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国債


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国債とは、政府が何らかの通貨を支払うと約束した負債明書である。融商品の一種として取り扱われている。

当記事においては日本国の国債について説明する。
 


概要


定義

国債とは、政府が何らかの通貨を支払うと約束した負債明書である。

Aという通貨を支払うと約束したB政府の国債は、A建てB国債と表記される。日本円を支払うことを約束する日本政府の国債は円建て日本国債というし、アメリカドルを支払うことを約束するアルゼンチン政府の国債はアメリカドル建てアルゼンチン国債という。
 

国債は公債の一種で、債券の一種で、有価証券の一種

国債は中央政府が発行する債券である。一方、地方公共団体が発行する債券を地方債という。国債と地方債は、どちらもという。

債の対義は社債で、民間企業銀行が発行する債券である。債と社債を合わせた概念債券と呼ぶ。

債券と手形小切手式をまとめて有価と呼ぶ。

以上のことをまとめると次のようになる。

有価
債券 手形 小切手
社債
国債 地方債

 

国債は政府の負債で、政府以外の存在にとっての資産

国債は、政府負債明書で、国会の議決を受けた上で政府が発行し(憲法第85条[外部])、国債市場で売り出され、個人・企業・団体・他政府などに対して売却される。

円建て日本国債は東京の国債市場で売り出される。アメリカドル建てアルゼンチン国債はニューヨークの国債市場で売り出される。このように、国債に明記されている通貨を扱う国債市場に売り出される。

国債を売却して得られた通貨は、政府の収入になる。毎年度の予算の、歳入という項の、「」に入る(平成31年度予算[外部])。

日本国債は、日本政府負債である。つまり、日本政府以外の存在にとって、日本国債は資産となる。日銀貸借対照表を見ても(資料3ページ[外部])、銀行貸借対照表を見ても(資料5ページ[外部])、資産の部に国債が書き込まれている。

ある人の負債が、それ以外の人資産になる、という考え方は、簿記貸借対照表(バランスシート)の知識が少しでもあると理解できる。
 

10年物固定利付債が長期金利を決める

日本国債の中で最も多く発行されているのは、10年間一定率の利子を支払い続け、10年後に元本が償還される10年物の固定利付債である。

日本国債の中で最も多く発行されている10年物固定利付債は、常に国債市場で売買され、利回りが変動している。この利回りが日本国において代表的な長期金利とされ、銀行自動車・住宅のローン利を決めるときの標となっている。
 

債務不履行(デフォルト)

政府が発行済み国債の利子や元本を支払えなくなることを債務不履行とかデフォルトという。デフォルトで有名なのは、アメリカドル建てアルゼンチン国債を償還できなくなったアルゼンチン政府や、ユーロ建てギリシャ国債を償還できなくなったギリシャ政府である。
 

自国通貨建て国債

国債には、自通貨建て国債と「自通貨建てではない国債」の2種類がある。日本国債は、その100%通貨建て国債である。

通貨建て国債は、自中央銀行のもつ通貨発行権を行使することで返済できる。このため、自通貨建て国債は「どんなことがあっても100%確実に償還される極めて安全な融商品」と位置づけられる。

発行した自通貨建て国債は、通貨発行権を行使して償還するか、置き換え(借り換え)をして中に残し続けるか、税収などによって償還するか、のいずれかになる。通貨発行権を使って償還する方法はインフレが高く、税収を使って償還する方法はデフレが高い。

通貨発行権を行使して国債を償還する具体例は、日本銀行通貨を新規に発行してそれと引き換えに国債を買い取る、というものである。

2020年現在日本国債の最大の保有体は日本銀行である。日本銀行は、資本55日本政府が出しており、日本政府子会社である(日銀法第8条[外部])。また、日本銀行日本政府の意向に逆らうことができない(日銀法第4条[外部])。このため「日銀保有の国債は、日本政府にとって元本や利子の支払いの負担がなく、実質的に負債ではない」と論じられる。

『自通貨建て国債』の項で、自通貨建て国債についてさらに詳しく解説することとする。
 

国債は金融商品

日本において、銀行券会社で個人向け国債が販売されている。また個人向け投資信託(ファンド)で国債を必要に応じて組み込んでいることがある。そして、銀行券会社はその資産の多くを国債に割り振っている。このように、国債そのものは、政府以外の存在にとって資産であり、融商品のひとつである。ちなみに、融商品ではあるが金融庁監督していない。

銀行券会社は日銀当座預金をもっているが、その日銀当座預金が必要な分よりも余ることがある。日銀当座預金には基本的に利子が付かず、国債には基本的に利子が付く。このため、日銀当座預金を余らせた銀行券会社は、自動的に国債を購入することになる。ゆえに、銀行券会社にとって日本国債は、必ずお金を増やすことができる貯のようなものといえる。

銀行券会社にとって、余った日銀当座預金式(どこかの会社の所有権の一部)や外の国債を買うという選択肢もある。ところが、式には値下がりのリスクがあるし、外の国債には為替リスクがある。後者は、日銀当座預金を外通貨に両替して外の国債を買った後に「円高・外通貨安」になり、外の国債が外通貨で償還されたときに大損するということである。このため、銀行券会社は、余った日銀当座預金式や外の国債を買うことを本質的に非常に嫌がり、日本国債を買いたがる傾向がある。確実に日本通貨を増やすことができる融商品は、日本国債だけと言ってよい。

