日本語
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何処某
2017/07/15(土) 20:44:01 ID: tDRulsVui5
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ななしのよっしん
2017/07/29(土) 08:20:36 ID: UTxJXpN50g
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ななしのよっしん
2017/08/07(月) 10:07:21 ID: CAwKjCxRlF
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ななしのよっしん
2017/08/07(月) 10:17:53 ID: nW66bj6xif
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ななしのよっしん
2017/08/07(月) 22:56:34 ID: rDI/j/BsnC
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546
ななしのよっしん
2017/08/10(木) 00:38:16 ID: pF2LGiz2hk
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ななしのよっしん
2017/08/10(木) 05:57:31 ID: 9emdr4e+3D
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特殊な方言を話す地域を幾つか述べたいと思う。
山形県朝日村大鳥方言
ズーズー弁ではなく「チ・ツ・ジ・ズ」を全て区別する。[i]が中舌母音ではない。
開合の区別があり、開音/au/が/oː/に、合音/ou/が/uː/になる。古音の残存とは違うが/tu/ /du/ /di/などの音もある。連母音/ai/は/æː/
語中のカ行タ行が有声化し、ダ行に入り渡り鼻音を伴う時もある。ダ行がラ行に聞こえる事がある。アクセントも特殊なものが使われている。
山梨県奈良田方言
アクセントの下がり目の位置ではなく上り目の位置を区別し、サ行を[θ] ザ行を[ð]と発音。タ行ダ行が/a/ /e/ /o/母音の時にはそり舌音になる。
四つ仮名(ジヂズヅ)を全て区別して発音する。母音単独の/e/を/je/と言う。「セ/ゼ」を「シェ/ジェ」と言う事もある。声門閉鎖音を頻用する。ラ行を発音する際は[l]、「リ」の場合には[ʎ]を用いる。上代東国方言「なふ」に由来すると考えられる否定形「ノー」を用いる。起きない→オキノー 足りない→タリノー 静かでない→シヅカデノー
https://www.yout ube.com/ watch?v= TzKU0bFp iP8
島根県出雲方言
イとウが中舌母音であり、ズーズー弁で「シ/ス/シュ」が「シ」に、「チ/ツ/チュ」が「チ」に、「ジ/ズ/ジュ」が「ジ」に合流している以外に、ハ行・マ行・バ行でもイ段とウ段の混同を起こす。母音単独の/ï/と/e/を混同する他、海を「オミ」、蛆を「オジ」と言うなど/ɯ̈/と/o/も混同する。
/e/母音は東北のものに似て狭い。語頭の「ユ」が/ï/になる地域がある。東北の様な語中のカ行やタ行の有声化は無く、入り渡り鼻音もない。
/ka/と/kwa/ /ɡa/と/ɡwa/を区別する。ガ行鼻濁音は無い。開合の区別があり、開音/au/が/a/亦は/aː/に、合音/ou/が/oː/になる。
人を「フィト」、蛇を「フェビ」などハ行をファ行/F/で発音する。 ハ行は「ハ・フィ・フ・フェ・ホ」 「キ」を[kˢï]と発音する地域がある。語中及び語尾にラ行が来た時は前の母音を長母音化させる。「なります」→「ナーマス」
セ/ゼはシェ/ジェと言う。断定助動詞が「ジャ/ヤ」ではなく「ダ」「会った」や「買った」はウ音便ではなく促音便だが、一部の地域ではウ音便であり、古くは全体的にウ音便であった可能性が高い。 -
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ななしのよっしん
2017/08/10(木) 06:05:31 ID: 9emdr4e+3D
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鹿児島県頴娃方言
