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超越せよ!
《機械仕掛けの神 デミウルゴス》!!
《機械仕掛けの神(デウスエクスマキナ) デミウルゴス》とは、TCG「カードファイト!!ヴァンガード」に登場するユニットである。
イラストレーターは大張正己。
Gユニット
クラン:ギアクロニクル 種族:ギアコロッサス
グレード:4 パワー:+15000 クリティカル:1 シールド:なし
効果:【超越】 - ストライドステップ - [手札からグレードの合計が3以上になるように1枚以上選び、捨てる] 裏のこのカードを(V)に【超越】する。
起【V】:[バインドゾーンからそれぞれ異なるカード名の表の〈十二支刻獣〉を12枚選び、ドロップゾーンに置く] ドロップゾーンから12枚選び、山札の上に好きな順番で置き、そのターン中、このユニットは『自【V】:このユニットがアタックした時、そのバトル中、相手はグレード1以上のカードを自分の手札から(G)にコールできない。』を得る。
クランブースター第9弾「運命の歯車」で登場する、最高レアリティ「ジェネレーションレア」のカード。
種族:十二支刻獣を12種類バインドゾーンに要求するという非常に難しいコストを払って発動する効果を持つ。
その効果は「山札の上12枚をドロップゾーンから好き勝手に積み込む」というとんでもないもの。
ドロップゾーンから戻すカードは何でもいい上に自分のアタック時=トリガーチェック前なので、トリガーでも何でも引き放題。普通にトリプルトリガーを確定させることも容易。
但し、これだけなら似たようなことがジェネシスやオラクルシンクタンクでも可能。このカードの真価は次の相手ターンにも次の自分のターンでもそれが有効なことである。
たとえば、山札を上から以下のようになるよう操作したとする。
「ドロートリガー→完全ガード→クリティカルトリガー×2→ヒールトリガー×4→クリティカルトリガー×3→任意」
この場合、ドライブチェックで赤字部分を必ず引くため、残った山札の上4枚は全てヒールトリガー。4回もの6点ヒールが確定しているのだ。
ヴァンガードはダメージが6で敗北になるが、6点目のダメージでヒールトリガーが出た場合、ダメージが6になる前に1枚ダメージを回復できるため倒しきれない。それが4回となればほぼ確実に打倒は困難になり、次のターンも全てトリガー確定。
言うなれば相手を確実に詰ませることができるようになるのだ。
本来ならトリガーばかりを手札に抱えては超越できないのだが、ヴァンガードが《クロノファング・タイガー》であれば自身の効果でコストを無理矢理捻り出せるため、その心配すらない。
一言で言えば「決まればほぼ勝利」というようなスキルである。
さらに追加で、効果発動時のアタックではグレード1以上によるガードを封じる。完全ガードに頼れないが、Gガーディアンを使えば耐えられないものではない。ただしトリプルトリガー確定の状況で、リアガードが残っている場合、トリプルトリガーで貫通できないガーディアンを出そうともトリガーは当然リアガードに振り分けられるため注意したい。
・・・と、書いてあることは強いが、欠点が存在する。
ひとつはやはりこういったものの宿命として、「発動が不安定」にならざるを得ないこと。当然ながら各十二支刻獣を「種類」カウントでバインドして溜めていかなければならないため、発動タイミングはかなり不安定である。
ギアクロニクル、それも十二支刻獣であれば他にも詰め性能の高い各種Gユニットが存在しているため、このカードを使う必要すらなく終わる可能性が高い。しかし、数多のサポートカード追加により速度を大幅に補うことができ、その気になれば初回超越時点ですら発動できるようになったため、この問題が「遅さ」で現れることはなくなった。
もうひとつは、山札をシャッフルするため「タイムリープとの共存がやや難しい」ところ。
山札を固定で操作するこのカードのスキルを使ってしまうと、使用後に山札をシャッフルするタイムリープは「使用すると積み込みが解除されてしまう」事態に。利点が失われてしまうのだ。
次のターンでヴァンガードから先に殴った後ならばほぼ問題はなく、タイムリープで盤面に出したいカードを山札に戻すこともできるため、考えて使えば何とかなり、効果使用前に十二支刻獣をコストとしてバインドすることで発動を補佐するなど、一概に相性が悪いとも言えないが、たった一手で効果を台無しにしてしまう可能性もあるため、プレイングはよく考えたい。
