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アメリカ合衆国大統領


ヨミ: アメリカガッシュウコクダイトウリョウ

アメリカ合衆国大統領とは、アメリカ合衆国国家元首であり行政府の長である。

アメリカ合衆国大統領選挙によって選出される。任期は最長で2期8年である。

行政府の長


長官を罷免する権利を持つ


アメリカ大統領アメリカ行政の長であり、行政機関トップである長官を罷免する権限を持つ。

簡単に言ってしまえば「お前はクビだ!」と言う権限があることになる。
人間しもクビになりたくないので、大統領に叱られないよう、大統領の顔色をうかがい、
大統領の意思通りに動き、大統領に従うようになる。こうして、アメリカ行政府は一枚岩になる。

一方で、長官を任命する権限は持っていない。アメリカ大統領ができるのは名することだけで、
実際に任命するには議会上院の過半数の賛成が必要である。

議会上院との関係が悪化しているときは議会上院ですんなりと人事案が承認されない。
そういうときは、罷免することに心理的抵抗が生じ、反抗的な長官に少し弱になる事もありうる。


日本総理大臣は大臣に対して罷免することもできるし、議会の承認しで任命することもできる。
どんなときも後任人事をすぐに決めることができるので、いつでも大臣に対して強気でいられる。
閣僚に対する権限の強さでいえば、日本首相の方が少し強い。


軍隊を指揮する


軍隊というのは行政機関の一種なので、アメリカ大統領も軍隊の揮権を持っていることになる。

アメリカ軍世界最強の軍隊であり、このためアメリカ大統領最強の存在に感じられる。

アメリカに背いて国際法に反する行動をとるならず者国家Rogue stateに対して、
挨拶代わりに巡航ミサイルをぶち込む権限を持っている。

1998年8月20日ビル・クリントン大統領アフガニスタンスーダンテロリスト支援施設に
巡航ミサイルを打ち込んだ。スーダンには13発、アフガニスタンには6075発程度。

2017年4月6日ドナルド・トランプ大統領シリア化学兵器を使い市民を殺傷したことを理由に
巡航ミサイル59発打ち込んだ。


ただ、大規模な軍事行動を長期にわたって継続的に続けることは、やはり膨大な出費が必要である。
このため予算を決める権限を持つ上院や下院の同意が必要である。
つまり、アメリカ大統領単独の意思で戦争を引き起こすことはできない。
湾岸戦争でもイラク戦争でも、議会上下両院の軍事行使容認決議があってから、戦争が始まった。

アメリカ大統領が独断で実行できる軍事行動は、巡航ミサイル数十発を発射する程度の、
古くなった兵器在庫処分のような小規模な作戦行動に限られる。


大統領令を発して行政機関を動かす


アメリカ大統領行政機関に対して「こうしろ!」と命を発することができる。

これを大統領という。大統領法律と似たような効があり、しかも法律と違って議会の賛成が
不要である。気軽にポンポンと乱発することができる。

史上最も多く大統領を発したのはフランクリン・ルーズヴェルト大統領で、3721回発した。
彼の任期の大部分が忙しい戦争中だったので、議会の承認しで出せる大統領は重宝した。

バラク・オバマ大統領の任期のうち最後の2年は上下両院を共和党が制していた。
オバマ大統領大統領を連発して、行政を動かしていた。

ドナルド・トランプ大統領は就任直後の2017年1月27日テロリストの入阻止を理由に、
シリアイラクイランスーダンリビアソマリアイエメンの計7かからの入阻止する
大統領に署名した。

こうした大統領は期限付きである。多くの法律は期限しで永久に効を発するのだが、
大統領は期限付きなので、任期中に何度も似たような内容の大統領を出し直すことになる。


また、大統領は、予算編成権を握る議会の承認が付いていない。
このため多額のお金がかかって予算をしっかり組まねばならないことを命ずる大統領を出しても、
何の意味もく、ただの掛けだけに終わってしまう。

例えば「米国人を送り込む大統領」を出したとする。人間を送り込むには、
高額なロケットを製造するなど多額のお金がかかり、議会の予算の後押ししではとても達成できない。
ゆえに、そういう大統領を出したところで、何の意味もい。

テロリストの入阻止する大統領」なら、さしたるお金がかかるわけではない。
空港や港の職員の手間がちょっと増えるだけで、膨大な出費がかかるわけではない。

ゆえに、大統領で命される案件は、多額のお金を必要としないような小規模な案件に限られる。


外交をする


アメリカ大統領は外交をする。外交もまた行政の一部分なので、外交担当のを支配しつつ、
世界との交流を深める。

外交というのは、をさほどに必要としない仕事である。
の首電話一本入れるだけで、仕事をしたことになる。
飛行機に乗って外に行って外話し合いをするだけで、ある程度の成果を得られることがある。

このため、議会と対立して自分好みの予算が得られず困っている大統領がやることというと外交になる。

議会の反対があって巨大な軍事基地を建設するなどのようなのかかる大事業に手が付けられない時は、
外交をして成果を出して、次の選挙での大勝をすのがアメリカ大統領いつもの姿となる。

