ニコニコ大百科

歌詞の意味を、見た感じで直感で訳してみる。
同意や反論、他の解釈などもあったら聞かせてほしい。

※そもそもにして、「人生」「恋」「歌（音声の編集）」の3つのゾーンが点々と配置されており、メインとなるテーマを3つの角度から見た言葉で歌っているように思われる。

>まとめたなら　細かく包んで 影をよけて　ここまでおいで
>ゆく先々　たどる道しるべ たずね歩き　ここまでおいで
用意ができたなら、一つ一つの＊＊＊（過去？自分のスキル？経験？）を大事にして　不安や猜疑に負けずに、「ここ」までおいで
進む先にある、数々の人生の道標を辿り　多くの経験をして、「ここ」までおいで

>朽ちた言葉　ねじられた言葉　沈む言葉　それでも綴れ
>ひとつふたつ　つらねつながれた　phonemeの列 意図　意味をもて
時代に捻じ曲げられ、意味の歪んだ言葉たち　それでも言葉を綴って詩とせよ
一つ二つと連ね繋がれた音の要素（フォニム）を　列となして意図、意味を持たせよ

>隠された　マルコフの　最尤（さいゆう）の名の下に
簡単には見えない選択肢の中から（マルコフは選択に関する理論）最も正しそうに見えるものを選び（最尤法はもっともそれらしいものを数学で計算する方法）

>恋をして　恋をして　恋をして　ふられ　また　捨てられて
>過去をみて　枝を切れ
>泣きたくなっても　まだNを増やせ
恋をして、恋をして恋をして振られてまた捨てられて
過去を振り返っても、選ばなかった選択肢は選べない
どんなに後悔しても、これまでの選択の全てを背負って未来へと生きる　（マルコフ理論では過去のN個の事象を全て1個のものとみることができる）

>旅の前に付けた　韻律の　意義はそこに　言葉はどこに
>上へ　下へ　うねるF0の　カタセシスの　ありかをさぐれ
詩を付ける前に作られたメロディの意義はそこにはある、どの言葉をどこへ当てる？
高音、低音とせわしなく流れるメロディ（F0＝電子音楽の音色に関する数字）の中で発音が強音となる場所（カタセシス）を見つけよ

>息を切らし　波に乗せられた　パラ言語の　意図　意味を聴け
>息を捨てて　綴られた言葉　うずまきまで　たしかに　揺らせ
メロディに沿って、歌われる歌詞の　裏（パラ言語）にある意図、意味を聴け
ブレスも入れられず、発音される言葉　フェードアウト（うずまき型の波形）まで、ビブラート（波形を揺らす）をきかせて

>そして　恋をして　恋をして　飽きられて　ふられ　また捨てられて
>円を描け　赤く塗れ
>泣きたくなっても　それでも　かき集め
そして　恋をして、恋をして　飽きられて振られてまた捨てられて
？（UTAUのインターフェース上の何かを暗喩している？）
後悔してもそれでもかき集めて

>前を見て　舵を取れ泣きたくないなら　また　歌え歌え
>恋をして　恋をして　その過去を　捨てて　ここまでおいで
前を向いて、生きていけ　後悔したくないなら、また歌え、歌え
恋をして、恋をして　辛い過去を乗り越えて、「ここ」までおいで

★はっきりと感じ取れるのは、
「過去の枝を切れ」「マルコフのNを増やせ」の部分に

「『もしもこうしてたら』と悔やんでも、過去はもう変わらない。その過去の上に現在と未来がある。」

という意思が感じられること。
そして、「前を見て舵を取り、泣きたくなってもかき集め、歌え歌え」
つまり、

「後悔して泣いてばかりいないで、自分を強く持って行動し、生きろ」

ということがこの歌のテーマなのだろうと思われる。

「恋」はわからないが、「音声の調整」に関してはテトやVOCALOIDの用語を引き合いに出して、比喩として使って人生について説いているように見える。

ここまで深い意味だったのか～

禿げしく乙！！

ななしのよっしんサン、素敵な解釈で見ててドキドキしました。
この歌の歌詞ひたむきで、すごく好きです。

一部ですが、お目汚しに私が考えてた解釈を・・・。

>まとめたなら　細かく包んで 影をよけて　ここまでおいで
UTAUの音声ファイルセットは単語ごとにwavファイルに分ける（例：あ.wav、い.wav）→まとめて、細かく包む

