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アスピリン


ヨミ: アスピリン
医学記事 【ニコニコ大百科 : 医学記事】
※ご自身の健康問題に関しては、専門の医療機関に相談してください。

アスピリンとは、非ステロイド性抗炎症薬NSAIDs)の一種であり、世界で初めて人工合成された医薬品である。


概要


有機化合物
アセチルサリチル酸
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基本情報
英名 Acetylsalicylic acid
化学 C9H8O4
分子量 180.157
テンプレートボックス

正式名称は「アセチルサリチル酸」。サリチルでアセチル化して作られる。バファリンケロリンなど販の解熱鎮痛薬で有効成分として古くから使用されているメジャーであり、高校化学でも習う。

な作用は消炎作用、鎮痛作用、解熱作用。また低用量で血小板凝集抑制(血を固まりにくくする)作用を示すため、脳梗塞塞栓の治療や再発抑制にも応用される。というか、現在はアスピリンより性の良いNSAIDsが沢山発売されているので、抗血小板として使用されることが多い。

副作用としては腸障が多い。アスピリンは炎症に関与するプロタグランジンPG)という物質の合成に関わる酵素を抑えることで抗炎症作用を示すのだが、PG膜の保護にも関わっているため、PGの合成が低下すると潰瘍などの腸障が起きやすくなってしまうのである。「バファリンの半分はやさしさで出来ている」というキャッチコピーがあるが、「やさしさ」とは一緒に配合されている制のことである。逆に言えばそれだけ「やさしくない」といえるかもしれない。

喘息発作を誘発する(アスピリン喘息)事があるため、過去NSAIDsを使用して喘息発作が出たことがある場合は投与禁忌である。

また、インフルエンザ水痘に感染した15歳以下の小児に使用すると肝臓の機を起こすライ症候群リスクを高めるため原則投与しない。

詳しい作用機序などは「非ステロイド性抗炎症薬」の記事を参照のこと。


歴史


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サリチル
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紀元前から、人類はヤナギ皮や葉を煎じて痛み止めとして用いてきた。18世紀になるとその有効成分「サリシンヤナギ属=Salixに由来)」が単離され、分解産物である「サリチル」の合成技術が確立して鎮痛剤として用いられるようになった。しかし、サリチルは吐き気を催すほど苦味が強く(もともとヤナギの煎じは苦かった)、性が強くが荒れやすい(前述の副作用に上乗せされる形になる)という問題があった。

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1897年バイエル社の科学フェリックス・ホフマンがこの問題を解消したアセチルサリチル酸を純かつ安定した形で合成する技術を確立し、二年後の1899年に「アスピリン」の商標で販売を開始。鎮痛薬の一大ブランドとなった。ホフマン父親はリウマチを患っており、父親が安心して飲める鎮痛薬を創りたいという想いがあったという。

「アスピリン」はバイエル社の商標だったが、世間に広く浸透したためアセチルサリチル酸そのものを「アスピリン」と呼ぶことが定着した。日本でもが定める規格基準書である日本薬局方に「アスピリン」の名称で1932年から登録されている。

第一次大戦の接収で1918年にバイエル社の商標、社名、社章などの権利は競売にかけられ、米国の別会社が世界各地で長年「バイエルアスピリン」の商品名とバイエル社の社章を掲げて製造販売するという状況が続いた。それだけバイエル社とアスピリンのブランドが絶大だったということである。

バイエル社はそれから76年後の1994年に全ての権利を買い戻すのに成功。現在も解熱鎮痛薬バイエルアスピリン」や抗血小板バイアスピリン」などの製造を続けている。ちなみにバイアスピリンは長期的に用するので、腸障を抑えるために腸溶錠として作られている。


余談


日本では「の枝を楊枝つまようじではなく、木の枝を噛んだりしてほぐした歯ブラシ)にするとが疼かない」といった伝承がかつてあった。これは仏教でお釈迦様が「口臭は穢れである」として木の枝による歯磨きを推奨したことに由来している。

仏教中国に入ると「」というの一種で歯ブラシ枝)が作られるようになり、これが仏教と共に日本に伝わったのである。仏教では病苦からの救済を使命(本願)とする「観音」というの枝を持った観音様が信仰の対になっていたりもする。


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最終更新日: 18/02/05 21:24
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