ティエレンとは、アニメ『機動戦士ガンダム00』に登場する架空の人型機動兵器、モビルスーツの1機種である。
人類革新連盟(以下、人革連)の主力MS。機体名は『鉄人』の中国語読み。
他陣営がフラッグやイナクトのような機動力重視のMSを開発しているのとは対照的に、人革連のMSは火力と装甲に重きを置いており、本機もその例に漏れない。
設計自体は古いものの、十数年に渡る運用の蓄積から信頼性に優れ、様々な派生型が生み出された。また、アヘッドの開発に際しては本機がその母体となっている。
コクピットの構造は他陣営の機体とは異なり、モニターではなくヘッドマウントディスプレイにより視野を確保する他、パイロットは基本的に立ち乗りである。このため居住性は劣悪とされる。
デザインは寺岡賢司。作中での本機の開発主任、ケンズィー・テラオカノフの元ネタでもある。
序盤に登場したモデル。型番はMSJ-06II-A。
右腕に200mm×25口径長滑腔砲(12.7mm同軸機銃)1門を装備し、格闘用装備としてはジャマダハル状のカーボンブレイドを装備する。また、固定武装として胸部に30mm機銃を装備する他、両肩と左脚にシールドを装備するのが特徴。
推進機の類は一切装備しておらず、他陣営の主力機であるリアルドやヘリオンと比較して鈍重さは否めないが、その重装甲により敵機の攻撃を耐えきることをコンセプトとしている。
形状や型番からは微妙にザクっぽさが垣間見えるが、前番組のアレほど露骨ではないためか、さほど言及されていない。むしろ上手く00世界の量産型MSの方向性を示したと言える。
ちなみに、ガンダムシリーズ……というかロボット物全般を通じて、脚部にシールドを備える機体は非常に珍しい。編者はティエレン以外ではACVの2脚タイプとデモンベインくらいしか思いつかない。
ティエレンの胴体上部に300mm×50口径長滑腔砲を装備した長距離支援型。通常の頭部に代えて、胸部の左右にセンサーを設置している他、射撃時の反動吸収のため、尾部に機体固定用のアンカーを設置し、シールドを両脚に装備する。
只でさえ鈍重な地上型に輪をかけて鈍重であるため、単独での作戦行動は行われず、護衛機の運用は必須となる。
対空射撃戦に特化したバリエーション。別名ティエレンツーウェイ(ハリネズミの意)。本編には登場しない。
仮想敵機であるヘリオンやリアルドを始めとする航空型MSの迎撃を目的とした機体であり、頭部を4連装155mm×50口径対空速射砲に換装した他、肩部に4連装対空ミサイルランチャー、腕部には60mm6連液冷バルカン砲を装備する重火力仕様。
腰部に飛行用のウイング、脚部にジェットエンジンを搭載したモデル。
他陣営の機体とは異なり、飛行しての戦闘ではなく戦闘地域へのスピーディーな展開を目的としたものであり、空戦を目的としたものではない。
肩部には動翼が設けられており、脚部も構造上の理由からシールドはオミットされているが、武装は地上型と共通。
高機動型から飛行能力を廃し、地上戦における機動性強化を図った改修型。
脚部の推進用ジェットエンジンの推力は増強されており、これにより地上でのホバー移動が可能となった。砂漠での運用を想定し、防塵処理も施されているが、陳腐化が進む地上型に代わり、砂漠以外の地域にも配備されている。
指揮官機は頭部形状が異なる。
ちなみに疑似太陽炉搭載機が普及したTV版2期の時代においても、一線は退いたものの施設防衛用として配備されている。
宇宙戦闘用の装備が施されたモデル。
全身に姿勢制御バーニアを備えており、それらの推進剤は水。両膝に推進剤のタンクを備えており、このタンク自体が十分な強度を持っているため、地上型と同様にシールドとしても機能する。
武装は地上型と同様滑腔砲だが、放熱のため砲身の上下にブレードが設けられており、それによる格闘戦も可能となっている。
高機動B型と同様指揮官機は頭部と肩部の形状が異なり、通信機能が強化されている。
ちなみにコクピット内は真空であり、空気は機体からパイロットスーツに接続されたチューブで供給され、与圧されている。
実は劇場版におけるELS迎撃の際、総力戦ということもあってかこの機種も駆り出されている。
脳量子波を強化した超兵対応型のカスタマイズ機。タオツーは“桃子”の意。カラーリングはピンク。
元々は宇宙と地上の双方で運用可能な汎用機として開発されていた次世代型ティエレンのテスト機であり、それを超兵仕様に改修している。
通常型と比較してスラスターを増設していることから機動性に優れ、センサーや情報処理性能にも優れる。人革連機としては初めて、コクピットに全周囲モニターを採用した。
ただし搭乗者にかかる負担は大きく、超兵以外には乗りこなせないとされる。
その後一般兵仕様として完成を迎えるが、疑似太陽炉搭載機の生産が軌道に乗り、地球連邦軍の制式採用機にGN-X系列が採用されたことから、こちらの生産は極少数に留まることとなる。
作中ではセルゲイ搭乗機として濃紺の機体が1機登場し、クーデター派によるアフリカタワー占拠事件において、説得のため低軌道ステーションに向かった際に使用された。ティエレン全領域対応型はこの機体しか登場しないため、“セルゲイ専用ティエレンタオツー”とも呼ばれる。も
なお、この時はGNビームライフルを装備していたが、元々本機のOSではビーム兵器の運用は想定されておらず、搭乗者の側での照準補正を要する煩雑なものであったという。
ティエレンタオツーに先駆けて開発された、超兵仕様の試作機。別名ティエレンチーツー。外伝作品『機動戦士ガンダム00P』、『機動戦士ガンダム00I 2314』に登場。
宇宙と地上の双方で運用可能な汎用機ではあるが、タオツーとは異なり複座機である。また、前席はタオツー同様のモニター型、後席は従来機と同様のヘッドマウントディスプレイ方式となっている。つまり前席に超兵が搭乗することが前提として建造されている。
武装についても実験的な試みがされており、試製500mm多段階加速砲など、実用化に至っていない火器を装備する。
軌道エレベーター“天柱”防衛用に配備されたモデル。別名ティエレンジィージュー。ジィージューは蜘蛛の意。外伝作品『機動戦士ガンダム00V』に登場。
実質的に軌道エレベーターのリニアトレインの軌道を利用して移動する砲台ではあるが、タイヤを装着する事で大型戦闘車両としての運用が可能。この特性を活かし、エレベーター下部にある都市「極市」防衛用にも配備されている。
また、エレベーターからの直接電力供給を受けられるため、他バリエーション機では運用不可能な大出力のリニアカノンを標準装備する。
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最終更新:2024/03/28(木) 23:00
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