>ゆく先々　たどる道しるべ たずね歩き　ここまでおいで
リンクを辿って→たどる道しるべ
UTAUツール公開サイトまで辿り着く→ここまでおいで

>うずまきまで　たしかに　揺らせ
耳にある、聴覚を司る感覚器官うずまき官を揺らす（人に歌を届ける）

前後の詩の流れをぶった切って感じた私なりの解釈を少し。
>息を捨てて　綴られた言葉
声帯を通さないで発せられた言葉、ボカロやUTAU達の言葉。
>うずまきまで　たしかに　揺らせ
この部分はgwn001さんと同じで人の耳、心を揺らせと。

そう考えると
>息を切らし　波に乗せられた
これは人間の言葉って解釈ができそうです。

人生論とか、深いメッセージがあるのはなんとなく私にも感じられましたが
（それをみなさんが素敵に言語化して下さったのでますますこの歌の深さを感じました！）
表面的には人工知能が人の発話を理解するプロセスみたいなのについて
語られてるように感じました。

まとめたなら～意図 意味を持て
→音声の入力を受け解析、単語としてまとめ、文として意味を理解する

マルコフ理論だとかも文の意味の推測などに関係してるのではなかろうか。

↓
旅の前に～意図 意味を聴け
→文の「話され方」から、発話された内容の文章上の意味だけでなく
　発話者によってこめられたニュアンスを読み取る

なんかこんな論文がありました↓
ttp://people.umass.edu/tshinya/sls_1999.pdf
難しくてよくわからなかったのですが、F0（基本周波数）の下降を
カタセシス（あるいはダウンステップ）というみたいです。

そして声の高さとか大きさとか発話速度などによって伝えられる情報を
パラ言語情報というそうです。
この辺参照→ttp://www.gifu-cwc.ac.jp/tosyo/kiyo/54/zenbun54/kokusaiteki_erickson.pdf
要はあごを上げて見下す感じでアクセント強めに「きみはじつにばかだな」と言うのと
ちょっと上目遣いで頬を染めて「きみはじつにばかだな」ってつぶやくのとでは
同じ言葉を話していても伝えようとする、あるいは伝わる意味内容が違うって感じでしょうか。
んで、さっきのF0の上昇下降ってのも発話内容の意味の伝わり方に関係するみたいです。

（上の続きです）
さっぱりわけわかんなかったけどこんなのも参考になりそうです↓
ttp://www.gifu-cwc.ac.jp/tosyo/kiyo/54/zenbun54/kokusaiteki_erickson.pdf


そして「息を捨てて～揺らせ」以降については今後は人工知能の方からの
発話行為について語っているのではないかな、と思いました。
うずまきってのはやっぱgwn001さんの言う通り耳の中の蝸牛かなぁと。
「前を見て　舵を取れ～」とかは人工知能の自立みたいに感じました。


そんなわけで「耳のあるロボット」ってのは
「外部の音声を認識しかつ音声の様子から言外のニュアンスも読み取り
会話をすることができるロボット」
みたいな感じのものを表わしているんじゃないかと考えました。勝手に。
そのようなロボットが受動的に意味を理解し今度は能動的な一つの人格となる感じ。

ほぼ妄想みたいな解釈を長々と失礼致しました。

>>10
URL間違ってた。
ここで紹介したかったのはこっちのページです↓
ttp://www.j-tokkyo.com/2007/G10L/JP2007-079363.shtml
パラ言語情報を検出するプログラムなんだそうな。

お邪魔します。
「試行錯誤を重ねて、意義ある音に辿りつけ」というテーマが多彩な言い方で繰り返されている、ぴんと一本筋の通った唄だなあと強く感じていました。サビに登場する「恋をして」という言葉は、音に対する諸々の試行錯誤（Ｎ）を簡潔に、かつ耳のあるロボット（＝テト・あるいはUTAUのことと自分は捉えています）にあわせて言い換えたものではないかなぁ、なんて思っています。