世の中の融商品は、安全性(償還されるかどうか)、流動性(換しやすいかどうか)、収益性(利子が高いかどうか)の3つの基準で評価することができる(資料[外部])。円建て日本国債は自通貨建て国債なので、安全性が極限まで高く、それにより流動性も非常に高いが、利子が低めになっていて収益性が今ひとつである。
  


自国通貨建て国債


定義

通貨建て国債を簡単に定義すると、次のようになる。

で発行される通貨を支払う」と約束した政府負債明書

 
「自で発行される通貨」というものは、もう少し詳しく定義することができる。たとえば、2020年現在日本通貨は、日本政府が発行する硬貨と、中央銀行である日本銀行が発行する日本銀行券紙幣)の2つに分けることができる。

通貨建て国債を詳しく定義すると、次のようになる。

政府負債明書で、
負債明書を発行した政府が発行する通貨か、
負債明書を発行した政府監督されている中央銀行が発行する通貨を支払うと約束したもの

 
2020年現在は、中央銀行の発行する不換銀行券通貨として採用するが、全世界の大多数を占めていて、日本もそのうちの1つである。また、国債の償還には、不換銀行券と即時に交換出来る中央銀行で支払われるのが一般的である。そうした現実を踏まえて、自通貨建て国債をさらに定義すると、次のようになる。 

政府負債明書で、負債明書を発行した政府監督する中央銀行が発行する不換銀行券または中央銀行を支払うと約束したもの

 
このように、自通貨建て国債は、自中央銀行が肩代わりできる種類の負債である。

政府が国債の返済に行き詰まったら、中央銀行がその国債を買いオペして、政府負債を肩代わりすることができる。
 

不換銀行券を簡単に発行でき、無限に自国通貨建て国債を買うことができる

不換銀行券というのは中央銀行にとって負債性が極めて薄い負債で、中央銀行がごく簡単に発行することができる。このため、中央銀行には限の通貨発行権がある、と表現される。

ゆえに、自通貨建て国債が債務不履行デフォルト)に陥る可性は全く存在しない。

通貨建て国債を売り浴びせられたとき、中央銀行は売られた国債をすべて買い取ることができる。中央銀行が思い通りに国債を買い支えて国債価格を維持することができるため、「自通貨建て国債には市場原理が働かない」「自通貨建て国債は市場原理のから外れている」と表現することも可である。
 

政府と中央銀行の関係

中央銀行政府から全に独立しているわけではなく、政府を非常に強く受ける存在である。

日本中央銀行である日本銀行は、政府に資本55を握られ(日銀法第8条[外部])、さらには次のような義務を課せられている。
 

日本銀行は、その行う通貨及び融の調節が経済政策の一環をなすものであることを踏まえ、それが政府経済政策の基本方針と整合的なものとなるよう、常に政府と連絡を密にし、十分な意思疎通を図らなければならない。  日本銀行法第4条[外部]

 
政府経済政策が「」で、日銀通貨融調節が「従」であり、日銀政府の意向を常に伺わねばならず、日銀の拒否権など認められない・・・これが、日銀法第4条に明記されている。

政府国会の議決を受けて国債を発行し(憲法第85条[外部])、国債市場に売却するのだが、そのことを差し止める権限など日銀には全く備わっていない。
 

「自国通貨建てではない国債」との比較

「自通貨建てではない国債」とは、他通貨建て国債や、共通通貨建て国債のことである。アメリカドル建てアルゼンチン国債や、ユーロ建てギリシャ国債が典例となる。


通貨建て国債と「自通貨建てではない国債」は、次元が違うと言っていいほど異なる存在である。

前者は債務不履行の可性が全く存在しない。後者債務不履行の可性が存在する。後者の返済に行き詰まったら、通貨を発行する中央銀行に向かって土下座してひれ伏して「支援をしてください、国債を買い取ってください」と懇願することになる。
 


自国通貨建て国債が不換銀行券の材料になる


2020年現在は、中央銀行の発行する不換銀行券通貨として採用するが、全世界の大多数を占めていて、日本もそのうちの1つである。

民生活を支えるため、中央銀行不換銀行券中央銀行という通貨を発行し、ある程度の量を経済の中にばらまかねばならない。

そうした不換銀行券中央銀行は、中央銀行負債である。中央銀行が何らかの資産を受け取ったときに、その代償として発行される。

2020年現在において、各中央銀行は、自通貨建て国債を資産として受け入れて、その代償として不換銀行券中央銀行を発行するという方式をに採用している。日本銀行2019年9月30日時点における貸借対照表を見ても(資料3ページ[外部])、そのことは一瞭然である。資産の部において国債額が飛び抜けて大きく、負債の部における発行銀行券不換銀行券)と預日銀当座預金)の合計額と同じような額になっている。

このため、自通貨建て国債は不換銀行券材料になる、自通貨建て国債は通貨材料になる、と憶えておいてよい。
 


日本国債の種類


日本政府現在発行している国債にはいくつかの種類がある。


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最終更新日: 20/06/07 17:06
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