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JIS X 0213とは、2000年に制定された、日本工業規格(JIS)が定める日本語の情報処理のための符号化文字集合の規格の一つである。
JIS X 0213は、Shift_JISでJIS X 0212の文字群が扱えない問題を受けて、JIS X 0208を拡張するために策定された規格である。JIS X 0212の文字群をベースに取捨増補を行い、計4357字が追加された。JIS X 0208での幽霊文字の反省から、制定にあたって徹底的な出典の検証が行われたことは有名。
94区×94点のコード面を2面持ち、扱える漢字の数が増えている(JIS X 0208では1面だった)。漢字第1面はJIS X 0208の符号化文字集合の上位互換となっている。漢字第2面は新しく追加された面である。
JIS X 0213は、文部科学省の「表外漢字字体表」との字形統一を主な目的として、例示字体変更を含む大幅な改正が行われた。この改正は、より一般的な表記に対する規格の迎合として一定の役割を遂げたものの、一方で人名や地名の表記に対する混乱も見られた。
現在でも一部のフォントではJIS X 0212:2000の字形を「旧字形」、JIS X 0212:2004の字形を「新字形」として同一の書体に2種類のフォントが用意されているものも存在する。
▲JIS X 0213のその前身であるJIS X 0208はUnicode 1.0.1の原規格とされているが、これをコードページに収録する際に、日本語に疎いアメリカ人が1区33点の「~」(波ダッシュ)を誤って上下反転した形で記載してしまった。
※実際の仕様書(PDF)[外部]を見てみると、正直どっちに曲がってるのかもあやふやなレベルで適当に書いてあるようにも見える。
これによりWindows XPなどの一部の環境ではこの誤った形で表示されてしまうほか、波ダッシュの代わりにチルダを用いる慣習が発生してしまうなど、この間違いは今でも深く根を張っている。
なお、2014年4月のWindows XPのサポート終了を受けて、このUnicodeの例示字形を修正する提案書N4606[外部]が提出され、同年10月のWG2会議によって承認された。これによって、Unicode8.0以降では例示字形と実装の矛盾は消失する見込みである。
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