以下、歌詞を一部抜粋して引用させていただきます。

>まとめたなら　細かく包んで 影をよけて　ここまでおいで
>朽ちた言葉　ねじられた言葉　沈む言葉　それでも綴れ
>ひとつふたつ　つらねつながれた　phonemeの列 意図　意味をもて
>上へ　下へ　うねるF0の　カタセシスの　ありかをさぐれ
>息を切らし　波に乗せられた　パラ言語の　意図　意味を聴け
このあたりは「Ｎ」について具体的に述べた部分だなあ、と感じました。F0・カタセシス・パラ言語と専門用語がちりばめられていますが、すべて音に関する用語であって、
ようは試行錯誤しながら、メロディ（韻律/phonemeの列）の意図や意義を探っているんだ、（最尤の）音を探しているんだ、というのを強く表現するために登場している言葉なのだろうな、と思います。

>隠された　マルコフの　最尤の名の下に
>恋をして　恋をして　恋をして　ふられ　また　捨てられて
>円を描け　赤く塗れ　泣きたくなっても　それでも　かき集め
>前を見て　舵を取れ　泣きたくないなら　また　歌え歌え
>恋をして　恋をして　その過去を　捨てて　ここまでおいで
そして試行錯誤を重ねて、重ねて、乗り越えたその先にあるものを得るんだ、と、サビ部分からはとても力強くて、前向きなものを感じます。
「マルコフの最尤の名の下に」はその前からかかるのか、サビにかかるものかうまく掴みきれていないのですが、その歌詞の意味自体は「至高の選択の名の下に」と申しますか、ようはtrueENDに至るベストの選択肢みたいな、そういうことなのかなと思うのですが、…ちょっと、違うかもしれません。
「円を描け」はちょっと分からなかったのですが、ひょっとして音符を書いていくことかなぁ、と思いました。
赤く塗れはもっと分からなかったのですが、赤＝テトの比喩だとすると、テトらしい調律を施していくことかなあ…とも。苦しい説ですが。

歌詞をそのままストレートに「これは最尤の音探しの唄だ！」と捉えてしまっているので、偏った考えになっているところも多々あるかと思います。
こちらの書き込みを拝見して、目からウロコの落ちることしきりでした。
長々と失礼しました。

>>7
「細かく包んで」はたしかに文字音声ファイルっぽい！なるほど……。
「道しるべを辿ってここまでおいで」は自分は「タグ」を辿って「この動画」までおいで、という意味なのかと思ったこともありました。

>>7-10
なるほど、「うずまき」は三半規管のことかもですね。フェードアウトの波形をうずまきと解釈するよりずっと現実的だと思います。

>>9-11
人間とロボットで発音や認識の仕方に差があるということですね。「耳のあるロボット」の意味はなんだろうと思ってたが、そういうことかのかもしれない…。

いまだに、「恋をして」はそのままの意味なのか？というところと「円を描いて赤く塗る」所はなんなのかボンヤリ考えてます。

>>12-14
UTAUやボカロの、音を乗せる過程について書いた歌…そう思うと全体的にしっくりきますね。もちろん、言いたいメインテーマというものが1つとは限らないのが歌というものなので、それが一番言いたかったことなのか、それともいくつかのテーマに掛けて歌っているのかはわかりませんが…。

そのテーマからすると
「朽ちた言葉　ねじられた言葉　沈む言葉　それでも綴れ」
は各音声ファイルの「クセ」みたいなものがあって、そのまま文字通り当てはめると発音的におかしくなるところもあるのでうまく扱うのは難しいけれど、それでもいろいろと試行錯誤して当てはめていけ、という意味に思えてきます。

そしてピコカキコ実装記念カキコ。

タイトル:耳のあるロボットの唄（うろおぼえ）

ほめる

記事内再生用タグ:

>>17
なにそのステキな機能　スゲー
誰が歌ってもどんなアレンジにしてもそれぞれ味があって大好きだ

これまでのみなさんの書き込みをもとに、
＞円を描け、赤く塗れ
の意味を考えてみました。
私のつまらない連想ですが、赤く塗られた円は録音ボタン（●REC）を指すのではないかと。
RECはもちろんrecordのことです。
これを音節に区切ると「再び(re)心（に帰る）(cord)」
また、「記録する、録音する」以外の意味として、名詞では「（長期にわたる）まとまったデータ」という意味を持ちます。