母音単独の/e/を/je/と言う。「セ/ゼ/テ/デ」は「シェ/ジェ/チェ/ジェ」になる。嘗ての長母音及び二重母音が単母音になる。
開合の区別があり、開音/au/が/o/に、合音/ou/が/u/になる。四つ仮名の区別があり「じ/ぢ/ず/づ」を全て区別する。合拗音クヮ・グヮがある。
語中及び語尾の促音化と、語尾の撥音化が盛ん。
ガ行鼻濁音があり、語中語尾のカ・タ行が有声化し、ナ行が拗音化する。「ウクッ(受ける)」「ナガルッ(流れる)」などの下二段活用動詞がある。他の薩隅方言と同じシラビーム方言である。
沖縄県与那国島方言
日本語で唯一、母音が三母音/a/ /i/ /u/であり、母音の長短の区別も存在しない。標準語の/e/が/i/に/o/が/u/に対応する。しかし「イ」は/i/~/e/の間で揺れ、「ウ」は/u/~/o/の間で揺れる(与那国方言話者にとって音の区別はない)。語頭のヤ行がダ行(山ヤマ→ダマ)に、ワ行がバ行(斧ヲノ→ブヌ)に対応している。
カ行とタ行に無気喉頭化音と有気非喉頭化音の区別があり(舌→/Tiː/ 田→/tiː/ 摑む→/Kamuɴ / 嚙む→/kamuɴ/) 其の生成過程は、語頭の母音が無声子音に挟まれて無声化、脱落することの代償として無気喉頭化音が生まれたとされる。/p/と/tʃ/は常に喉頭音化する。
ハ行が他の先島方言と違いパ行ではない。促音が非成節的なシラビーム方言。
/ɡ/と/ŋ/が違う音素として存在し、母音に挟まれたカ行は有声化し(カ→ガ)、ガ行は鼻濁音化(ガ→カ゚)する。吐く/haɡuɴ/ 剝ぐ/haŋuɴ/
ここに書いた要素は全てが独自の要素と云う訳ではなく、多くの地域で用いるものもある(例えば、カとクヮや開音と合音は頴娃以外でも九州の多くの地域で区別される)が、特に東京語と違う要素については記述した。 -
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ななしのよっしん
2017/08/12(土) 10:03:58 ID: 5xIFXpQNgw
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550
ななしのよっしん
2017/08/12(土) 21:11:38 ID: CAwKjCxRlF
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ななしのよっしん
2017/08/22(火) 05:39:03 ID: 9emdr4e+3D
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長野県栄村秋山郷方言
終止形と連体形の区別があり、「書く」はカクだが、「書く人」はカコヒトと言い分ける。形容詞の連体形に「イ」や「キ」ではなく「ケ」を用い(高い山→ターカケヤマ)上記の二つは上代東国方言の残存と考えられる。
開合の区別があり、新潟県中越と同じく開音/au/を/ɔː/ 合音/ou/を/oː/で区別する。湯治(たうぢ)/tɔːʤi/ 冬至(とうじ) /toːʤi/ 連母音/ai/は/æː/ 煮えた/neːta/ 泣いた/næːta/
「書こう」を/kakɔːzu/と言う等、中世日本語の「ウズ」を用いる。「イ」は中舌母音ではないが、「ウ」は中舌母音。
「キ」が「チ」に変わる「木→チ」「今日→チョー」 「ギ」も「ジ」に変わる。
母音単独の/i/は/e/になるだけではなく/Ci/は多くの場合/Ce/になり、/Cu/も多くの場合/Co/に合流する。
「皆→メンナ」「昔→モカシ」
ハ行は「ファ・フィ・フ・フェ・ホ」 直音と合拗音クヮ・グヮの区別がある「歌詞→カシ」「菓子→クヮシ」
格助詞の「から」のところに近畿地方の「サカイ」が由来の「スケァー/sukæː/」を使う。
促音・撥音・長音を拍として考えないシラビーム方言。
開合の区別がある主な地域
平安京都 室町京都 東京 大鳥村 佐渡 新潟 八丈小島 鳥取・雲拍 九州 鹿児島 那覇
開音 アウ オァー オー オー オー オァー アウ アー オー オ オー
合音オウ/オオ/エウ オー オー ウー ウー オー オー オー ウー/ユー ウ/ユ ウー
イ 「オァー」は[ɔː] 「オー」は[oː] 「ウー」は[uː] 九州の「ユー」は[juː]で「エウ」に由来する。
ロ 那覇でも漢語は大凡、開音はオー、合音はウーと発音されている様だ(例外もある)
ハ 室町時代の合音「オー」の方が、現代人が「オー」と言った時の発音に近いとされている。
ニ 楊枝(やうじ) 用事(ようじ) 孝行(かうかう) 高校(こうこう) 興行(こうぎやう) 工業(こうげふ) 前の語彙が開音、後が合音を使った語 -
