ニコニコ大百科モバイル

7/2(月)よりスマホまたはPCでアクセスした場合、各デバイス向けのサイトへ自動で転送致します


デメテル


ヨミ: デメテル
掲示板をミル!
2カキコ!

デメテルΔημήτηρ / Dēmētēr)とは、ギリシア神話に登場する女神である。


概要


オリュンポス十二の一柱。
クロノスレアで、兄弟ゼウスポセイドンハデス姉妹ヘラヘスティア
ローマ神話ではケレス同一視された。

徴たる聖獣。麦、ケシ、あるいはたいまつを手にし、緑色の衣をった姿で描写される。

なる大地」を意味する名の通り、豊女神ガイアレアといった地の系譜に連なっている。
別名として「テスモポロス(掟をるもの)」を添えて称される。
るだけに普段は温厚な女神だが、怒らせると大変な事になる。

ゼウスとの間にコレー(ペルセポネー)を産んでいる。またポセイドンに手ごめにされ、秘儀の女神デスポイアレイオーンアリオンを産んだ。
巨人アトラスゼウスの間に生まれたイーアシオーン愛人とし、富と収穫のプルートを産んだ。しかし後にイーアシオーンはその傲慢さからゼウスに疎まれ、に打たれて死んだという。

信仰の起は古く紀元前10世紀以前に遡り、広く農耕民族に崇拝されていた。
また古くよりデメテルとペルセポネーを崇拝する「エレウシスの秘儀」が伝承されており、儀式は非開とされて秘密が厳密に守られた。現代では失伝しているものの、文献資料や絵画などから一部の内容をほのめかされている。


逸話



ペルセポネー


ゼウスとの間に生まれたペルセポネーは、ある時地の底から地上世界を見上げていたハデスに留まり、その美しさを見初められた。兄弟と違って女性の扱いに慣れていないハデスゼウスに相談をもちかけるが、ゼウスは「男は強引なくらいがちょうどいい」と吹き込んでしまう。
そしてペルセポネーはニューサの山でを摘んでいた時、にわかに裂けた地の深い割れ目に転落。下で待ち構えていたハデスに抱きかかえられ、そのまま府まで連れ去られてしまった。
この時ペルセポネーの女達は誘拐を止められなかったことをデメテルに咎められて半分姿をにされてしまい(ペルセポネーを探す為に自ら変身したとも)、後に美しい夫を惑わし船を沈める怪物セイレーンになったという。

がいなくなった事を知ったデメテルは深く嘆き、方々まで行方を捜した。その後全てを見ていた太陽ヘリオスにより、ペルセポネーが誘拐された事、ゼウスが関与している事を知る。
さっそくゼウス抗議するデメテルだったが、反省するどころか「府の王であるハデスとならつり合いが取れるでしょ」と言われた事に激怒。「が戻らないうちは仕事をしません!」と宣言し、オリュンポスを去って地上へと降りてしまった。

以後大地に実りがもたらされる事はなく、荒の一途をたどった。流石にマズいと気づいたゼウスヘルメス府につかわし、ペルセポネーを母親のもとに返すようハデスに命じる。
しかし地上に戻る前、ペルセポネーはハデスにすすめられるまま、ザクロを4粒口にしてしまう。「府の食事を口にしたものは府に属する」という掟は、々でさえ反故にする事は出来なかった。
その後食べた数に応じ、ペルセポネーは一年のうち2/3を地上で、残る1/3を府で暮らす事となった。これが四季の始まりで、がいる間は大地は喜びに満ち栄えるが、がいないの間は悲しみに沈み実りをもたらさなくなるのだという。

これに別伝があり、ペルセポネーがザクロを口にした事は、府の庭師アスカラポス言した事で明らかにされたという。
これに怒ったデメテルは罰としてアスカラポスの上に大きな岩を落とし、長い間彼を苦しめた。後にヘラクレスによりアスカラポスは救出されたものの、気持ちの収まらないデメテルにより、不吉の徴であるミミズクに姿を変えられてしまったという。


ポセイドン


上記の出来事により仕事を放棄したデメテルが地上を放浪していた時、とある辺でポセイドンづくでものにされそうになった。
デメテルはに化け、アルカディアオンコスの飼っているの群れに逃げ込む。しかしポセイドン変身して群れに駆け込み、女神を手ごめにしてしまった。

この交わりにより、デメテルは秘儀の女神デスポイナとアレイオーンを産んだ。ちなみにデスポイナとは「女人」という意味でしかなく、の名はエレウシスの秘儀でのみ知らされるのだという。
またアレイオーンは不死の駿で、人の言葉を喋る事が出来たという。ヘラクレスの乗騎になったり、テーバイ攻めの七将の一人、アルゴス王アドラーストスをその背に乗せて活躍した。アドラーストスは敗北したもののアレイオーンの足に助けられ、七将の中で一生還を果たしている。

ともあれ意に沿わぬ交わりを強いられたデメテルは、「復讐女神エリーニュスもかくやというほど」激怒。反省したポセイドンラードーンで禊を済ませるまで、この怒りは続いたという。

別伝においては、ポセイドンがデメテルに愛した際、女神は「この地上で最も美しい動物」を要した。
苦労に苦労を重ねてポセイドンはあれこれ動物を作り、ようやく完成したのがだった。なお製作過程において失敗作が多数生まれ、キリンシマウマカバラクダなどはその失敗作であるという。
デメテルはの美しさに感心してポセイドンと和解したとも、の出来栄えに満足したポセイドンはそれきりデメテルに執着しなくなったともいう。


エリュシクトーン


るデメテルの、極めつけに恐ろしい物語

テッサリア王エリュシクトーンは、非常に傲慢な人物だった。
このテッサリアにはデメテルのなるがあり、見事な樫の巨木が立っていた。この木にはハマドリュアス(木の精霊)が集っては舞い踊り、民の信仰を広く集めていたが、これが気に入らないリュシクトーンは木を切り倒そうとした。
木と共に生きる精霊にとって、伐採は死を意味する。彼女たちは泣いて許しを請うたが聞き入れられず、遂に木は切り倒されてしまった。この時伐採を止めようとした来はリュシクトーンにで殴り殺され、切断された木は断面から血を噴き出したという。

この不敬を知ったデメテルは、飢餓の女神リーモスにエリュシクトーンを呪うよう依頼した。その結果、彼は何を食べても、何を飲んでも満たされる事なく、飢えに苦しめられるようになったのである。
財宝は残らず売り払われて食事代となるがやがてそれも尽きると、エリュシクトーンは一手元に残った王女ムネーストラ奴隷として売り飛ばしてしまった。
ムネーストラーが不幸を嘆きつつポセイドンに祈ると、その姿はに変わり、の元に戻る事が出来た。しかしその後、何度も彼女は売り飛ばされてしまう。の身の上を憐れんだデメテルは彼女人を与え、幸せに暮らせるように取り計らってやった。

こうしてにも去られ、食べ物が尽きたエリュシクトーンは、遂には自分の手足にかぶりついて食べ尽くし、最後は自分の唇を食べながら飢え死にしたという。


関連項目



最終更新日: 20/06/28 14:10
タグ検索 パソコン版を見る


[0]TOP
ニコニコ動画モバイル
運営元:ドワンゴ