トルエンは、常温では無色透明の液体で、特有のシンナー臭をもつ。別名はトルオール、メチルベンゼン。構造はベンゼンの水素原子の一つをメチル基に置換したもの。
極性・無極性を問わず有機物の溶解性が高いため溶剤として用いられるほか、ベンゼンよりも反応性が高いため様々な芳香環化合物の原料としても用いられる。
シンナーの主成分。ガスには麻酔作用があり、人体に対して強い毒性を持つ。代謝されると多くは安息香酸となり、グリシン抱合を受けて馬尿酸として排泄される。
トルエンは芳香族求電子置換反応の重要な基質(反応物)といえる。ベンゼンと比較すると、トルエンはメチル基の存在によって芳香族求電子置換反応の反応性が約25倍高いとされる。これは、メチル基からベンゼン環に電子が流れるからである。これは「超共役」という効果により起こる。
爆薬のTNT(トリニトロトルエン)も、トルエンに硝酸を反応させることで合成できる。
C6H5-CH3 + HNO3 ─(H2SO4/Δ)→ 2,4,6-トリニトロトルエン
上記の通り、硫酸を触媒として加熱すれば最終的にTNTを生成する。なお、Δは加熱記号。
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最終更新:2024/04/23(火) 15:00
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