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ななしのよっしん
2017/09/03(日) 20:43:54 ID: 9emdr4e+3D
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昔の日本語は濁音の前に入り渡り鼻音を伴った。「旗」と「肌」の場合、平安時代では、【旗/Fata/ファタ】と【肌/Faⁿda/ファンダ】となる。濁音は/*ᵐb/ /*ⁿd/ /*ᵑɡ/ /*ⁿz/の如くであったと考えられる。
「ガ行」が語中・語尾に於いて/˜ɡ/や/ᵑɡ/である地域(この他にも備える地域がある)
一部の地域では語頭にも表れる。
山形市周辺・新潟県北部・奈良県十津川村・鳥取県西部・高知県・徳島県西部・香川県の一部・愛媛県中部・対馬・壱岐・五島列島・甑島の一部・種子島・石垣島
語中・語尾に入り渡り鼻音を伴う地域(この他にも備える地域がある)
新潟県北部・東北地方(福島県東部及び岩手県の一部除く)―――ザ・ダ・バ行
紀伊半島南部―――ザ・ダ行
高知県・徳島県西部・香川県の一部―――ダ行
愛媛県の一部―――ダ・バ行
対馬・壱岐―――ダ行
鹿児島県薩摩半島南部―――ダ・バ行
種子島北部―――ダ・バ・マ行
柿 鍵 旗 肌
標準語 /kaki/ /kaŋi/ /hata/ /hada/
仙台 /kaɡi/ /kaŋi/ /hata/ /ha˜da/
福島 /kaɡi/ /kaŋi/ /hada/ /hada/
名古屋 /kaki/ /kaɡi/ /hata/ /hada/
高知 /kaki/ /ka˜ɡi/ /hata/ /ha˜da/
福江島 /kaki/ /ka˜ɡi/ /hata/ /hada/
種子島 /kaɡi/ /ka˜ɡi/ /hada/ /ha˜da/
今帰仁 /kaKi/ /saʃi/ /pataː/ /padaː/
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553
ななしのよっしん
2017/09/06(水) 21:58:19 ID: 9emdr4e+3D
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【訂正】 仙台 「旗」/hata/→/hada/
高知県土佐方言
「死ヌル」「往ヌル」等のナ行変格活用を用いる(終止形と連体形の区別なし)。 打ち消しの過去は「行かなかった」を「イカザッタ」という等「ザッタ」になる。 進行態と結果態の区別がある。「降っている」フリユー(進) フッチュー(結) バ行とマ行にもウ音便があり、「飛んだ」を「トーダ」 「飲んだ」を「ノーダ」と言う。
四つ仮名の区別があり、「ツ」の発音は/tˢu/や/tu/となる。「ヅ」は/dzu/や/du/ 「ズ」は/zu/ 「ジ」は/ʒi/か/ði/「ヂ」は/ʤi/ 「チ」は摩擦が弱く稀に/ti/になる。
「サ行」の子音は/θ/で英語のthの音。 連母音[e.i]を「エー」ではなく「エイ」と言う。
字(じ) 家事(かじ) 葛(くず) 見ず(みず)
痔(ぢ) 舵 (かぢ) 屑(くづ) 水 (みづ)
ガ・ダ行に入り渡り鼻音がある。
「卒業」/sotu˜ɡjoː/ 「五月」/˜ɡo˜ɡatu/ 「女だ」/ona˜ɡo˜ʤa/
「子供」/ko˜domo/ 「時代」/ʒi˜dai/ 「そうだろう」/soː˜ʤaro/
アクセントは複雑で、室町時代の京都のアクセントにかなり近い。
沖縄県波照間方言
母音は/i/e/a/o/u/ï/ə/の七つで、標準語との対応は/eː/は連母音/a.i//i.a/からの変化。/əː/は/a.i//ï.a/からの変化とされる。影/keː/卵/kəː/ 前/meː/米/məː/ /ï/は概ね標準語の/i/に対応している様だ。人/pïto/島/sïma/
奄美方言等にも一部あるが、/e/と/o/が短母音でも多く表れるという特徴がある。併し概ね/e/が/i/に、/o/が/u/になる変化は起こっている様だ(例外あり)。嘗てのワ行がバ行に対応している。 嘗てのバ行がパ行になる事もある。旅/tapi/
ハ行はパ行で標準語の/ku/が/Fu/になる。 語末に/ɴ/が付く事がある。雲/Fumoɴ/ 鳩/patoɴ/ /kwa/はある様だ。(缶/kwaɴ/) /k/は語中で/ɡ/になる。
