東洋思想にあてはめても非常に合理的なんだよね。
子供というのは（荀子的に性悪か孟子的に性善かは問わずに）その性質は後天的に
変えられるという期待があって、一方で無智な存在であるというのも認めている。
たとえば益軒なんかは「赤子が井戸に落っこちるのはそこに落ちると死ぬというのを
ちゃんと理解してないからだ」という風な説明を加えている。
だからこそ教育の重要性を3000年間ずっと言い続けてたわけで、少年法の更生というのは
儒教的にも非常に筋の通った物だと思う。
ところでmixiとかああいったところの過激な論をみると、「自分や家族はそうならない」という
根拠のない楽観主義とかそういうの根底にあるように思える。
これは少年法だけじゃなくて生活保護等に対する言説にも共通していて、
ある種の新自由主義的な発想なんだよね。
もっともこの楽観主義は根拠が無いんで、発言者たちがそんなとてつもない新自由主義社会で
生き抜けるとは到底思えないわけだけど。

mixiを筆頭にネットの巷で溢れてる少年法撤廃の話はもう大局観を担保しない
愚にもつかぬ落書きであるが、生活保護だけじゃなくセットで罷り通る体罰容認論の本質も同じ。

「近頃のガキ共は〜」とかで始まる管巻きには何の論理的根拠もないヒステリーでしかない事は
過去ログで既に述べたが、少年法撤廃も体罰容認論もこの手言説に共通しているのは
「然も自分が当事者の様に切実に語り尽くすその実、実際の現場ないしは想定される範囲であれ
自らが率先して能動的に解決を実践する主体性が皆無である」という事に尽きる。

何が言いたいかといえば、「客観的根拠はないが最近の子どもは生意気だ、
大人を舐めない様に殴り飛ばし蹴り上げてでも教え込むべきだ！でも実際にそんな場面に遭遇しても
自分はやらないよ、じゃあどうするのかって？そんなもん自分で考えろやカスが！」これだよ。
自ら客観的な根拠に基づいて調査した訳でもないのに拘らず、何か起これば他人任せなんだ。

ちなみに体罰の話を引き合いに出したのはこの主体性に関する次元の詭弁を確実に浮き彫りにする為。
少年法にしても未成年者と大人の区別を明確にする上で必要な事項がきちんと存在していて、
体罰だって禁止されているのは成人の世界では法治国家としての刑罰を行使できるのは
警察ないしは司法府が権利を有するからだ、事実体罰容認論を唱える戸塚宏みたいな方々なんて
自分らよりガタイのいい兄ちゃんの揉め事に率先して身体張って食い止めようとは主張してないだろ？

この手の連中の主張通りなら殺人・強盗等の凶悪犯から傷害・暴行の成人犯罪者を
自警団的に取り締まらなければおかしい、何故子どもにだけ私刑が許されるんだい？
その時点で弱い者イジメがしたい卑怯者の本性が出ている、こんな主体性皆無の自己責任論とか
自己矛盾も甚だしいわ。反米保守を除く右派と新自由主義の親和性は規制緩和や格差拡大だけじゃない、
こういった法治国家と教育の領域にも浸透していると考えてもいいくらいだ。

>>174
>自分はやらないよ、じゃあどうするのかって？そんなもん自分で考えろやカスが！」
オレはこの部分がちょっと違っていて、mixi民の主張は
「自分はやらないよ、じゃあどうするのかって？国がやればいい。
少年もどんどん死刑にし、疑わしきを罰し、現行犯はその場で処刑できるよう法律を変えろ」
という次元にまで言及しているユーザーが散見されるように思います。
なぜ、そこまで言えるのか。それは

「悪くない子供は最初から悪いことをしない」

これが少年法撤廃の根底にある思想と思う。

しかしこれは正義感というより「自分は悪くない」という思想と密接に繋がっていると思う。
すべての人間は非行にまで至らなくても意志の弱さは多かれ少なかれ持っているし
モラルに反する行為をやってしまったことのない人は皆無だろう。
その自責の念から逃れたくてつぶやく言葉が
「悪い子は最初から悪いことをしない」だと思う。
つまりは発言者の責任逃れのための言葉でもあると思うんだよね、これって。

>>173
mixiに見られる過激な発言の背景にあるのは、「被害者への極端な思い入れとそこからくる不公平感」。
判官びいきに通ずるものだと思います。

加害者はそれをすると殺人に及ぶということを知らなかった、と言えばどういうか。
「殺されたものが浮かばれない」と強く思うんだよね。
何の落ち度もなく死んでいった死者が最大限浮かばれる世の中を求めている。
だから、生きている人間の人権を否定し、死者に人権を与えろと本気で思っている。
社会は生きている人で回っているという事実など、その人の頭の中にはない。

おそらくそれはただ単に自分の境遇に不満を抱いていて、
それを投影しているにすぎないケースが多いと思うんだけど。

>>177
なるほど。
ただ、そのロジックが働くにはやはり「自身や身内は絶対に加害者にならない」という
根拠のない絶対的自信が根底にあるように思える。
だからこそ、加害者の人権を最小化したような発言が成り立つと思うのよ。
つまり自分は「石を投げられる側にはならない」という絶対的な自信がある。
しかしその自信というのは全く根拠がないわけで、それを「根拠のない楽観主義」と
表現してる次第。
これは新自由主義が持つ、「自分は絶対に自由を謳歌できない立場には落ちない」という
考えに共通する。完全な自由放任主義において貧困層は著しい人権侵害、いや人権を凌辱されてる
状況におかれるというのは、19世紀アメリカや産業革命期の英国をみても明らかなわけで、
そんな状態でも「オレは大丈夫」という根拠のない自身が、mixi等の発言にはみられる気がするのよ。

>>176-177
もっと踏み込んだ考え方にすれば>>178にもある通り「何の根拠も証明もないけど自分は大丈夫」
という不毛な結果論がある、正に自己の主体性なき机上の空論としか言えませんな。

>>178
それに付け加えるなら「仮にお前らに何かあって、どんなに理不尽な事であっても自己責任」
というものがつく、しかしそれは上にもある通り被害者の救済というよりも
「自己の境遇への憂さ晴らし」でしかなく、一端の正義感なんかでは断じてない。
更に酷いのは往々にしてそういう輩は「石を投げられる側」が常に加害者だと思っていやがる。
自分らが自己責任だ実力不足だと弱者をバッシングして追い詰めておきならが、
「クズ共に死の報いを！」と絶叫する…一体こりゃ何の冗談だ？
即ち、自分の主体性がまるで存在しないから筋の通った行動や結論もとれない、
本当にこの手の連中は議論の敵だ。

だったら、この手の議論になったら必ず出てくる
「お前の家族や愛する人が少年に惨殺されても、それでも少年法を廃止すべきではないと言えるのかよ」
という意見については、どう答えてやったらいいんだろう。

少年法廃止論者はこの決まり文句を相手が絶対に論破できない論証だと確信している。
実際のところは議論の出発点、ベースが全く食い違っているから説明するのが面倒くさいだけなんだけど
相手がドヤ顔で言ってるような気がして、ちょっとイラっとするw

敢えて反論するとしたら、どう言ってやればいいんだろう？