いて座とは (イテザとは) [単語記事]

いて座 Sa git tarius
略符	Sgr
象徴	Chiron
設定者	古代　プトレマイオス
概略位置：赤経	19
概略位置：赤緯	-25
21時正中	8月18日
広さ	867平方度(15位)
3.0等以上の恒星	7
最輝星	ｶｳｽ･ｱｳｽﾄﾗﾘｽ(1.80等)
メシエ天体数	15
隣接する星座	わし座たて座へび座(尾部) へびつかい座さそり座みなみのかんむり座ぼうえんきょう座インディアン座けんびきょう座やぎ座
星座の一覧

いて座とは、黄道十二星座の一つ。トレミーの48星座の一つでもある。

ケンタウロスのケイローンが弓を引く姿を表している。

概要

黄道十二宮の9番目・人馬宮にあたり、だいたい11月22日(小雪)から12月24日(冬至)頃まで太陽が留まる。

いて座の方向には冬至点や銀河系の中心がある。このため天の川の密度が一番濃くなっているほか、電波源のいて座Aなど多くの天体がある。

また、いて座にはおおぐま座の北斗七星に似た星の並びがあり、南斗六星と呼ばれる。南斗六星を構成しているのはζ、τ、σ、φ、λ、μである。

α：ルクバト(Rukbat)
- 4等星の暗い星。射手のひざの位置にある。
  α 星だが、これより明るい星が多い。
ε：カウス・アウストラリス（Kaus Australis）
- いて座で最も明るい2等星。弓の下部(本弭)にあたる。
σ：ヌンキ(Nunki)
- 2等星で、いて座で2番目に明るい。南斗六星の1つ。
  「海のしるし」という意味の名が付いた理由は、この星以降に海に関する星座が続いて昇るためである。
ζ：アスケラ(Ascella)
- 射手の腋にある。南斗六星の1つ。
λ：カウス・ボレアリス(Kaus Borealis)
- 弓の上部(末弭)。南斗六星の1つ。
δ：カウス・メディア(Kaus Media)
- 弓の中央(弓束)にあたる。

いて座は銀河系の中心がある方向のため、星団などの天体が多く見られる。

M22、M55 球状星団
M8 散光星雲
- 別名「干潟星雲」。散開星団NGC6530も重なって見える。
M17 散光星雲
- ループ状の構造が見えることから「オメガ星雲」の呼び名を持つ。
  ケンタウルス座のω 星団と誤りやすい。
M20 三裂星雲
- 星雲が3つの部分に裂けて見えることから「三裂星雲」と呼ばれている。
  M20の手前にある暗黒星雲によって分割されているが、4つに分かれているようにも見える。

いて座A
- 銀河系の中心に存在する電波源。超新星残骸のいて座Aイースト、渦巻腕状構造を持ついて座Aウェスト、およびいて座Aウェストの中心にあるいて座A^*(スター)からなる。
  このうち、いて座A^*は、銀河系にあるとされる大質量ブラックホールの存在場所の最有力候補とされている。