母音の無声化が著しく、語頭の/p,t,k,s,h/と語中の/p,t,c,k,s,h/に挟まれた母音は無声化し、/m,n,r/が続いた場合は鼻音化+無声化が起こる。/m,n,r/自身も無声化する。その場合、語頭の/p,t,k/は強い気音を伴う。 -
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554
ななしのよっしん
2017/10/03(火) 17:41:53 ID: 9emdr4e+3D
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東北のズーズー弁は寒くて口を開かない為に生まれたと云う人が居る(中には出雲方言も似た特徴を有している事から、大昔の京都もズーズー弁だったと言う人さえ居る)が、実際は間違いと考えられる。
「ジ・ヂ・ズ・ヅ」の四つ仮名の区別で、東京と同じく「ジ」と「ヂ」、「ズ」と「ヅ」は区別しないが「ジヂ」対「ズヅ」の区別はある地域が岩手県の三陸海岸に存在する(旧種市町や其の周辺に点在)他、山形県大鳥方言にも区別がある。青森県の一部にも区別があると云う。
寒くて口を開かない結果生まれた筈の所謂「ズーズー弁」は東北北部よりも寧ろ暖かい筈の東北南部(宮城・山形・福島)で盛んに現れる。斯うした区別は一度失うと余程の社会変化が起こらない限りは区別不能(東京の人が、何が本来の「ヂ」で何が「ジ」なのか分からない様に)なので、
区別する地域の方が古い要素を残している事になる。更に出雲地方や琉球方言の大部分でも区別を失っている(沖永良部以北では区別する)。
出雲地方の中心は平野部であり、それ以外でも標高の高い山という訳ではないので特に寒い地域とは言えまい。沖縄は日本一温暖な気候だ(沖縄でも昔は区別があった事が分かっている)因みに、区別の無い山形県内陸部では四つ仮名は全て/dzɯ̈/になる。
「シ」と「ス」の区別も、岩手県北部にはある。それ以外では青森・秋田・山形西部・新潟北部・富山北部・出雲で「シ」に統合。岩手南部・宮城・福島の大部分で「ス」に統合している。
18世紀中頃に青森県下北半島からロシアにまで難破した漁民が、キリル文字で日本語を書く時に「シ」と「ス」や「ジ」と「ズ」をしっかりと区別して表記している事からも、当時の下北半島では未だ混同されていなかった事が判る。これ等の区別が失われたのは其処まで古くは遡れない筈だ。福島県檜枝岐村にも区別がある。 -
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555
ななしのよっしん
2017/10/03(火) 17:45:58 ID: 9emdr4e+3D
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「イ」と「エ」の区別も青森(津軽)・秋田・山形(庄内)では明治生まれの人達なら区別出来、大正・昭和生まれの人達の方が区別が曖昧になっていた。出雲・富山・石川は区別が無く何れも「エ」に統合。
少なくとも東北に於いてのズーズー弁は比較的新しく、江戸時代にズーズー弁化が進んだのだろう。江戸時代の藩の地図と上記の方言の差異の範囲が一致する所が多い事からも分かる。「イ」「エ」の区別の有無は旧出羽国と旧陸奥国の境に一致するし、旧陸奥国の青森でも津軽藩と南部藩の境に概ね一致する。
なぜ此の様な変化が起こったかと言うと、やはり発音を楽にする為だろう。出雲や沖縄でも同じような事が起こっており、尚且つ東北以上により強く表れているので寒いか否かは関係がない。
中舌母音も東北だけでなく、出雲地方や九州の一部や吐噶喇列島、奄美沖縄にはある。更に、東北では発音を楽にする為にそうした変化が起こったが、東京以上に発音に力が要る区別もある(カとクヮの区別や、ファ行音、シェ・ジェ音、入り渡り鼻音など)。
東北と東京・京都を比べると、ある方向に於いては東京・京都の方が古い日本語の要素を保有し、亦ある方向では東北の方が古い要素を保有しているに過ぎない。
セ・ゼをシェ・ジェと発音→岩手県・秋田県・山形県内陸で保有(京都では18世紀半頃にセ・ゼへ移行)
ハ行をファ行で発音→山形県・秋田県・青森県で保有(京都では江戸時代初期にハ行へ移行)昭和初期の方言資料を読むと仙台市内でも古老は「昼」を「フィル」と言うなど、ハ行をファ行で発音する場合があったそうだ。
入り渡り鼻音→福島県東部や岩手県の一部を除き保有(京都では江戸時代初期に喪失)
合拗音/kwa/及び/gwa/→青森県・秋田県・岩手県内陸・山形県北部及庄内で保有(京都では江戸後期から幕末頃に喪失)
結び
