センター試験 単語

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センター試験とは、日本大学入試センター1月中旬に行っていた、公立大学私立大学等への入学条件となる学力テストのことである。

概要

正式名称「大学入試センター試験」、略称では「センター」。1989年まで公立大学への入学条件だった「大学共通第1次学力試験」(共通一次試験)を私立大学等からも利用できるようにしたもので、2021年以降は「大学入学共通テスト」に引き継がれた。

上述のように公立大学や高度な専門学校等では一次試験にセンター試験の点数を採用したり、センター試験の受験を出顧条件に含めていることが多い為、立の大学入学する為にはセンター試験を受けることが必須といってもよいだろう。

私立大学においては、センター試験の成績のみで合否を判定する入試形式があり、これを使えば一般入試受験せずに合格することもできる。ただし、合格最低点は一般入試べると高いので、合格するのは一般入試よりも難しいことが多い。また、慶應義塾大学上智大学学習院大学などセンター試験の成績を利用できない大学もあるので、受験したい大学入試形式を確認しておこう。

このように合否判定を行うのは各大学側であるので、センター試験には合格・不合格の概念がない。つまり「浪人生」というのは大学毎の入試に落ちた学生のことであるが、センター試験の大失敗を引きずり大学に出願せず浪人を選ぶ人もいる。

内容は教科書で例示されるような問題が多いが、いかんせん問題数が非常に多く、さらに問題内容も前年度のセンター試験や塾等の「センター試験対策」を鑑みて手が加えられることが多い為、時間内の正答が難しくなっている。

全てマークシート方式での回答なので、運気が向けばヤマカンで全問正解ではない。マークシート方式ならではの消去法とか、数学ではルート()内等の数字マークする数字の選別も可、その他裏ワザ多数!
特に地理等の受験者が一般常識レベルで受けても普通に6割以上取れる現代社会受験しておくのは有名。地歴公民をいずれか1科のみ課す大学の場合、まぐれで現社のほうが得点が高くなった場合はそちらの得点を採用してもらえるラッキーが起こる可性もあったが、後述のように2012年以降はどちらの科を「第1解答科目」とするかを明確に定しないといけなくなった。

再試験・追試験は本試験の1週間後に実施している。再試験は受験中にトラブルがあり、再試験を希望した者が受験できる試験で、追試験は病気事故などで受験できなかった者を対とした試験である。再試験は本試験と同じ場所で受けられるが、追試験は東京大阪のみ。なお、再試験と追試験は受験生を分類した者であって、問題自体はどちらも同じ内容である。再試験は本試験よりも難易度が高く、再試験を受験するには本試験の結果を放棄しなければならないので本試験より点数を落としても後の祭りでしかない。

結果は、以前は翌新聞を使って自己採点で推測するか、お金を払って予備校に出すと採点してもらうかであったが、現在はセンター試験を実施している独立行政法人大学入試センターが試験当日中正解サイトに掲載しているため、そちらを利用できる。また、希望すれば採点結果を郵送で受け取ることも可(有料)だが、送られてくるのは4月下旬になるため、出願先の大学を選ぶ際には自己採点の結果をもとに合格可性を推測することになる。
自己採点が不正確だとレベルの合わない大学受験してしまうミスにつながりかねないことから、模試で自己採点の練習も行い、マークシートの採点結果と自己採点にズレがないか確認することもある。
尚、センター試験のマークシート原本は、行政機関が取得した個人情報を含む行政文書であるから、独立行政法人等の保有する個人情報の保護に関する法律により開示が可ではある。

要編集 下記1999年までの試験科内容には誤りを含んでいる可性があります。
過去データについては本記事掲示板>>984に記載がある通り大学入試センター年報から確認できるため、図書館等でのご確認を願います。なお2000年以降については大学入試センター公式Webサイトアーカイブから確認可です。

試験科目(1990年~1996年)

5教科全てを受験しないとならなかった共通一次試験とは異なり、各大学定する科のみの受験が可となった(アラカルト方式)。また共通一次試験からの変更点として、外国語国語の試験時間短縮、数学理科グループ分けが行われた。

1日1990年のみ「理科A→外国語数学A数学B」の順番だったが、1991年から下記の順序に変更された。

なお科名の一重括弧「 」は学習導要領上で単一の科から出題されること、二重鉤括弧『 』は2つ以上の科に跨って出題されることをす。

教科 選択可 時間 配点
1日1月11~16日の土曜日
外国語 『「英語I」・「英語II」』「ドイツ語」「フランス語 80分 200点
数学A 数学I 60分 100
数学B 数学II」「工業数理」「簿記会計I・II 60分 100
理科A 物理」「地学 60分 100
2日1月12~17日の日曜日
理科B 化学」「理科I」 60分 100
国語 『「国語I」・「国語II」』 80分 200点
社会 現代社会」「日本史」「世界史」「地理」『「倫理」・「政治・経済」』 60分 100
理科C 生物 60分 100

