ゼルダの伝説 スカイウォードソードとは、2011年11月23日に任天堂より発売されたゼルダの伝説シリーズのアクションアドベンチャーゲームである。
対応ハードはWii。また、Wiiモーション+専用ソフトでもある。2016年9月2日にはダウンロード版がWii Uで配信されている。
2021年7月16日にはHD版がNintendo Switchで発売。
2008年に開発中と言及され、2009年に一枚のイメージイラストが公開、2010年にE3にてPVが公開され、会場で体験版をプレイすることが出来た。
「トワイライトプリンセス」と「風のタクト」を足して2で割ったような、リアル等身のアニメ調なグラフィックと、モーション+を生かした体感操作が特徴。グラフィックは他にもディズニーっぽいとも、「神々のトライフォース」を3Dにしたようだとも形容される。
発売時にはWiiリモコンプラスと25周年オーケストラコンサートスペシャルCDが入った同梱版が発売された。
リモコンの色はゼルダ仕様の金色である(実際は黄土色に近い)。
Wiiリモコンプラス付きセットは数量限定、CD同梱版も年内出荷のみ。
天空に浮かぶ島、スカイロフトとその下にある地上を舞台とする。スカイロフトの下は地上が全く見えないほどの雲に覆われており、周りには小さな島や岩が浮いている。地上は魔族が支配している模様。
空にあるということか、人々は巨大な鳥を使って移動している。その乗り方が命知らずで、何と島の端にある崖からタイブし、それを鳥がキャッチする。失敗すれば命を落としかねない明らかな危険行為であり、人々はそれだけ鳥のコトを信頼していることが伺える。(ちなみに鳥にキャッチして貰えなかった場合は島の周りを巡回している人たちに救ってもらえる。)
これだけならいつものゼルダ(?)なのだが、E3 2010の時点で「時オカより数百年前の話」「マスターソードの誕生が明かされる。」「遊びの密度を高めたい。」と語られており、ユーザーの期待は高まっていった。
そして『ニンテンドードリーム』2011年8月号のインタビューで衝撃の事実が判明した。
何と今回のゼルダは「学園物」の要素が入っているという。
「悪の親玉を倒し、世界を救うストーリー」が基本のゼルダで、「学園物」ということに衝撃を受けたユーザーは多いのではなかろうか。
さらに「フィールドが狭い分、ゲームの進行でフィールドが変化していく」「スカイロフトでは様々なイベントが発生する」と語られている。
ゲーム雑誌などのレビューではかなり評価が高い。どれぐらいかというとIGNやファミ通を始めとするサイトや雑誌で満点を連発、挙句には「時オカを超えた。」と評価するレビュアーまで出てきた。
そのあまりにも高い評価を受けて「社長が訊く 何百時間も『ゼルダの伝説 スカイウォードソード』を遊んだ人達編」が出来たほどである。
ただ、このゲーム、進行不能になるバグが存在する。詳しくは任天堂の公式サイトで。
普通にプレイしていればまずこのバグは発生はしない、万が一進行不能になったらリンク先のやり方で対処を推奨
騎士学校に通うリンクは学校の課題試験でもあるイベント、「鳥乗りの儀」に参加する。この試験は鳥との絆が試され、優勝すればゼルダからプレゼントを貰える大事な日であった。しかし、大いなる運命が2人に訪れる。
聖なる剣の精霊ファイに導かれ、リンクはまだ見ぬ雲の下の世界へと向かうことになる。
今作は従来の「ゼルダ」に存在しなかった要素が多い。
特に剣の操作性はモーション+により格段に上がっており、「スカイウォードソード」のタイトルにある通り、重要な要素になっている。
システムの変更点、追加点は非常に多岐に及ぶ(この項目はかなり長いが、これでもまだ書ききれていない)が、
の三つが中心となっている。
従来の「ゼルダ」にも縦斬り、横斬りと剣の方向を操作できたが、あまり重要な要素ではなかった。
今作では剣を様々な形に構えられ、自由な方向で斬ることが出来、相手もそれに合わせて防御してくる。
そのため斬る方向を考えて剣を操作する必要がある。なお、勘違いされやすいが「突き」も出来る。
一方、「トワプリ」の奥義システムはなくなっており、必殺技といえるのは以下の4つの剣技のみとなっている。 下記の盾アタックを含めれば5つ。