逆に言えば、相手に「デッキをシャッフルするカードを使われてしまう」という事態も起こり得る。特に「対ギアクロニクル」においては間違いなく起こり得る事態であり、「クロノジェット」軸であれば、リアガードの存在する場面でGガーディアン《時空竜 ヘテロラウンド・ドラゴン》を出されてしまうことで、トリガーチェックすら叶わず積み込んだ山札がシャッフルされることになってしまう。よりによってそのGガーディアンは、このカードが出たパックと同じパックに入っている。以上のことから、ギアクロニクルミラー、もっと言えば同クランのよりによって当時の環境最上位である「クロノジェット」軸を最も苦手とする。
さらに、このカードを投入するということは当然メインデッキの十二支刻獣を相当数採用しなければならない。対応ファーストヴァンガードに加え、「クロノジェット」「クロノファング」それぞれに新たなカードが登場し、また後に「刻獣 / 刻将(パルサー)」を始めとした十二支刻獣所属のユニットが激増し、デッキの潤滑油となるカードも登場。
特に回収可能な完全ガード《スチームテイマー アルカ》の登場は非常に大きい。同名カードとトリガーユニットの2枚をバインドしつつドロップから回収できるため、防御力を上げつつこのカードに繋げることが容易となった。そのため、現在ではデッキ構築の縛りはほぼ気にならなくなったと言っても過言ではない。
実際に使用するならば、採用されるグレード3が「クロノファング」かつ「種族:ギアビースト/十二支刻獣」で統一可能になる「クロノファング」軸での使用が妥当であろう。ブースターパックG11弾「鬼神降臨」では、「種族:ギアコロッサス/十二支刻獣」のグレード3も登場するため、ギアコロッサス軸の構築難度も緩和された。
「機械仕掛けの神(デウスエクスマキナ)」の名の通り、機械の神のような姿をしている。アニメでの使用者であるリューズの行動を考えると、全人類を無理矢理ご都合主義の夢の中に閉じ込めてしまう愚行であり、まさしくこの「機械仕掛けの神」の名にふさわしい存在といえる。
また、創造神であり一説では同時に偽神ともされる「デミウルゴス」をその名に冠しているのも意味深なものを感じさせる。
余談だが、触れ込みに反してどこかで見た効果の組み合わせであるためか、このカードの効果を「地味」と評するファイターたちもいる。
▲このカードの開発は過去のボスユニット《星輝兵 “Ω” グレンディオス》を指針として開発されていたが、一つの案であった「特殊勝利」は完全なる未来としては妥当なものだったが、「勝利で終結してしまい」「特殊勝利自体を打ち破ることが不可能」ということから却下され、
以上の条件から、「未来のイメージ=先の見えない現在の山札」とイメージし、山札の上を好き勝手に積み込むことで「完全なる未来=決められた山札を実現する」というコンセプトを以て作られていた。
開発中はドロップゾーンの全てを山札に置く形だったが、処理が煩雑になる、戻したくないカードまで戻してしまう、といった問題から、十二支にかけた現在の12枚に落ち着いている。
これらの情報は、2016年9月末から公式で始まった「週刊ヴァンガードコラム」[外部]の第1回で明かされている。
▲アニメ「カードファイト!!ヴァンガードG」において、十二支刻獣を集めきった明神リューズが繰り出す最大の切り札。
初出はG3期「ストライドゲート編」における「伊吹コウジvs明神リューズ」。この時点でデッキに投入されているのは13種だったが、原典の十二支刻獣12種全てをバインドさせて効果を発動させている。
このファイトにおいては、登場前から十二支刻獣がバインドされるたびに、ストライドゲートを開いている大気圏外の人工衛星に拘束されている十二支刻獣が支配下に堕ちる様子が描かれていた。ちなみに、ファイト後リューズが《クロノファング・タイガー》を呼び出し伊吹コウジを仕留めた際、同ユニットの存在していた場所には《クロノ・ティガー》が代わりに収まっていた。
リューズはこのカードの効果を、自身の望んだ「完全なる未来」と重ね合わせるような発言をしている。自身の意のままに操作された未来は、リューズのもたらす歪んだ未来を描いたかのような印象を与える。
「新導クロノvs明神リューズ(3戦目)」においては、寅の刻を《クロノ・ティガー》に任せこのカードを発現させている。伊吹の決死の行動で目覚めた《クロノ・ドラン》は、肉体自体はリューズの手の内にあり、故に辰の刻に代役を立てずに済んでいる。
だが、効果を発動した途端、先述の《時空竜 ヘテロラウンド・ドラゴン》にデッキを乱され、完全なる未来が崩れていく。そのため、登場ターンのドライブチェックではダブルトリガーが限度であり、クロノを倒し損ねてしまう。
このファイトにおいて、積み込みの効果名が「テリオス・パラディソス」と判明している。
ちなみに、もはや定例行事と化したが、このカードの初登場時の活躍シーンはイラストレーターの大張正己自身が原画を担当している。
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