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>>720の続き
つまり、武術の観点から見れば武器としての刀剣の本質とは「刀刃付きの鉄の短棒」と言える。欧州の剣術では実際グローブでロングソードの刃を握って逆転して柄頭で殴る棍棒として使うの「殺撃」、と刃の中心を握って短槍として使うの「ハーフソード」の技が存在する。

>>720 なるほど
そういえば中国だと他に
剣を百刃の君
大刀を百兵の主
って言ってたような

槍 百兵の王
棍 百兵の祖
剣 百兵の君
刀 兵中の師
大刀 百兵の師
中国武術武器博物館からの引用
なんか日本刀から脱線しすぎてるかも、すみません

>>723
兵器としての刀剣（戦闘での使い方）を理解するには、他の武器の知識も必要と思う。
中国の剣＝諸刃剣。百兵の君=>武器の中で一番気品が高い=>儀式用と装身具としてカッコイイ、特に剣舞は美しい。でも実用武器として単刃刀に敵わないと見なされたので、明代の武術文献で剣術は一度失伝したと書っている。単刃刀術ならある。
大刀は関羽のあれだ、そのため關刀と偃月刀とも呼ばれる。日本の薙刀と欧州のハルバードに近い、達人が使うと強くて演舞もパワフルだが、使いこなすのは難しい、槍の方は軽くて使い方はより簡単だ。個人的に、日本では槍ではなく薙刀を婦女子の武器として扱うのは理解しがたい。
大刀の派生兵器は朴刀、大刀の柄を短くして、両手山刀と称し武器規制を回避する、こちらは民間でポピュラーな武器、実際山刀としても有用。確か『水滸伝』で二軍キャラは朴刀使いが多い。朴刀も言葉の混雑で大刀と呼ばれることが多い、日中戦争で中国軍の大刀隊は実際朴刀を装備する、例のコールドスチール社のChinese War Swordだ。刀剣界の野球バッドのようなもの。
中国の両手刀は朴刀以外は苗刀がある、元々は明の将軍戚継光は鳥銃手(鉄砲兵)のサブウェポンとして倭寇から導入した、つまり倭刀だ。明代では単なる長刀と呼ばれたか、1920年代で南京中央国術館開設する時期で混乱を避けるため、苗刀の名前を作った。
ちなみに清末の武侠小説『児女英雄伝』の戦うヒロイン十三妹は苗刀使い。「美少女+日本刀」の組み合わせは中国が先だ！

でも、カッコイイからだ！
って利点が無いと書いてるようなもんだよね。
たしかに軍隊(傭兵部隊含む)は合理性一辺倒でもなく
どこかの傭兵みたく着飾ることもしたけどさ。

鈍器と比して、重心を手元よりにしやすいというのは
実際はたいした利点ではないのか？

サブウェポンとしても打撃武器の方が優秀かもしれないが
刀剣類にもまた別の長所がある気もする

ヨーロッパは鎧が発達したから鈍器がよく使われたよね
でも金属鎧を着てたのは貴族だけなんて話を専門板で目にした

中国は鎧の発達した宋とかの時期に打兵がよく使われて、鎧がまだ発達してない時期と火器によって重い鎧が廃れた明以降は短兵器は刀剣が主流じゃなかったっけ？ てか、中国武術武器博物館を見ると長柄と暗器の他に刀も多くね？ 種類が少ないのは剣とそれ以外の短兵器

