バラオ級潜水艦 単語

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バラオ級潜水艦とは、アメリカ海軍第二次世界大戦中に開発・運用した潜水艦である。
ガトー級潜水艦であり、ガトー級をえる性と物量をもって大日本帝国の通商をズタズタに破壊した。

概要

 バラオ級潜水艦はガトー級潜水艦である。元々は将来の対潜兵器の高性化に対抗するための新潜水艦として、1943年に新規開発される予定であった。しかし、太平洋戦争の勃発に伴い開発計画が1年前倒しされることとなり、設計そのものはガトー級に微修正を加える程度にして、新しく開発された高鋼を体に使用することで安全潜航深度をガトー級の90mから120mまで増加させる性向上を達成している。しかし、先の開発経緯から安全潜航深度以外の性についてはガトー級とほぼ同等であった。

 バラオ級は1941年度及び1942年度において合計150の建造が承認されたが、このうち4隻分をガトー級潜水艦に、8隻分を後継のテンチ級潜水艦の建造に振り替えられ、更に大量建造に伴って新たに建造を依頼したクランプ社の製造技術の低さから何隻かが建造キャンセルとなり、結局工したのは120隻(128隻説もある)であった。第二次世界大戦に間に合ったバラオ級に限定するとその数は更に少なくなり、101隻(当初計画の7割未満)となる。まあこれでもガトー級(77隻)とべると多いんだけどね。

 第二次世界大戦においてバラオ級はガトー級と同じ任務に就いたが、就役したのが大戦末期という艦も多く、ガトー級と較するとそれほど戦果は挙げていない。が、それでも中には大変な武勲をあげた艦もおり、24隻(合計93,824トン)の艦を一人の艦長の揮のもと撃沈した「SS-306 タング」、戦艦金剛」を撃沈した「SS-315 シーライオン」、当時世界最大の空母信濃」(基準排水量62,000トン)を撃沈した「SS-311 アーチャーフィッシュ」などがその例として挙げられる。

 戦後は「ガピー[1]」などの大規模な修が行われ、現役でいたもののガトー級と同じように後継の潜水艦に押される形で退役していきつつ、一部は外海軍提供・売却された[2]。さすがに時代の流れでほとんどが退役しているが、「SS-426 タスク」は1973年中華民国提供されて「海豹ハイパオアザラシの意)」と名前を変え、何と2014年現在でも台湾海軍で就役中らしい。第二次世界大戦中に建造された潜水艦でまだ就役しているたった二艦のうちの一つとも言われる。ちなみにもう一艦も米海軍台湾海軍で、テンチ級SS-478 カトラス」→「獅(ハイシ。アシカの意)」である。

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関連項目

脚注

  1. *潜水艦増強計画の略語。賠償艦となったXXI型Uボートを参考に潜水艦ソフトハードを再整備する装計画
  2. *日本は貸与されたガトー級潜水艦「くろしお」以降は独自開発の路線を選んだため、バラオ級は貸与されていない。
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