「寒い為に口を動かさない様に変化した」東北弁の特徴と云うのは東北北部よりも寧ろ、より暖かい東北南部に盛んに現れる。東北弁のステロタイプとして一本調子で話す言い方があるが、其の「無アクセント」の地域も東北では北部ではなく南部にのみ、みられる。
更に全国的に東北南部以上に温暖な地域にも同じ現象が多く存在する事から「寒くて…」と言う指摘は間違いであり、全国的に起こり得る発音を楽にする為の変化に過ぎないと考えられる。 -
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ななしのよっしん
2017/10/16(月) 19:04:27 ID: 9emdr4e+3D
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京都の二拍名詞+助詞の移ろいと各地アクセント。
平安後期京都 鎌倉京都 室町京都 現代京都 現代若年層京都 東京
第一類 鳥 飴 牛 高高-高 高高-高 高高-高 高高-高 高高-高 低高-高
第二類 石 冬 旅 高低-低 高低-低 高低-低 高低-低 高低-低 低高-低
第三類 犬 蚤 色 低低-高 低低-高 高低-低 高低-低 高低-低 低高-低
第四類 息 稲 肌 低高-高 低高-高 低高-高 低低-高 低高-低 高低-低
第五類 雨 秋 猫 低降-低 低降/高-低 低降/高-低 低降/高-低 低高-低 高低-低
第六類 溝 高降-低 高高-高(第一類と統合)
第七類 虹 降低-低 高低-低(第二類と統合)
第八類 紫苑(のじ) 低昇-高 低高-高(第四類と統合)
第九類 蛇(へみ) 昇高-高 高高-高(第一類と統合)
第十類 蝦蛄(しゃこ) 昇低-低 高低-低(第二類と統合)
秋田*¹ 盛岡 長野 松本 奈良田 名古屋 金沢*¹ 十津川
第一類 低低-低 低低-低 低高-高 低高-高 高低-低 低高-高 低高-低 低高-高
第二類 低低-低 低低-低 低高-高 低高-低 高低-高 低高-低 高低-低/低高-低 低高-低
第三類 低高-低 低高-低 低高-低 低高-低 高低-高 低高-低 高低-低/低高-低 低高-低
第四類 高低-低/低高-低 高低-低 高低-低 高低-低 低高-低 高低-低 低高-高 高低-低
第五類 高低-低/低高-低 高低-低 高低-低 高低-低 低高-低 高低-低 低高-高 高低-低 -
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ななしのよっしん
2017/10/16(月) 19:07:22 ID: 9emdr4e+3D
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高松 高知 伊吹島 広島 大分 長崎 鹿児島 都城 宮崎*²
第一類 高高-高 高高-高 高高-高 低高-高 低高-高 高高-低 低高-低 低低-高 ―――
第二類 高低-低 高低-低 高低-低 低高-低 低高-高 高高-低 低高-低 低低-高 ―――
第三類 高高-高 高低-低 高高-中 低高-低 低高-低 低低-高 低低-高 低低-高 ―――
第四類 低低-高 低高-高 低低-高 高低-低 高低-低 低低-高 低低-高 低低-高 ―――
第五類 低高-低 低高-低 低高-低 高低-低 高低-低 低低-高 低低-高 低低-高 ―――
イ 「-低」や「-高」は助詞のアクセント。
ロ 平安時代の京都のアクセントは現代の全方言よりも遙かに複雑な区別があった。
ハ 平安時代の京都でも「犬」と「蚤」は同じアクセントだが、祖語では区別されていたと想定される。「稲」と「息」も区別したと想定される。(平安時代の第一類~第五類迄が全八種類に別れる)併し詳しい事は今後の研究が待たれる。
琉球方言のアクセントは平安京都アクセントに至る以前に分かれた訳だが、本土方言でも佐賀県旧杵島郡のアクセントは、琉球方言と同時期に分岐したと考えられる。(琉球方言にしか無いとされた二拍名詞第三類B系列とC系列や第五類B系列とC系列の区別を有している為)
ニ 現代の畿内中年~若年ではアクセントの単純化や乱れが起こっている最中。例えば「息」は低高。助詞が続くと「息を(吐く)」はイ(低)キ(低)ヲ(高)になるが、若者はイ(低)キ(高)ヲ(低)の様になっている。低高低は「花火」や「蚕」と言う時のアクセント。 更に第五類から降が失われて低降が低高になる。
ホ 山形市・水戸市・宇都宮市・福井市・宮崎市*²・糸満市・八丈島等はアクセントの概念が存在せず、区別がない(無アクセント) 因みに福井市が無アクセントになったのは明治になってから。 都城との違いは、アクセントの認識があるか。都城のアクセントは単純に見えるが、アクセントの概念はあるので、二拍名詞は決まって「低低-高」の形で現れる。