日本は鎧があまり発達しなかったから打兵があまり使われなかったんじゃない？

刀剣類
殺傷力 携帯性 スピード 腕力がいらない
護身用としてナンバーワン
軽装の相手にやや有利

打撃武器
破壊力 耐久度 金がかからない 技術がいらない
護身用に刀剣類の次に有用
重装の相手にかなり有利

と考えると割としっくりくるかも。俺はまだにわかだけどね‥

>>725 >>726
別に戦闘専用刀剣は利点が無いや鈍器より劣ると言うつもりはない。刀剣は武器としての利点はバランスよくで軽い、同じサイズな棍棒や斧より携帯性とスピードは勝る。
しかし冷兵器時代で打物兵器装備の差は大したことではない。時代が下がると投射兵器と長柄兵器の発展で、費用対効果を含めて考えれば、軍に対して戦闘専用刀剣は山刀より使い勝手が悪いと少しずつ感じるだろう。
中世欧州の平民兵士はロングソードやショートソードより、安価の片刃山刀ファルシオンと類似のグロスメッサーを使うことが多い。ヴァイキングは斧を、大航海時代の船員と海賊はカットラスを、インディアンはトマホークを、現代ではマチェテどを打物武器として使うことが多い。（ゾンビ終末と世紀末でもそうだ！）
特に棍棒と農具と狩猟用投射兵器を装備するだけの農民は官軍を打ち負かすことは中国で珍しいことではない。実際中国でも清代まで朴刀を軍の制式兵器として装備することはない。だが太平天国の乱以降、反乱軍と民兵は朴刀を多用すると、軍もその威力と簡便性を認め、制式兵器として採用することになった。
大刀隊も元は1920年代奉直戦争時期、河北の武術家馬英図が編成した苗刀とモーゼル拳銃を装備する切り込み部隊が起源。でも日中戦争時期の大刀隊はよりポピュラーな朴刀に転換した。
平和時期で刀剣に規制をかけることも多いので、そう考えれば、個人的に戦闘専用刀剣やはり一番の利点はカッコイイからだ！と思う。
(ﾟωﾟ)

ちなみにこれは苗刀とモーゼルC96拳銃装備の元祖大刀隊の写真という：
http://i.imgur.com/q8oMNfn.jpg
「ピストル+カタナ」は現代の娯楽メディアに出るのも通用するロマンあふれる装備と思わないか？
その時代と地域ならまだ十分実用性があるので、素晴らしい！

>>726
補足。
確かに宋軍の相手遼と金は騎馬民族の常で鈍器を愛用する。「金有狼牙棒、宋有天霊蓋」（金人は狼牙棒あり、宋人は(打たれるための)頭蓋骨あり）という自虐ネタの伝承さえ存在する、と魯迅は言ってた、本当だ。 しかし騎馬民族の鈍器好きは宋代だけのことではない、それ以前中央アジアあたりでメイスタイプ武器はポピュラーな伝統武器。
宋軍の重鎧「歩人甲」むしろ歩兵強化の一種切り込み部隊装備、宋は良馬産地を失ったため騎兵が弱いは中国歴史で有名。逆に攻城戦は科学の力で弩兵が滅茶苦茶強いと金人さえ恐れただが。
それに春秋戦国時代すでに小国中山の鉄杖使い超人兵士吾丘鴥の記録がある。『呂氏春秋』で彼は大国の趙軍相手に一人で無双、「車を車に投げ、人を人に投げ、打った物は砕け、攻めた陣は落ちる」と書いている、マジで。同じ春秋戦国時代の兵器「殳」も狼牙棒タイプの武器。
宋より先の唐でも鈍器の鉄鞭を使ったという、門神の尉遅敬徳は鉄鞭使いとして有名。明代で鉄鞭はポピュラーな武器の一つ、『三国志演義』、『水滸伝』、『西遊記』どちらも鞭使いが登場し、槍術の武術書『手臂録』さえ陣地と城攻めの接近戦で槍より刀鞭棒がいいと書いている。
現代中国武術短兵械の刀は時代、地域、流派からの変化で種類が増えるか、大抵騎馬民族からの片手馬刀/腰刀(サーベル)タイプと大刀からの両手朴刀タイプの二種類に分かれる、あるいはその中間。正規軍は片手馬刀タイプを装備することが普通だ。明軍は日本からの倭刀を腰刀に分類する。
>>727
ほぼ同意。

話ぶった切って申し訳ないんだけど
双刀術や双剣術って演舞用なの？
それとも倭寇の二刀流や西欧のレイピア＆ソードブレイカー
あるいはトンファーのように実用目的に誕生した物なの？

武術の発祥は「とりあえず練習してみよう」だからあんまり差はないんじゃない？
「試してみたら使えた」は技の後から付いてくると思う

>>719
続刊出てたのかよ！　買わなきゃ（使命感）
日本語書籍の刊行を台湾の人に教えてもらうことになるとは…

>>731
それは自分も分からん。
でも二丁鎌、二丁山刀、二丁トンファー、双釵の術は琉球古武術にも存在する、東南アジアの武術も二刀流の剣術がある。
戦場で使うより町人の抗争で有効の気がするが、多分『水滸伝』の双斧使い黒旋風李逵や流竜馬のような人間ハリケーンが発明したと思う。