試験科目(1997年~2003年)

1994年の学習導要領定に伴い、1997年から試験科が変更された。社会地理歴史公民分割されたほか、理科グループ分けが①物理生物/②化学地学の2グループに変更。また、外国語に「中国語」が追加され、国語が「国語I」と『国語I・国語II』の2科分割された。

その後、2002年には外国語に「韓国語」が追加されている。

教科 選択可 時間 配点
1日1月15~21日の土曜日
外国語 英語』「ドイツ語」「フランス語」「中国語
2002年より:「韓国語」)
80分 200点
地理歴史 世界史A」「世界史B」「日本史A」「日本史B」「地理A」「地理B」 60分 100
数学 数学I」『数学I・数学A 60分 100
数学 数学II」『数学II・数学B』「工業数理」「簿記」『情報関係基礎』 60分 100
2日1月16~22日の日曜日
国語 国語I」『国語I・国語II 80分 200点
理科 「総合理科」「物理IA」「物理IB」「生物IA」「生物IB 60分 100
理科 化学IA」「化学IB」「地学IA」「地学IB 60分 100
公民 現代社会」「倫理」「政治・経済 60分 100

試験科目(2004年・2005年)

2004年から理科グループ分けが①物理/②化学地学/③生物の3つに変更となり、理科3科での受験が可となった。またこれに伴い理科が1日数学が2日に移動している。

教科 選択可 時間 配点
1日1月15~21日の土曜日
外国語 英語』「ドイツ語」「フランス語」「中国語」「韓国語 80分 200点
地理歴史 世界史A」「世界史B」「日本史A」「日本史B」「地理A」「地理B」 60分 100
理科 「総合理科」「物理IA」「物理IB 60分 100
理科 化学IA」「化学IB」「地学IA」「地学IB 60分 100
理科 生物IA」「生物IB 60分 100
2日1月16~22日の日曜日
国語 国語I」『国語I・国語II 80分 200点
数学 数学I」『数学I・数学A 60分 100
数学 数学II」『数学II・数学B
「工業数理」「簿記」『情報関係基礎』
60分 100
公民 現代社会」「倫理」「政治・経済 60分 100

試験科目(2006年~2011年)

2003年の学習導要領定に伴い、2006年から試験内容が変更された。理科グループ分けが①生物/②化学/③物理地学の組み合わせに変更となったほか、国語が再び1科に統合された。さらに国語公民が1日に、理科が2日に移動した結果、1日=いわゆる文系、2日=いわゆる理系と集約される形になった。

さらに、2006年から外国語の試験にリスニングが登場。専用のICプレーヤーを使って試験を行うが、ICプレイヤーの不具合で再試験になる人が毎年出ている。試験時間は60分で、前半の30分でICプレイヤーの動作確認とサンプル音を用いた音量調整を行うため、正味の解答時間は30分となる。
試験音記録されたメモリーカードの挿入や、絶縁シートの引き抜きなどは受験生本人が行うため、ネット上では出題内容そっちのけで「絶縁シート難化」などの感想が毎年のように飛び交っている。

このプレイヤーは諸処の理由で試験終了後使い捨てており、2009年までは受験後に持ち帰れるので記念品として取っておく学生も多かった。センターからも「後輩の勉強等に役立ててください」と案内されていた。2014年までは付属のイヤホンを持ち帰ることもでき、大きく書かれた「右」「左」の文字立つものの結構性が良いと評判であった。
2010年以降ICプレイヤーは回収されるため、受験生にとっては実際のICプレイヤーで予習を行うことができず不安の種となるが、大手予備校の模試で独自に調達されたICプレイヤーを使用する場合、そこで操作の練習を行うことが可である。

なお、補聴器の使用者イヤホンに合わないなどの事情がある場合は、出願時に医師の診断書を添えて申請することで、ヘッドホンの使用や別室でスピーカーを用いるなどの特別措置を受けることもできる。

教科 選択可 時間 配点
1日1月15~21日の土曜日
公民 現代社会」「倫理」「政治・経済 60分 100
地理歴史 世界史A」「世界史B」「日本史A」「日本史B」「地理A」「地理B」 60分 100
国語 国語 80分 200点
外国語 筆記 英語』『ドイツ語』『フランス語』『中国語』『韓国語 80分 200点
リスニング 英語』(筆記で英語を選択した受験生のみ) 30分 50点
2日1月16~22日の日曜日
理科 理科総合B」「生物I」 60分 100
数学 数学I」『数学I・数学A 60分 100
数学 数学II」『数学II・数学B
「工業数理基礎」『簿記会計』『情報関係基礎』
60分 100
理科 理科総合A」「化学I」 60分 100
理科 物理I」「地学I」 60分 100