また、多くのアイテムがZ注目中のオートエイムがなくなっている。これらの要素から多くのゲームに見られるような大量の必殺技や魔法を扱う物とは全く違う、ファミコンのゲームや初期の格闘ゲームのようにシンプルでスッキリとしたものに仕上がっている。
ファイの力を利用してゼルダやアイテムを探し出すことが出来る。使用する際は一人称視点になり、ポインタで探索対象を探す。対象が近くなるとポインタが点滅する仕組みである。
従来の「ゼルダ」では盾は非常に強力な防具であり、金属製ともなれば、一度構えれば一部の攻撃を除き、ほぼ全ての攻撃を防御できるほどであった。
しかし、今作では構えても敵の攻撃によっては仰け反って構えを解かれ、隙だらけになってしまう。
代わりに盾をヌンチャクを使って相手の攻撃に合わせて振ることにより、敵の隙を晒すことが出来る。
(「月華の剣士」の弾きや「ソウルキャリバー」シリーズのガードインパクトに近い。)
ただし失敗した場合盾の耐久値が減り、最終的には壊れる。だが、修理に出せば耐久値を回復することができる。
技の名称は盾アタックだが「トワプリ」と異なり敵の攻撃に合わせないと隙をさらすことは出来ず、
兜割りをすることもできない。代わりに成功した時に敵が隙をさらす時間は「トワプリ」より遥かに長い。
今作のアイテムを選択するメニューはリング上に表示され、リモコンを傾けて選択する形になっている。
かなり便利だが、使用している間にも移動が可能で時間も進んでいく。
そのため、戦っている最中に使うとダメージを受ける可能性がある。
通常のアイテムを使用するメニューと空き瓶や盾を使用するためのメニューの2つが存在する。
空き瓶や盾を使用するためのメニューは改造したり、持てる持ち物を増やしたりすることが出来る(後述)
云わばスタミナゲージ。ダッシュや回転斬りなどの行動で消費する、使い過ぎるとバテてしまう。
がんばりゲージは使用すると表示され、使用を止めるとすぐに回復する。
今回の「ゼルダ」ではダッシュすることが出来る。
「今までもスティックを最大に倒せばダッシュしたじゃん。」と思ってはいけない。そんな遅い走りではないのだ。(そもそも従来作ではただスティックを最大に倒すだけより早い移動方法があったので、走っていたと思ってもいなかった人が殆どなのでは・・・。)
これを使うことで、通常では上がれない急な坂を上がることができる、普通では届かない少し高い壁を登る、それを応用し大きな盾を持った敵を踏みつけ背後に回る、などの特殊アクションが存在するのである。
なお2Dゼルダでもダッシュによる特殊アクションが存在したが、3Dゼルダでは今作が初となった。
ある場所に剣を刺すと行くことが出来る世界。「心の試練」という設定である。
通常のフィールドが薄暗くなった形である。この世界ではリンクは無防備で、攻撃が出来ない。
その状況で「ガーディアン」と呼ばれる敵を避けつつ、「精霊の雫」というアイテムを集めなければならない。
リモコンを用いた操作で鳥に乗って空を飛ぶことが出来る。街の上空を飛ぶことも出来る模様。
他にもミニゲームをしたり、空を舞う敵を追いかける等、様々なシチュエーションを楽しむことが出来る。
スカイロフトと地上との行き来も鳥を使うのだが、地上やスカイロフトの島にに降りる時は鳥と共に降りるのではなく、鳥から降りてスカイダイビングする。スカイロフトに戻る際は石像に来るのだが、戻ろうとすると突如何もない上空にぶっ飛ばされ、その状態で鳥を呼ぶ。
Switch版では追加要素として、ゼルダ&ロフトバードのamiiboを使用すると地上のどこからでもスカイロフトに戻ることができる。
敵を倒すことで入手できるアイテムや捕まえた虫を持って専用の店に行くと、 アイテムを強化することが出来る。
ストーリーを進める上で必ずしアイテムを強化する必要はないが、強化すればストーリーの進行が楽になるので是非強化したい。
宮本茂氏によれば今作の重要な要素の一つのこと。
冒険ポーチ
今作では薬や盾などの消耗品や特殊なアイテムを入れるポーチが存在する。
入れておけるアイテムの数には制限がある。入れて置けるアイテムの数はポーチを集めることで増やすことが出来る。
これによって「大量の薬でタフなリンク」「お宝集めが得意なリンク」といった、自分だけのリンクを作ることが出来る。