色々言ったけど、宏観的な費用対効果や使い勝手はともかく、打刀は武器としての単純性能は実にいい、操作性の良さに感動すら思える、さらに人々を魅了する魔力がある。
ゾンビ物や洋ゲーRPGで日本刀を最高クラス近接兵器として扱うことが多い、話のネタの意味でカタナに匹敵する武器はシャベルくらいかな。カタナは神秘的な伝説の戦士ならシャベルはとなりの隠し古強者的な感じ。
特にゾンビ物の近接武器は基本的にバット、マチェテ、アックス、シャベルなどホームセンター勢の中でカタナは堂々と混ざるが定番。例えばL4D2とDead Islandはそうだ。
『WORLD WAR Z』原作小説はいい意味で日本人キャラの扱いがヒドイ、カタナとシャベル無双でゾンビを皆殺しにする、まさにサムライの鑑。

言い忘れたので、連投すまん。
>>717
日本刀と直接関係はないが、明代の中国武器を知りたいなら、特に『水滸伝』はお勧め。
話の時代こそ宋でも、作中人物の武器は明代の武術書と軍事書にも出る物、火砲があるのはこのためだ。さすが成立の時代的に鳥銃と倭刀はないだが。
例えばに歩兵チームで盾役の項充と李袞は飛び道具使いでもあるのは明軍歩兵の特徴の一つ。騎兵キャラは槍の使い手が多い、長柄兵器はいろいろある、強キャラは長柄兵器や投射兵器は得意の人が多い、諸刃剣は道術キャラの武器で飾りが多い、片刃刀こそ主要な打物武器、鈍器使いもかなりの活躍をする、農具使いもあるなど。
当然、妖術大戦以外にも多少誇大な部分はある、しかし明代中国で武器の使い方を知るにはいい入門書と思う。

>>735
717と同一人物です。ありがとう
まだ直接読んだことはないけど石宝って奴 強くね？
三国志演義と西遊記は武器資料としてはどうなんだろう
関羽が大刀使ってるのは間違いって聞いたことあるけど

白峰旬氏の
新解釈 関ヶ原合戦の真実 脚色された天下分け目の戦い

平山優氏の
長篠合戦と武田勝頼 (敗者の日本史)
検証 長篠合戦 (歴史文化ライブラリー)

は鈴木の遠戦志向を否定してるみたい
皆はとっくに知ってるのかもしれんけど…

ごめん、ミスった
水滸伝も成立時期が関係してるから関羽の大刀は問題ないかも

金瓶梅は武器とか戦闘シーンは無しなのかな

>>736
鈴木眞哉氏は言い過ぎだこと自分も同意だが、1936年生まれの彼は年齢的に戦前からの日本刀神話を批判するが目的だろう。いくつ彼の本を読むと、ネットで彼の理論を拡大解釈の傾向がある。一応彼は日本刀で戦うの記録を取り上げ、しかし世間の宣伝文句ほど大したい威力はないを強調することを書いている、やや過激でもまだ彼なりの理屈が通じるの範囲だ。
そもそも平安時代のモビルスーツこと源為朝は強弓使いとして有名の時点で日本は遠戦が基本のは事実と思う。
中国の騎兵も春秋戦国時代趙武霊王が胡服騎射を取り入れ以来、文字通り騎馬民族と同じ騎射が基本スタイル、槍など長兵と打物装備あるので騎兵突撃もするだが騎射が基本、大事なことなので二回言いました。呂布は中国式騎兵の理想的な好例。
中国式歩兵は基本的にMMORPGよろしくのテルシオ的な壁役と射撃役に分ける。当然、歩兵は槍盾弓弩以外サブウンポンの打物刀棒装備もある。

>>736-738
>>西遊記
西遊記はファンタジー作品で、一応出る武器は実在の物が多いだが、使い方は魔法少女の杖レベル。
でも弟子三人組の棒、釘耙（熊手）、月牙鏟（鋤）は皆実在の武器。棒と耙は明軍の車兵部隊（砲兵+輜重兵）の輔助兵器でもある、耙はロケット発射器、棒は天秤棒、担当者はこれら道具で接近戦するの訓練も受ける。
月牙鏟は僧兵の武器、戦場の遺棄死体を埋めるためのシャベルが起源という。ちなみに戦闘用シャベルが実在するなんで外人が驚いたShovel Knightの紹介動画はある。
https://youtu.be/GHsyP9HZjB8
>>関羽の大刀
関羽は正史の「策馬刺（顔）良於万衆之中」の記録から普通に騎槍使うの説がある。
>>石宝
お勧めの水滸伝70回本には出ないけど、120回本の死神ぶりがヤバイ、そもそも関勝と一騎打ちできるの時点で最強クラス。
>>金瓶梅
薄い本じゃないけど、君は二次創作同人誌エロ本の金瓶梅に何を期待している？w