試験科目(2012年~2014年)

2012年から地理歴史公民を統合、また理科の3グループも1つに統合され、連続した試験時間の中で最大2科まで選択して回答する形に変更された。これにより「地歴2つ」や「物理地学」などの組み合わせでの受験も可となった一方、理科3科での受験不可能となった。公民では15年ぶりに『倫理政治・経済』が復活している。試験の実施方法は下記の通り。

  • 2科受験者の試験時間は130分となる。前半の60分で1科めに解答した後、答案用の回収時間が10分間設けられ(この時間に途中退出はできない)、後半の60分で2科めに解答する。
  • 1科受験者の試験時間は60分となる。試験開始時間は2科受験者の後半の開始時間にえられ、試験終了は両者とも同時刻となる。

2科受験者と1科受験者の試験会場を分ける必要が生じたため、下記の内容の申告が出願時に必要となった。出願の内容は変更できないため、受ける必要のない科を当日思い立って肩慣らしのために受験するようなことは不可能となった。

入学者選抜に地歴公民理科得点を1科だけ使用する大学の場合、2011年までは「高得点」の成績を採用することが多かった。しかし2012年からの形式では1科めを解かずに2科めを120分かけて解答することが理論上可になり、性の観点から多くの大学が「第1解答科目」の成績を採用することとなった。

前述のように地理歴史公民の試験時間が統合されたものの、問題冊子は別々のままとなったため、試験開始時には地理歴史公民の問題冊子が2冊とも配布される。
初年度の2012年には冊子が片方しか配布されないなどのミスが多発。2013年からは配布ミスを防止するため、2冊の問題冊子をビニール袋でパッケージ化し、配布後に受験生が開封する方式となった。
ニール袋にはミシン目が入っているものの開封には手間がかかり、ネット上ではやはり出題内容そっちのけで「ビニール難化」などの感想が毎年のように飛び交っている。

教科 選択可 時間 配点
1日1月13~19日の土曜日
地理歴史
公民
世界史A」「世界史B」「日本史A」「日本史B」「地理A」「地理B」
現代社会」「倫理」「政治・経済」『倫理政治・経済
(1~2科選択、同一名称を含む科同士の選択は不可)
60分
120
100
200点
国語 国語 80分 200点
外国語 筆記 英語』『ドイツ語』『フランス語』『中国語』『韓国語 80分 200点
リスニング 英語』(筆記で英語を選択した受験生のみ) 30分 50点
2日1月14~20日の日曜日
理科 理科総合A」「理科総合B」「物理I」「化学I」「生物I」「地学I」
(1~2科選択)
60分
120
100
200点
数学 数学I」『数学I・数学A 60分 100
数学 数学II」『数学II・数学B
「工業数理基礎」『簿記会計』『情報関係基礎』
60分 100

試験科目(2015年~2020年)

2012年の学習導要領定に伴い、2015年から試験内容が変更された。理科に「基礎を付した科」(理科①)と「基礎を付さない科」(理科②)が登場し、理科①を受験する場合は試験時間60分の中で2科解答する形となった。理科①は1枚の答案用に2科分を解答するため、地歴公民理科②のような第1解答科目概念は存在せず、試験時間の配分は自由となる。出願時に選択可な組み合わせは下記の通り。

理科
なし 1科 2科
理科 なし X:受験しない 不可 A:理科①を受験する
1科 B:理科②を1科受験する C:理科①を受験理科②を1科受験する
2科 D:理科②を2科受験する 不可

時間割は下記の通り。数学②の「工業数理基礎」は2016年を最後に止となっている。

教科 選択可 時間 配点
1日1月13~19日の土曜日
地理歴史
公民
世界史A」「世界史B」「日本史A」「日本史B」「地理A」「地理B」
現代社会」「倫理」「政治・経済」『倫理政治・経済
(1~2科選択、同一名称を含む科同士の選択は不可)
60分
120
100
200点
国語 国語 80分 200点
外国語 筆記 英語』『ドイツ語』『フランス語』『中国語』『韓国語 80分 200点
リスニング 英語』(筆記で英語を選択した受験生のみ) 30分 50点
2日1月14~20日の日曜日
理科 物理基礎」「化学基礎」「生物基礎」「地学基礎」
(1科50点満点、2科選択。1科のみの選択は不可)
60分 100
数学 数学I」『数学I・数学A 60分 100
数学 数学II」『数学II・数学B』(2016年まで:「工業数理基礎」)
簿記会計』『情報関係基礎』
60分 100
理科 物理」「化学」「生物」「地学
(1~2科選択。理科受験者は2科選択不可)
60分
120
100
200点

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