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悪魔の実とは、漫画『ONE PIECE』に登場するアイテムである。
食べると様々な特殊能力が身につく不思議な実。実は「超人(パラミシア)系」、「動物(ゾオン)系」、「自然(ロギア)系」の3種に大別され、実の種類によって得られる能力も異なる。「海の悪魔の化身」とも呼ばれる。
果実なだけあって世界のどこかで自然的に発生するようであるが、詳細は不明。作中では当たり前のように能力者が登場するため錯覚し易いが、50年に一度生るか生らないかといわれている希少品の為一般市民はまずお目にかかれない代物であり、売れば億単位のベリーはくだらない。
その他、悪魔の実には以下のような特徴がある。
能力を得る代償として「海に嫌われる」ため、海水等の水につかると力が抜け能力の発動が出来なくなるとうというデメリットがあり、身動きがままならない事から能力者=カナヅチという図式が成り立つ。この副作用はバンダー・デッケン9世のケースが示した通り魚人や人魚であろうと例外なく適用される。
海賊漫画なのに海上戦がほとんどないため、あまり関係無い…と思いきや、汽水湖と思われる特殊な場所で突然砲撃を受けて戦闘開始前からダウンしたり、能力で用意した軍勢が魚人の海水攻撃で一網打尽にされたりと、忘れた頃にデメリットが反映されることも。
また、ワノ国で産出される鉱石「海楼石」は海と同様のエネルギーが発せられており能力者が接触すると水につかったのと同様の状態になる。その為能力者の拘束具にはこの石が含まれた物を用いて能力を封じるのが一般的である。ただし非常に高い硬度と耐熱性を有しており加工技術はワノ国の職人や世界政府関係者にしか伝わっていない。
その名の通り人智を超えた超人的な能力が付与される系統。大雑把に言えば自然・動物系に該当する性質を持たない実を一纏めにした系統であるためその種類も多く、これといった共通要素は見られない。
ゴムゴムの実をはじめ肉体に何らかの変化を齎すものも多いが、モチモチの実のような特殊なものを例外として基本的には他系統と違い能力者の原型はある程度留められている。
種類が多い分当たり外れの斑も大きいが、使い方次第では一見実用性が低そうだったり扱いが難しそうな能力でも能力者次第で非常に有用になり得る為、本人の地力及び能力への理解と応用が3系統の中でも特に重要といえる。
能力者を自然物・現象に変化させそれを自在に操れる系統。3系統の中でも最も希少である。肉体の自然物化により物理攻撃を無力化させ(ヤミヤミの実は例外的に不可能)、自然の力を駆使した広範囲の攻撃が可能な攻防ともに強力な系統であり、巷では3系統中最強とも言われている。気を抜くと本人の意思と関係なく無意識に自然物化を起こすというリスクを孕むことから制御難度は高い。
この系統に対する有効な攻撃手段は大まかに武装色の覇気をまとった攻撃、その自然物の弱点を突く(スナスナの実に対する水分やゴロゴロの実に対する絶縁体等)、上下関係が存在する場合は上位の能力をぶつける(メラメラの実に対するマグマグの実等)の3種類に分けられる。
ペコムズが「自らが無敵だと勘違いしてきた自然系の寿命は短い」と語ったようになまじ強力な能力であるがゆえに研鑽を怠り身を滅ぼす者も少なくないが、逆を言えばサカズキやクザン、ボルサリーノといった基礎戦闘力と高い能力練度を併せ持つ自然系能力者は敵に回すと極めて大きな脅威となる。
実に対応した生物に肉体を変化させる系統。能力者本来の姿を「人型」として該当生物に準じた姿の「獣型」、人型と獣型の中間である「人獣型」の三段階に変形することが出来る。少々ややこしいがチョッパーの場合はトナカイの姿が他で言う人型に該当する。
該当生物のそれを上乗せするという形で身体能力が純粋に強化される唯一の系統であり、肉体を鍛えればその影響がダイレクトに反映される。この性質から元CP9のロブ・ルッチは近接・迫撃戦においては動物系こそが最強の系統と評している。また、肉食動物の能力を持つ実の場合は変化により凶暴性が増幅されるという特徴もある。悪魔の実の性質ゆえか、現状純粋な水棲生物に関する実は登場していない。
基本的に「モデル~」というより詳細な区分が存在し、同じ「~の実」でもモデルが異なれば別の実として扱われる。更には絶滅種に変化する「古代種」や空想上の生物に変化する「幻獣種」と呼ばれる珍しいタイプも存在。特に幻獣種は自然系以上に希少であり、その生物に応じた特殊能力も付与される。
世界政府の科学者Dr.ベガパンクが発見した「血統因子理論」を活用することで無機物に動物系悪魔の実を摂取させる技術が存在しており、実に応じた自意識も確立される。
人の手によって人造的に作られた動物系悪魔の実。見た目は目玉のような二重丸の模様を持つ毒々しい色をしたリンゴのような形状をしている。もともとはドンキホーテ・ドフラミンゴとシーザー・クラウンが結託して開発・製造していた物で、ドフラミンゴを介して裏社会に流通していた。
シーザーが開発した薬物「SAD」を流し込んだ川の水を吸った果樹をトンタッタ族が栽培する事で生成されるのだが、彼ら曰く「とても不自然な果実」であり取引に使えるものは全体の10分の1以下しかなく、実際に食して能力が発現する可能性は更にその約10分の1であり、本来の効果を発揮できるものは全体の僅か1%程度しかない。失敗作を食べた者はカナヅチ化のリスクはそのままに能力を得ることが出来ないばかりか、「SMILE」の名の通り常に笑うことしかできなくなり他の表情を失ってしまう。性質の悪いことに他の者が齧った食べ残しでもカナヅチ・表情固定の副作用を与える効果は残ったままである。黒炭オロチはこの性質に目をつけて食いかけの失敗作を花の都から出るお零れの中に混ぜ込み、腹をすかせた住人達がそれを食べる事で城下町を不自然な笑顔で塗りつぶすという悪趣味極まりない非道を行っている。
更に成功作にも天然物と比べて効果が不安定というバクチ要素が存在し、体の一部に動物のパーツが出現したり部分的に動物化したりと奇形じみた変化をする者が多く、肉体変化を抑えられないケースも見受けられる。動物の頭部が体のどこかに生えた場合、その頭部も独立した石を得る為その制御にも神経を使うことになる。
最大の取引先である四皇・カイドウ率いる百獣海賊団はSMILEを食したクルーが数多く存在し、能力獲得に成功した者は「ギフターズ」、失敗作を食べてしまった者は「プレジャーズ」と称される。
SMILEの製造に必要な工場や設備は麦わらの一味及びトラファルガー・ローらによる海賊同盟の手により破壊され、ドンキホーテファミリーが壊滅したこともあり新たなSMILEの製造は不可能となった。
これ以外にベガパンクも人造悪魔の実の試作品を開発したことがあり、モモの助が食している。ピンク色の龍の姿に変化するが、モモの助がまだ未熟なためか勝手に能力が発現してしまう。この実は失敗作扱いらしいのだが、そのくせ厳重に保管されており未だ謎が多い。
▲今までに登場した悪魔の実とその能力者を列挙する。まだ能力の名前が明らかになっていないものも載せるが、悪魔の実によるものではない能力も含まれている可能性がある。
※水色は原作に登場した悪魔の実、青色はアニメやゲームなど別メディアに登場したもの。