コンボイ司令官が爆発する!とは (コンボイシレイカンガバクハツスルとは) [単語記事]

コンボイ司令官が爆発する!とは、アニメ「戦え! 超ロボット生命体トランスフォーマー」の名台詞である。

おい、なんだあの概要は！

第6話「SOS！サイバトロン」の冒頭にて、兵器開発工場の爆発とジェットロン部隊の集中砲火で大ダメージを受けたサイバトロン総司令官コンボイ。何とかサイバトロン基地に帰還したコンボイだったが、損傷はかなり酷く、技術者ドラッグが「司令官はもうダメなんだ」と悲観する程の状態に陥っていた。サイバトロンに協力する人間スパイク･ウィトウィッキーは「何かきっと手があるはずだよ！」と懇願するが、彼の父であるスパークプラグには「ワシには分からんよ！」と投げやりに答える事しかできなかった。

一方、デストロンの破壊大帝メガトロンは、コンボイにトドメを刺すべく、カセットロン部隊の空中攻撃兵コンドルをサイバトロン基地へ派遣する。ザル警備のお陰で潜入に成功したコンドルは修理中のコンボイを発見、メガトロンの命令で不意討ちを仕掛けた。

コンドルに気付いたサイバトロンたちは「なんだあの鳥は！」「コ、コンドルだ！」「早く止めなさい！」などと叫ぶが、何故かコンドルを撃つこともコンボイをかばうこともしない。普段の血の気の多さはどこへやら。

結果、コンドルの放ったレーザーはコンボイの胸部に穿たれた傷口を直撃、既に損傷していた中枢部は追い討ちを受けて激しく炎上を始める。危険を察知したチップ･チェイスは何故か車椅子で近づきながら「大変だ！司令官は中枢部をやられた！きっと爆発してしまうよ！」と視聴者への説明感丸出しのセリフで警告。更に技術者ホイルジャックも「みんな下がれ！早く！コンボイ司令官が爆発する！」と絶叫。サイバトロンの一同が彼らの言葉に促されて後ずさる中、コンボイは「ほあああああっ！！」と断末魔の悲鳴を上げながら大爆発。事実上の主人公であるコンボイが爆発炎上するという笑劇的……いや、衝撃的な展開を迎える中、Aパートは終了する。

続くBパートは、政宗一成のナレーションと、スパークプラグの「みんな怪我はないかね」というコンボイの安否を全く気にかけていないかのような発言と共に幕を開ける。がしかし一番のポイントはあれだけ派手に爆発したコンボイが生きていたことだろう。死に瀕した彼を修理する為に、サイバトロン戦士と地球の協力者達の共闘が始まる。

……これらの展開はかなりシリアスなはずなのだが、両陣営のどこかズレた言動やご都合主義としか言いようのない各キャラの行動、コンボイ役を務める玄田哲章による迫真の絶叫演技、あまりにタフすぎるコンボイの生命力などが合わさり、ニコニコ動画では抱腹絶倒のギャグシーンとされている。

余談だが、後に公開された劇場版『トランスフォーマーザ・ムービー』において、コンボイは本当に死を遂げてしまうのだが、その際の死因が『損傷していた脇腹にメガトロンが放った光線銃が数発命中した』というものだった為、ファンからは「なんで中枢部が爆発しても生きてたのに、その程度で死ぬんだ」と言われる事がある。なお、本作では爆発する事は無く、静かに息を引き取った。