>>739
確かに。それに氏をつけるべきだった
刀と首取りは図書館でいくらか読んできたけど彼は刀は首取りのためだけの道具だって明言してはいなかったような
首取りがなかったら刀の重要性が減るとは言っていた
仰る通りネットの書評ほど内容が過激ではなかったと思う

鈴木氏のアンチになってたから気をつけないと

>>740
金瓶梅はウィキペディアで調べて武器はほぼ間違いなく出てこない
とは思ったけど念のために確認しておきたかった

>>741
>>金瓶梅
ネタバレだけと武器は出るよ、水滸伝のスピンオフが体裁なので、終盤場面で武松はあるキャラを断罪するために現れ、朴刀を持ち出すNice Boatする。まあ、物語の視点は水滸伝と違うため武松は憎まれ役と言える。
他の武器が出る場面を思い出せない。
辛うじて話題を日本刀に繋がるため、ついでに打刀も同じ江戸時代の仇討ちと痴情のもつれによる殺人事件で大活躍した事実をとりあえず言及しておこう。

>>741
自分が呼んだことのある本の（アマゾン以外の）個人の書評とか見ると
あなたはその本を本当に読んだのですか？ってくらい極端な感想や考えが出てくるから自分で実際に読んだ方がいいことを学んだ。というか書評（？）見て読んだ気になってそれをそのまま拡散するのが原因なんだと思う。

元寇や朝鮮出兵とか海外との戦争で日本刀と交える事があったはずなのに、中国朝鮮王朝の武器はあんまりイメージできない…ふさふさ付いた槍や剣ぐらいしか

>>744
倭寇と戦った明の将軍戚継光が設立した軍制でこんな感じ。
http://www.clanlong.com/thread-147869-1-1.html
これはとても良い解説文で、中国語はわからなくても画像と漢字の片言だけで8割わかるだろう。

未成年の若い人に当然お勧めしないですが、刀剣の殺傷力を知るには参考になる物がある。「Machete+Wound」（マチェテ+傷）をググればR-18的なグロい画像はいっぱい出てくるはず。
本物の刃傷はこういうもんだ、エンターテインメントほど綺麗なわけじゃない。
昔ネットのない時代でこれを理解するためには地下流通の裏本や裏ビデオテープに手出すしかないな……あるいは救急救命関係勤務の人しか分からない。
映画『ランボー/最後の戦場』もお勧め、刃物で殺すのシーンは実際リアル、ミャンマーで戦った元傭兵高部正樹氏もこの映画の表現を高く評価している。
同じ理由で、傷の表現以外、個人が見たことある映像で一番日本刀の殺傷力を引き出すのはやはり中村主水さん、彼は「日本刀で戦う」じゃなく「日本刀で殺す」だから。
>>sm12533204

待ってくれたまえ ことばの洪水をワッと いっきにあびせかけるのは!

>>747
いや、大量の情報を圧縮して書けるので、こういう感じになった。興に乗ると話がくどいかつネタ過剰気味になるの悪い癖と自覚するだが、なかなか直せない。
とにかく「刀剣の殺傷力は実際ヤバイ、だが人間を殺傷するには安価の刃物と地味の技で十分」と言いたい。

確かに打刀とかロングソードでなくても手斧とか鉈で接近戦用武器は代用できるな そっちの方が庶民は使い慣れてそうだし、それに安い

伝説で刀剣類が超兵器にされてるのを見た覚えはあるけど日本のウェブ上で刀剣類ほど過小評価されてる武器はない（専門板除く）
少しググるとコピペブログとかニュー速のネガキャンがひどい

確かに比較すれば打撃武器の方が役に立つだろうけど
戦場で使う武器じゃないとか欠陥武器とか飾りとか言いたい放題
日本刀だけは擁護意見が広まってきたのが救い

世界の「武器・防具」バイブル 西洋編
の刀剣類の説明
【The Quest For History】図解 十字軍 武器・防具・戦争大全
のショートソードの説明
本当にすごい! 本当に美しい! 中世の武器 (ダイアコレクション)
のショートソードの説明
に乱戦はよくあることだったとか書いてあった。一つ一つは信憑性低そうな本だけど参考文献の西洋の武器本か何かに乱戦はよくあることだったとサラッと書いてあるかもしれない
戦争の世界史 大図鑑には両手持ちの両刃の剣（ロングソード？）が白兵戦でよく使われたとあるし

まあ、時期と地域にもよるとは思う 世界の刀剣歴史図鑑には銃火器が普及してきた時期だと接近戦が減ったとも書いてあった

質問サイトだと当たり前のようにそう言われてるけど戦場で刀剣類はほとんど使わないと明言してる本があるなら読んでみたい