ヘ 「*¹」がついている方言は、左側が狭母音の場合、右側が広母音の場合。
ト 伊吹島のアクセントは、平安時代の京都の第一類から第五類までの区別を日本で唯一残す。
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ななしのよっしん
2017/10/16(月) 19:10:41 ID: IAO4Br4HyQ
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ななしのよっしん
2017/10/16(月) 19:17:34 ID: 9emdr4e+3D
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ななしのよっしん
2017/10/25(水) 10:27:10 ID: zCEu1ymhZW
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ななしのよっしん
2017/11/12(日) 11:38:33 ID: ArLzMAHu78
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ななしのよっしん
2017/11/14(火) 18:46:46 ID: 9emdr4e+3D
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左側は中央に於ける古形。右側中央は東京が分類される形。
各地の語中ガ行音
↗[-ᵑɡ-][-῀ɡ-][-῀ŋ-][-ɡ῀-]山形一部・新潟北部・奈良南部・淡路島南部・徳島西部・高知・五島列島・石垣島など
[-ᵑɡ-]→[-ŋ-]東北ほぼ全域・東京・茨城・長野・岐阜・石川・京都・大阪・頴娃町・与那国島など
↘[-ɡ-][-ɣ-]新潟・群馬・埼玉・千葉・愛知・中国ほぼ全域・九州ほぼ全域・沖縄本島等
各地のカ行音
↗[-h-]奄美大島南部・加計呂麻島・沖縄本島一部・伊江島・瀬底島等の「カ行」の一部は「ハ行」に為っている
[-k-]→[-k-]上記及び下記以外のほぼ全国
↘[-ɡ-][-ɣ-]東北ほぼ全域・茨城北部・頴娃町・与那国島など(語中語尾のみで)
各地のハ行音
↗[F]青森の一部・秋田の一部・山形の一部・秋山郷・出雲地方・隠岐の島・喜界島・沖縄本島北部など
[p]→[F]→[h]北海道・本州の大部分・四国・九州の大部分・奄美大島の大部分・沖縄本島南部・与那国島など
↘[p]奄美大島(笠利)・沖縄本島中部・先島諸島の大部分など
各地のセ音
[θe]高知
↑↗[ʃi]沖縄など
[ʃe]→[se]上記下記以外の地域
↘[ʃe][çe] 青森・秋田・岩手・宮城・山形・石川・福井・三重南部・大阪南部・鳥取・出雲・徳島・九州・奄美など
各地の語中濁音
/῀d/ /῀b/愛媛県(一部)・鹿児島(薩摩半島南部)
↑↗/῀z/ /῀d/ 奈良・三重・和歌山等の紀伊半島南部一部地域
/῀z/ /῀d/ /῀b/→/῀z/ /῀d/ /῀b/東北地方(岩手県の一部・福島県南部を除く)
↓↘/῀d/徳島・高知・香川(一部)・対馬・壱岐
/῀b/ /῀m/ /῀d/種子島北部
上記以外の地域は基本的に入り渡り鼻音無し -
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ななしのよっしん
2017/11/14(火) 18:58:45 ID: 9emdr4e+3D
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各地のクヮ音
↗[pa] 薩摩半島南部
[kwa]→[ka] 上記下記以外の地域
↘ [kwa][kʷa]北奥羽・千葉(最南部)・北陸(福井除く)・奈良・大阪南部・兵庫中部・雲拍地方・徳島・香川・愛媛(東部)・九州・沖縄など
四つ仮名の区別
一つ仮名→東北地方(岩手の一部・福島南部除く)・新潟(北部)・富山(一部)・出雲地方・奄美諸島(南部)・沖縄
二つ仮名→上記下記以外の地域
三つ仮名→大分(北部)
四つ仮名→山梨県(奈良田)・奈良(南部)・三重(一部)・高知・愛媛(一部)・福岡(南部)・佐賀(南部)・大分(一部)・長崎(五島列島の一部)・宮崎・鹿児島
四つ仮名の区別例: 山梨県奈良田 ジ/ʒi/ヂ/dʒi/ズ/ðu/ヅ/du/ 高知県安芸 ジ/ʒi/ヂ/dʒi/ズ/zu/ヅ/dzu/