今までの3Dゼルダでは時間が経つにつれて昼夜が変化したが、今作では存在しない。
代わりにスカイロフトの住居で寝ることにより夜に移行する。夜の時間では鳥を呼ぶことができない。
これまでの「ゼルダ」には無かった操作が存在する。また、従来の「ゼルダ」ではボタンとスティックを使用した操作がリモコンを使用した物に変わっている操作もある。
例として、
など。この他にも大量に存在し、中にはミニゲーム並みに作り込まれた物もある。
Switch版では剣の操作を含めたこれらの操作がJoy-Conを使ったものに置き換わるほか、Proコントローラーによるボタン操作にも対応するようになっている。
今回もシリーズ同様に沢山の種類のアイテムが存在する。今作のアイテム名はこれまでと違い、「勇者の弓」「疾風のブーメラン」といったような○○の××という形ではない。
宮本茂氏曰く、ほどんとのアイテムがAボタンだけで使えるようになり、慣れれば非常に快適とのこと。
多分にネタバレを含んでいるので注意。
本作には一応7つのメインダンジョンがあるが、過去作と大きく違うのが「フィールドもダンジョン並みに入り組んでいる」ということ。本作には「フィローネの森」、「オルディン火山」、「ラネール砂漠」の3つの地域が存在するが、どの場所にも平原のような何もない場所はほとんどなく、常に持てるアイテムと知識をフルに使って謎を解いていくことになる(しっかりやっていれば各所にショートカットポイントを作り、移動の手間を省くことは可能)。
同じ地域であってもアイテムを手に入れるごとに移動範囲は大きく広がって行き、何度も同じ場所を行き来しながら毎回違う姿を見せることが「濃密ゼルダ」の由縁である。
ダンジョン名 | 概要 |
天望の神殿 | フィローネの森の奥にあるダンジョン。 森の雰囲気とは打って変わり、内部はキノコや蜘蛛がうようよするじめじめした空間。 最初のダンジョンだけあって難しい仕掛けはほとんどない、チュートリアル的ダンジョン。 ここで手に入るビートルは後の冒険で大活躍してくれるが、 「そのダンジョンで手に入るアイテムを、ボス戦で一切使わない」という珍しいアイテムでもある。 ボスは後に何度も剣を交える「魔族長ギラヒム」。 剣の操作に慣れていない序盤ではかなりの強敵だが、 彼を倒せた時には本作の操作のキモを掴んでいるだろう。 ちなみにストーリー中盤で、ちょっとしたお使いのためにもう一度訪れる。 |
大地の神殿 | オルディン火山の山頂にそびえる、シリーズお馴染みの溶岩ダンジョン。 入る前には火山各所に散らばる5つの鍵を集める必要がある。 内部では橋をかけたり玉乗りをしたりと、あの手この手で溶岩を乗り越えながら進んでいく。 ここで手に入るのは、モグマ族のテツからもらえるバクダン袋。 バクダン花を携帯できるようになるので、隠された通路から大回りして奥へ進んでいこう。 ボスはギラヒムに魂を吹き込まれた岩石「獄炎大岩ベラ・ダーマ」。 熟練ユーザーなら見た瞬間に攻略法が解るタイプのボス。さあ、吸い込ませよう。 |
ラネール錬石場 | ラネール砂漠の中央に眠る巨大な工場。砂漠全体を使った暗号を解くことで出現する。 「時空石」という、一定範囲を過去に遡らせる不思議な石を駆使して、 現在と過去を切り替えながら進んでいく。 荒廃した砂漠と、機械だらけの超古代文明が同居する不思議な雰囲気のダンジョン。 ビーモス、アモスといったシリーズお馴染みの敵が、これまでとまるで違う姿で登場する。 アイテムは魔法のつぼ。あちこちの風車を回したり、砂を吹き飛ばしたりに使うが、 ぶっちゃけこのダンジョン直前でパワーアップするビートル先生の方が今後の冒険で遙かに役立つ。 ボスは「千年降格虫千年甲殻蟲モルドガット」。通称荒修業の癒し。 ここをクリアすれば、待望のゼルダとの再会が待っている、のだが……。 |
古の大石窟 | フロルの炎が眠る、ハイリア湖の奥に存在する巨大な洞窟。 内部は大量の水に蓮の花が咲き乱れ、中心には巨大な大仏さまがそびえる極楽浄土のような場所。 だが、その地下には恐ろしい地獄が……。中には芥川龍之介「蜘蛛の糸」のオマージュも。 ここに挑む前に手に入る、水に潜れるようになる水龍様のウロコと、途中で手に入るムチを使って、 水の中をどんどん進んでいこう。 ボスはギラヒムに魂を吹き込まれた仏像「魔触神器ダ・イルオーマ」。 なかなかトリッキーな倒し方をする敵で、本作のボス中でも人気が高い。つうかその剣よこせ。 |
