ニコル・アマルフィとは (ニコルアマルフィとは) [単語記事]

ニコル・アマルフィとは、TVアニメ「機動戦士ガンダムSEED」に登場する人物である。
声の出演は摩味（代役時：朴璐美）

ニコル、ブリッツ、出ます！

人種：コーディネイター（二世代目）
生年月日：C.E.56年3月1日　　
没年月日：C.E.71年4月15日　　
星座：魚座　
年齢：15歳
趣味：ピアノ演奏。いつも楽譜を身近な場所においている。休暇中にコンサートを開くほどの腕前を保持する。
髪の色：淡い緑
搭乗機体：ブリッツガンダム（作中では単に「ブリッツ」と呼称される）

ガンダムSEEDにおけるプラント軍事組織ザフトに所属するモビルスーツパイロット。モビルスーツパイロット養成学校成績優秀者の証明である「赤服」のエリートであり、同じく赤服のアスラン・ザラ、イザーク・ジュール、ディアッカ・エルスマンらとともにクルーゼ隊に配属され、物語冒頭では任務として「連合軍試作モビルスーツ奪取作戦」に赴いた。その作戦により、ニコルはモビルスーツ「GAT-X207 ブリッツ」のメインコンピュータの掌握、機体の奪取に成功し、以後ブリッツのデータ収集も兼ねて本機で幾度となく出撃し、主人公やアーク・エンジェル、連合軍の面々を苦しめた。

性格は控えめで、冷静沈着。アスランとは親友関係。イザーク隊の赤服の中では最年少ながらも、もっとも人格者といえ、イザークとアスランが険悪なムードになったときには抑え役に回ったりと、他人に人一倍気遣いのできる性格であったようだ。家族仲は良く、ピアノでのコンクールを開いたり、もともと争いごとは好まない性格だったが、連合軍による核攻撃、「血のバレンタイン事件」を知り、従軍する道を選んだ。

戦闘においては、ブリッツの特性をよく理解したうえで行動する知性派。ブリッツのみに搭載された特殊兵器「ミラージュコロイド」は、敵の視界およびレーダーから完全に消えるという非常に高いステルス性を有しており、これを有効活用して幾度となく、戦艦アーク・エンジェルや宇宙要塞アルテミスに肉薄し、アルテミスにいたっては防御能力の大半を奪って陥落させるという大戦果をあげた。「臆病者にはお似合いだな」（byイザーク＆ディアッカ）なんて言って出撃するたびに戦果を上げられなかったお2人さん、ちょっと頭冷やそうか。

アスラン・・・逃げ・・・母さん・・・僕の・・・ピアノを・・・

オーブ近海の浜辺でのアスランとキラ・ヤマトの交戦の果て、アスランは自機イージスのフェイｽズシフト装甲のエネルギー残量を使い果たし、無防備な状態にさらされてしまう。キラはアスランにとどめをさすことをためらい、投降を呼びかけるが、ニコルはこれをアスランが危機に陥っていると思い、ブリッツガンダムのミラージュコロイドを解除し残ったランサーダート(投槍）を振りかざし突撃した。その結果、キラのとっさの反撃、ソードストライクの斬艦刀によってコクピットを破壊され、命を散らした。

翌週ではキラもまた友人のトールを、アスランの攻撃によって失い、キラとアスランはかけがえの無い友を（皮肉にもお互いが殺すことをためらった旧友の手によって）失う結果となってしまったのである。これにより２人の確執はますます深まり、さらなる死闘と苦悩へとつながっていった・・・

ニコルの父、プラント最高評議会議員ユーリ・アマルフィが物語後半、それまで使用に難色を示していたニュートロンジャマー・キャンセラーの開発を推進し、核動力のガンダム３機（フリーダム＆ジャスティス＆プロヴィデンス）を完成させたことも、ニコルの死が少なからず影響を与えている。

ネットにおいても、アスラン、ディアッカ、イザークの３人に比べ、ネタ的に扱われることはそれほど多くない。劇中で死亡したことに加え、コーディネイターには数少ない常識人で良い子であることも関係しているのかもしれない。今わの際のセリフがマ・クベ大佐に似てるというのはときおり言及される。

何度目だニコル

しかしながら、死んだはずのニコル（とブリッツガンダム）はこの後、物語の後半、そして続編の機動戦士ガンダムSEED DESTINYでも何度も何度も何度も登場する。それは何故か。

回想シーンである。

ガンダムSEED シリーズの短所として挙げられる御三家「嫁脚本、バンク大杉、総集編」のひとつである総集編や物語の随所の回想シーンに、ニコルの死ぬシーンは挿入されることが非常に多く、視聴者はブリッツガンダムがぶった切られ、ニコルがフラッシュアウトするシーンを幾度となく見せられることになってしまった。たしかにニコルの死が物語に重大な影響を及ぼしたことは認めるが、それにしてもやりすぎである。ニコルが安心して成仏できる日は来るのだろうか・・・