大分県大山 ジ/ʒi/ヂ/dʒi/ズ/zu/ヅ/du/
開音オァー/ɔː/ 合音オー/oː/ 新潟(中越)・佐渡島(一部の地域)・長野(栄村秋山郷)
開音オー/oː/ 合音ウー/uː/ 山形(朝日村大鳥)・佐渡島(一部の地域)・九州・奄美・沖縄
開音オ/o/ 合音ウ/u/ 鹿児島
開音アー/aː/ 合音オー/oː/ 兵庫県(旧但馬国)・鳥取・島根(出雲・隠岐)
開音アウ/au/ 合音オー/oː/八丈島(一部の地域)
これ以外の地域(東京や京都等)では開音・合音共にオーになっている。
少なくとも戦国時代末期から江戸時代初頭の九州では、開音オァー・合音ウーであった。其して現在では開音オー・合音ウーである。
開音・アウ /au/→/ao/→/ɔː/→/oː/
合音・オウ /ou/→/oo/→/oː/→/uː/
九州の場合、恐らくはこの様な変化を遂げたと思われる。開音/ɔː/と合音/oː/は似た音であり、先ず/oː/が/uː/になる事で/ɔː/との区別を明白にさせる変化が生じた。尚且つ/ɔː/は長母音でしか出現せず不安定な為、短母音にも存在し安定した音/oː/となった。
併し本当に開音/ɔː/が合音/oː/と音韻的に対立していたかは疑問とする説もある。イタリア語の様な微妙な区別であったのかもしれない。因みに其の場合、新潟の/ɔː/は/oː/との区別の為以上に/æː/の存在がある為に残ったと解釈される。 -
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ななしのよっしん
2017/11/25(土) 18:11:16 ID: 9emdr4e+3D
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室町時代の日本語 室町時代は其れ迄の日本語から現代の日本語へと大きく近づいた時代である。日本語史を大きく別けるなら、室町以前・以降に別ける事が出来る。併し現代語とも違いも多々あるので主に音韻を中心に簡単に記載していこうと思う。(方言にはこの時代の音韻や文法が残っている事も多い)
本来の「エ」「ヱ」「ヘ(語中語尾)」「ヤ行のエ」を/je/と発音した。「枝(えだ)」→/jeⁿda/
本来の「オ」「ヲ」「ホ(語中語尾)」を/wo/と発音した。「顔(かほ)」→/kawo/
長母音の「オー」には二種類あり、開音「アウ」由来の/ɔː/(オァー)と合音「オウ」由来の/oː/(オー)があった。「桜花(あうくわ)」→/ɔːkwa/ 「謳歌(おうか)」→/oːka/ 「狂騒(きゃうさう)」→/kɔːsɔː/ 「協奏(けふそう)」→/koːsoː/
「セ」は「シェ/ʃe/」で「ゼ」は「ジェ/ʒe/」 「汗(あせ)」→/aʃe/
四つ仮名の区別があった。
「ジ/ʒi/」「ヂ/di/」「ズ/zu/」「ヅ/du/」(室町前~中期)
「ジ/ʒi/」「ヂ/ʤi/」「ズ/zu/」「ヅ/dzu/」(室町後期)
「チ/ti/」「ツ/tu/」(室町前~中期)
「チ/tʃi/」「ツ/tsu/」(室町後期)
ハ行は「ファフィフフェフォ/ΦaΦiΦuΦeΦo/」と発音。
直音「カ/ka/・ガ/ɡa/」と合拗音「クヮ/kwa/・グヮ/ɡwa/」の対立があった。
入り渡り鼻音があり、「バ」や「ガ」は「ンバ」「ンガ」となったが、室町時代を通して衰退に向かい、
[ⁿz]→[ᵐb]→[ⁿd]→[ᵑɡ]の順番で消失した。その後「ンガ[ᵑɡä]」は「カ゚[ŋä]」になった。
「入声(にっしょう)」というものがあり、古い中国語の音の様に[-t][-p][-k]があった。室町時代の日本語では[-p][-k]は母音が後ろに組み込まれ、今の様な発音になっていたが[-t]は其の儘末尾に存在した。現代日本語ではこれ等の後に/i/か/u/を付けた状態にする事で保存せられた。「易/yak/→/yaku/」 [-p]の場合は「う」で終わる「十/ʒip/→/ʒuː/」
つまり室町時代の発音では[-t]のみ斯うなっていた「雪/ʃet/」「罰/bat/」併し室町末期の時には既に規範的で良い発音と考えられていた事から、当時は既にこの様な入声を使わない人もかなり居た様である。 -
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ななしのよっしん
2017/11/25(土) 18:24:52 ID: 9emdr4e+3D