砂上船 | かつて海だった広大な砂漠「ラネール砂海」に浮かぶ、ネールの炎を守る幽霊船。 入る前にはクローショットを手に入れたうえで、 「船長の家」「造船所」「海賊の本拠地」という3つものミニダンジョンをクリアする必要がある。 元はクックボ船長の持ち物だったが海賊に占拠されたまま滅んでおり、 現在と過去を切り替えながら、船を海賊から奪還するのも目的の一つとなる。 ここで手に入るのは物語も後半になってようやく登場の弓矢。 本作の弓矢はべらぼうに威力が高いので、仕掛けにも敵にもガンガン使っていこう。 ボスはイカ娘「古代海獣ダイダゴス」。 |
古の大祭殿 | オルディン火山の山頂奥地に存在する、ディンの炎を祀る神殿。 耐熱イヤリングがないとあっという間に焼死してしまう超高温の地。 「水の実」という大量の水を含んだ木の実を使って溶岩を固めたり、 道中でモグマ族からもらえるホリホリグローブで地下を行きながら道を開いていく。 ボスは二度目の直接対決となる、容姿端麗眉目秀麗な変態「魔族長ギラヒム」。 これまで鍛え上げた剣技の全てをぶつけないと勝てないだろう強敵。 長丁場のダンジョンであり、全ダンジョンで唯一ボス直前に空へ帰ることが出来る。 準備を整えてから宿敵に挑もう。 |
空の塔 | スカイロフトに隠されていた、トライフォースが眠る塔。 フロア全体がパズルになっていて、配置を操作しながら3つのトライフォースを集める。 仕掛けは全てこれまでの総決算であり、ラストダンジョンながら難易度自体はそう高くない。 ボスもいないが、ここをクリアすることによりついに最終決戦の幕が開く。 |
ニコニコ動画にある分で物足りないという人は、YouTubeに大量に動画が投稿されているのでそちらも参照。
ネタバレ多数なので注意。
「スカイウォードソード」は非常に難産なソフトであり、100人を超えるスタッフが参加し、開発に5年かかった。
さらに初めはWiiリモコンの周辺機器であるWiiモーション+を用いて開発していたが、あまりの難しさに諦めてしまい、通常のWiiリモコンを使っての開発がスタートしたが、宮本茂氏の策略「Wii Sports Resort」のプロデューサーの助言により、再びWiiモーション+を使用することになった。
「ファミ通」の宮本茂氏のインタビューで、「Wiiモーション+の基礎研究に2年、実際の開発は3年」と明かされた。
掲示板
1814 ななしのよっしん
2024/01/11(木) 03:13:03 ID: YyAsmf51i/
濃密ゼルダとか格好つけてるけど正体は普通ならサブクエにするようなものまでメインに組み込んで
攫われたゼルダを探す手がかりを手に入れるためのお使いのためのお使いみたいなストーリーにしただけだからなあ
ツクールで素人やりがちな、頑張って作ったイベントはぜんぶやってもらいたい病をプロが発症しちゃったゲーム
1815 ななしのよっしん
2024/03/26(火) 14:47:36 ID: Tg84y95dV4
これと砂時計/汽笛は最初はハード特有の新操作方法を取り入れたい!って発想だったんだろうけど
途中でハード特有の新操作を取り入れなければならない!にすり替わって結果操作性が犠牲になったって感じ
1816 ななしのよっしん
2024/03/29(金) 22:22:40 ID: fekRg1HmaA
汽笛はマイクまで酷使させたからわからんでもないが夢幻はそれなりに操作しやすかった印章ある。DS閉じることで解ける謎解きとか秀逸だし
スカウォのチャンバラアクションもすぐ慣れるしWiiスポーツリゾートやってたら更に楽
まあ、本体性能活かしたBotWやTotKのジャイロや神トラ2の裸眼立体視用にトルネードロッド等の飛び上がる要素と比べたらクセは強いけど
急上昇ワード改
最終更新:2024/04/23(火) 18:00
最終更新:2024/04/23(火) 18:00
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