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升田幸三


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升田幸三とは、将棋棋士である(故人)。実制第4代名人。木見治郎九段門下、棋士番号18。


概要


1918年、広島県双三三良坂町(現三次市)生まれ。プロ棋士になった後は名人木村義雄子の大山康晴らと覇を競った。当時の三冠名人王将・九段)独占などのかしい戦績に加え、「(捕虜を虐待する野蛮なゲームだとして)将棋を禁止しようとしたGHQっ向から反論」「名人である木村に対し、『名人など所詮はゴミのようなもの』と発言この発言に怒った木村が「じゃああんたはなんだ」と切り返したところ、「ゴミにたかるですな」と受け流した」など、数多くのエピソードで知られる。


新手一生


プロファンにとって面将棋す義務がある」との言葉を残し、生涯「魅せる将棋」にこだわった田が掲げていた言葉に「新手一生」がある。実際田がした新手は数多く、矢倉囲いに対する刺し換わり棒銀5四に対する3八居飛車穴熊(”元祖”とされる田中寅彦よりも前にした)などを編み出した。中でも、素人騙しのハメ手とされていた石田に独自のアレンジを加えた田式石田流は、現在でもプロ棋戦でたびたび登場する戦法としてその名を残している。

その功績を記念して、新手や新戦法を編み出した棋士を表する「升田幸三賞」が、田の没後3年余り経った1995年から設けられている。


「名人に香車を引いて勝つ」


広島県の寒村の農家に生まれた田は、将棋を教えられメキメキとつよくなった。とはいえ最初は棋士になるつもりはなく、剣道を志していたが自転車事故で足を怪して断念。それならば、と将棋で身を立てる事をす。しかし、厳格な棋士になることを許してくれなかった為、14歳にしてを飛び出した。この時、物差しに書き残したのが有名な「この幸三、名人香車を引いて勝ったら大阪へ行く香車を引いて勝つ為」ならともかく「香車を引いて勝ったら」では意味が通らないように思えるが、これは少年時代田の勘違いによるもの。当時田は(大阪名人と呼ばれた阪田三吉の存在もあり)大都市にはそれぞれ名人がいるものだと思っており、「「広島名人」に香落ちで勝てるくらいの実になったら(戦区である)大阪へ移る」という決意を記したつもりだった」の一文である。

名人、つまり当代の最高実者に対して香落ちというハンデを負って勝つという荒唐稽な標だが、田は長じてこの標を達成することになる。

田が木村義雄ライバルされるようになっていた1952年将棋の新たなタイトルとして「王将戦」が企画された。新規のタイトル戦として話題性をめた企画側は「三番手直り」というルールを設けた。これは、七番勝負ながら三勝差が付いた場合その時点でタイトルの獲得が決定し、以降の勝負は半香、つまり二回に一度香落ちで消化試合を行うというものだった。

制度上たとえ名人であっても格下の扱いで勝負を取らされる事が起こりうるルールであった為、田をはじめとした将棋関係者から異論が噴出したが、木村名人の「名人ともあろうものが三番差をつけられることなどありえない」というの一でこのルールが通ってしまう。

しかし、皮なことに第一期王将戦において、し込みルールに反対した田が賛成した名人木村に三勝差をつけ香落ち戦を決めてしまう。名人ハンデを貰うと言う前代未聞の事態に日本中が騒然とするが、結果としてこのハンデ戦が行われることはなかった。対局の舞台として用意された屋という館に現れた田が「館の対応が悪い」と言って屋での対戦を拒否してしまったのだ。田は本当に館(というより棋界関係者)の対応にを立てていたとも、名人の権威に傷をつけない為わざと言いがかりをつけ対戦を潰したとも言われるが、結局対局が行われることはなく、この一件は日本中で議論をよんだ。これが、世に言う「屋事件」である。一時は田に一年間の対局禁止処分が下されるなどしたが、結局この対局は田の不戦敗、続く最終局は予定通り手ですという形で落ち着いた。

時は下って四年後の第五期王将戦田は再度名人を香落ちに追い込む。相手は子である大山康晴で、第一局から三連勝でのし込みであった。この時は通常通り対局を行い、見事香落ちで大山を破る。「名人香車を引いて勝つ」を成し遂げた間であった。

現在では王将戦ルール定され、公式戦において名人が駒を落とされて対局することはありえない。田以前に名人と香落ちで対局した棋士もいない為、「名人香車を引いて勝った男」は升田幸三ただ一人の為の称号となっている。


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最終更新日: 15/04/03 10:31
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