大統領は外交をして際条約を勝手に結ぶことができる。
ところが、その際条約を正式発効させるには、議会上院の3分の2の承認が必要である。

大統領が結んだ条約を上院が否認して、大統領に大恥をかかせることがある。

1996年クリトン大統領が包括的核実験禁止条約(CTBT)に署名したが、共和党が多数を占める
上院が批准を拒否した。2018年現在も批准されていない。


恩赦をする


アメリカ大統領は恩赦をして罪人を釈放する権限がある。

刑務所の中な態度を続けているものを選んで恩赦を与えることで、
に生きればこういうにいいにあうこともあるのだぞ」と囚人たちにメッセージを与える。

クリトン大統領ブッシュ(子)大統領オバマ大統領の3人とも恩赦を行って囚人を釈放している。


ジェラルド・R・フォード大統領リチャード・ニクソン前大統領に対して恩赦を与えると宣言、
ウォータゲート事件の幕引きを図った。

アメリカでは毎年11月第4木曜日感謝祭という祝日になっていて、寒いが到来する前のこの日に、
家族親戚が一堂に会して団らんを深める。そのとき七面を食べることが習わしになっている。

アメリカ大統領が住むホワイトハウスでは、食卓に並ぶ運命だったはずの七面2羽に対し、
恩赦を与える行事がある。これを七面恩赦という。画像検索すると楽しそうな画像がヒットする[外部]

議会とせめぎ合う

アメリカ合衆国は立法権と行政権と法権を厳格に分割している三権分立であり、
立法府の議会と行政府の大統領の意見が一致せず、たびたび衝突することが多い。

日本イギリスは議院内閣制で、議員下院の多数から内閣に人材が送り込まれる。
立法府から行政府に人が送り込まれ、立法府が行政府を支配する。
立法府と行政府が常に意思を統一させて、二人三脚政治を進めていく。
立法権と行政権が融合していると言って良く、それゆえ厳密な三権分立ではない。

日本では決して見られないような風景アメリカ政治ではたびたび起こることになる。


教書を送る


アメリカ大統領が率いる行政機関は、議会に対して法案を提出することができない。
アメリカ議会で法案を提出できるのは、議員だけである。

そのため、アメリカ大統領が代表して、「こういうことを実現したい」と願望を書き並べた文書を
議会に郵送し、議会に対してお願いをすることになる。
このときに送付される文書のことをメッセージmessage)という。

このメッセージのことを「教書」と翻訳することが通例となっている。
大統領が議会に対して上から目線でお説教しているようなイメージを与えるような訳である。
実際は、議会と大統領は対等であるし、やっていることは単なる依頼である。

大統領には議会に出席する権利がないので、こうした文書は郵送によって送りつけられる。


教書演説をする


大統領が議会にズカズカ進入して好きなように演説することはできない。
大統領が議会に入るには、議会から招待を受ける必要がある。

つまり、勝手に敷居をまたいではいけない。

年に数回だけ、議会が大統領を招待して、大統領が議会で演説することがある。
そのうち最も有名なのが一般教書演説(年頭演説)で、毎年1月最終火曜日に行われる。
上下両院の議員を全て集め、大統領が立って演説する。
大統領の後ろには副大統領(上院議長を兼任している)と下院議長が並んで座る。こういう風景になる[外部]

一般教書演説(年頭演説)は英語State of the Union Addressという。
State of the Unionは「国家the Union)の現状(State)」、addressには演説という意味がある。


拒否権を行使する


選挙によって、大統領の所属する政党が上院・下院の両方で少数に転落することがある。

そして、大統領の好みに合わない法案が可決され、大統領のところに送付されることがある。
大統領はしぶしぶ署名して法律を発効させることもあるが、拒否権を行使することもある。

この拒否権こそが、大統領にとって議会に対する最大の武器であり、最後の切り札になっている。

数週間から数ヶかけて一所懸命審議して、法案の微修正を繰り返しつつ合意をなんとか形成して、
やっとの思いで上下両院での可決を果たしたのだが、その努が全てに帰することになる。
が全く報われないことほど、落胆するものはない。議員たちにとって拒否権発動はとても恐ろしい。

また、拒否権を発動されることで、議員としての経歴に大きく傷が付き、「時間を駄にした無能」と
汚名を着せられるという屈辱も味わうことになる。そして次の選挙で対立補に
「彼/彼女は拒否権を発動されるような法案に時間を使うという、愚かで間抜けな無能です」と煽られ、
落選の危険が高まっていく。議員たちにとって拒否権発動はとても恐ろしい。

議員たちにとって「拒否権を行使するぞ!法案を握りつぶすぞ!」という脅しはかなりよく効くので、
そのため、議員たちは大統領の意に沿うことを優先して考えることになる。

拒否権を行使された法案を発効させるには、上下両院で3分の2以上の賛成で再可決しなければならない。
上下両院で3分の2以上の賛成を得るのは本当に難しく、過去の再可決の成功率は10を下回っている。

大統領が拒否権を行使して議会と渡り合うのはアメリカ合衆国らしいである。
また、州政治の場においても、州知事が拒否権を武器に州議会と喧している。
拒否権こそがアメリカ政治の特徴となっている。

戦後日本国憲法には拒否権の条項がない。また、戦前明治憲法では拒否権の条項があったが、
一度も行使されることがなかった。日本は、拒否権というものには縁がだと言える。


それにしても、「拒否権を行使する」と熟を使って格好よく表現をしているのだが、
実際にやっていることは単なる嫌がらせである。

人が努して成し遂げたことを叩き潰して嫌がらせ、時間を浪費する無能という汚名を着せて嫌がらせ、
それ以外のことは何もしていない。

米国政治を見ていると、いい年した大人単なる嫌がらせをしている姿を楽しく眺めることができる。

アメリカ大統領が使う資産


公邸 ホワイトハウス



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最終更新日: 18/11/18 17:14
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