ここで、至高の選択（マルコフの最尤）たる音に達するための試行錯誤が恋をすることであるとするならば、それは歌うこと、あるいはテトに歌わせることなのではないかと考えます。
その過程で、「飽きられて ふられ また捨てられ」る。
赤く塗られた円をrecordと解釈するなら、ここで言っているのは、理想に届かず棄てられていく音声データを指すことになります。
何度失敗しても、試行錯誤を重ねる。
「泣きたくなっても　また」データを記録し、「かき集め」ていく。

このような意味に考えると、前後のつながりからも割りとしっくりくる気がしますが、完全なこじ付けですので何の参考にもならなくてすみません。

>>17
すげぇぇぇぇ！

しかしここの解釈はどれも深くて感心させられまくりだわ…
おかげでさらにこの歌を楽しめるようになったよ

>>17
おもったより重厚だな、と思ったらﾌｯﾌｯﾌ♪がﾋﾟｺﾋﾟｺで吹いたw
ＧＪ！

>>19
> 理想に届かず棄てられていく音声データを指すことになります。
せつなくいい解説だ。　得心したよ！

>円を描け　赤く塗れ　泣きたくなっても　それでも　かき集め
耳ロボＰのぐるぐる大航海にも「円」という言葉が出てくるんですよね。
それが、なんとなく「命」とかそういうのを表しているように感じたのですが、ここでの「円」も同じ事を表しているのかもしれないな、と。
つまり、作り手へ向けての言葉で、重音テトの命の元となる「曲」を作り出す＝「円を描け」で、重音テトの声を吹き込む＝命を吹き込む＝「赤く塗れ」なのかもしれません。

大した事じゃないですが…
>恋をして　恋をして　その過去を　捨てて　ここまでおいで

『過去』って、一般的な『過去』じゃなくて、
重音テトがエイプリルフールのネタとして使われたことを指すのかなと…。
声を手に入れて、そんな悲しい過去に縛られず、『ここ』まで来い、というか。

>>19 >>22
「円を描け 赤く塗れ」について、ナイスな解説ありがとうございました！
>>19も>>22もほぼ同じことを指してるように見えますが、
特に「RECボタン」という解釈に自分の中でとても納得しました。

>>23
なるほど、そういう意味もあるのかもしれませんね。
テトはもっと認められるようになるため、
偽りの歌姫であった過去を捨てて進化を続ける…
中二病と言われるかもしれませんが、とても感慨深い解釈だな、と思いました。

解釈というか、単に思いつきでしかないんですが、
私は「円を描け　赤く塗れ」はドラ●もんのしっぽを連想しました。

>>17
すごいよ！
録音して着メロに加工しますた。ありがとう

みんなすげえなー俺そんなに考えて聞いてなかった
精々
>泣きたくなっても　まだNを増やせ
のnを、数学のn＝任意の数字だと思って、私の声で任意の、つまり投稿者が自由に増やすことのできる数＝投稿動画の数を増やせ、っつてんのかと思った
うん、言いたいことがわかりづらいね！orz

>円を描け　赤く塗れ　泣きたくなっても　それでも　かき集め

恋をして相手の対話を切望しているテトが言葉に含まれる様々なニュアンスを理解しようと対象（思い人）の音声データをＲＥＣして分解して置換して必死になって試行錯誤を繰り返しているんじゃないかなって思った

「円を描け」は→丸を付ける、チェック、採用
「赤く塗れ」は→削除、訂正、あるいは強調線

かもと。
テト、あるいはうｐ主の「創作」に対する姿勢を
歌っているような歌詞だと思いました。

nm4574857の合わせた版を見ていたら、「その過去を捨ててここまでおいで」が
>>23と同じ解釈で胸にずしんときた

釣り餌だった筈のテトが、商業製品と一緒に歌える場所にたどり着いたんだなあ……って

>>nm4574857