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【アル カラス トット コイェタ ファトヲミテ イコァー ウラヤマシュー ヲモーテ イシバイヲ ミニ ヌッテ ファトニ マジッテ イェヲ クロァータ トコロンデ ファジメノ フォンドワ ファトモ カラストワ シラインデ ムランガリイタンガ
ノチニワ コイェンデ キキシッテ ファトノ ナカヲ ヲインダイタ カラスモマタ ソノイロスンガタノ イソァーナヲミテ イチルイニ シェインデ リョァーボァーニ ファナレテ ドチイェモツカヌ ロァーニンニ ナッタ タバカッテスル ファカリコトワ イッタンノ イェコニワナレンドモ ツイニワ チインニモ シタシミニモ ファナレテ ミノヲキンドコロモ ナイモノンヂャ】
【フィトワ チカラノ ツキヌ ウチニ ミライノ ツトメヲ スル コトンガ カンヨーンヂャ スコシノ チカラト フィマ アルトキ ナングサミヲ コトトショー モノワ カナラズ ノチニ ナンヲ ウケインデワ カノァーマイ】
此れは宣教師が日本語を学んで布教せんが為に書いた、当時の京都で用いられた標準語的話し言葉である。仮名で書かれれば、少し難しく感ずるかもしれぬが、多少の知識があれば現代文とは言えずとも十分理解出来うる内容だ。
(ある烏とっと肥えた鳩を見ていこう羨ましゅう思うて石灰を身に塗って鳩に交じって餌を食ろうた…)「ノチニワ コイェンデ(後には声で)」
因みに「オァー」と書いた所は開音起源の/ɔː/という母音で発音し、「オー」/oː/とは区別される。例えば【イソァーナヲミテ/isɔːnawomite/】と書いた所は「異相なを見て」と云う意味である。
表記の発音例「ファ/ɸa/」「シェ/ʃe/」「イェ/je/」「ヲ/wo/」「リョァー/rjɔː/」「ンヂャ/ⁿʤa/」「ンデ/ⁿde/」「ンガ/ᵑɡa/」
語中語尾の濁音の前には入り渡り鼻音を伴ったが、この時代には衰退を起こしており、「ダ行」「ガ行」には入り渡り鼻音があり、「ザ行」「バ行」は稀に鼻音を伴う状態だと考えられるが、詳しい事は人によって見解が揺れている状況である。ここでは濁音自体が少ない事もあって「ダ・ガ行」にのみ入り渡り鼻音を示す「ン」を挿入した。
四つ仮名はこの時点で既にかなりの乱れが生じていたようで、「自然(ジネン)」を「ヂネン」と言ったり、「直に(ヂキニ)」を「ジキニ」という事があるなど混乱が既に起こっていた様である。 -
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ななしのよっしん
2018/02/03(土) 23:43:17 ID: 9cE3BdVkbH
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ななしのよっしん
2018/02/11(日) 22:54:12 ID: pF2LGiz2hk
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ななしのよっしん
2018/02/12(月) 19:31:59 ID: FomspVRne9
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ななしのよっしん
2018/02/24(土) 23:07:58 ID: PoMlxQF1T3
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ななしのよっしん
2018/02/25(日) 09:56:07 ID: JqBqmb6mNi
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>>561に関連して。
日本語が曖昧と言われるのは、日本語の複雑・緻密な部分が他言語を母国語とする人からすると
独特で理解しにくいから。例えば、冠詞がなくても同等の表現ができることを知るまでは、
冠詞がないイコール言語としていい加減だと考えがち。
加えて、日本文化・日本人と日本語との混同も大きな原因だ。日本人に顕著とされるタテマエの文化や、
海外で知られる俳句やアニメなどの文学的表現がやたらと注目されて、日本語までもが曖昧とされてしまう。
(実際、「日本語ってこうなんでしょ?」と嫌というほど放言・質問されてきた。)
きちんと理由や事情があってわざと曖昧にしているだけなのにね。
これは、日本人自身も、日本語の複雑・緻密さをきちんと表現できる日本人があまり居ないと軽はずみに
考えがちな部分だから、尚更なかなか訂正されない認識だと思う。 -
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